ftstran−伝送の実行−
形式
ftstran 伝送カード名 [-N ファイル名] [-E ファイル名] [-M [B | T] ] [-H ホスト名] [伝送オプション オプション引数]
機能
指定した伝送カード名でファイル伝送を実行します(選択実行)。または,指定した伝送カードの内容を変更して,伝送を実行します(オンデマンド実行)。
引数
伝送カード名 ((1〜20バイトの文字列))
[伝送情報の登録/実行]で登録した伝送カード名を指定します。
-N ファイル名 ((1〜256バイトの文字列))
伝送正常終了時に結果を出力するファイル名を指定します。このオプションを省略した場合は,伝送正常終了時に伝送結果は出力されません。
ファイル名に相対パスを指定した場合は,コマンドを実行したディレクトリからの相対となります。
同名のファイルが存在する場合は,上書きされます。
-E ファイル名 ((1〜256バイトの文字列))
伝送異常終了時に結果を出力するファイル名を指定します。このオプションを省略した場合は,伝送異常終了時に伝送結果は出力されません。
ファイル名に相対パスを指定した場合は,コマンドを実行したディレクトリからの相対となります。
同名のファイルが存在する場合は,上書きされます。
-M [B | T]
出力形式を指定します。
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B:BINARY形式(FTS_FTP_API_DATA_EX構造体,FTS_FTP_API_RETDATA_EX構造体の連続したデータ)
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T:テキスト形式
-H ホスト名((1〜256バイトの文字列))
クライアント側のJP1/FTPデーモンが動作しているマシンのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPアドレスの場合,IPv4またはIPv6アドレスを指定できます。このオプションは,自ホストとして複数のIPアドレスを持つ環境でftstranコマンドを実行する場合,特定のアドレスを指定するときに指定します。
FTPクライアントの自IPアドレス指定を有効にした場合,このオプションでの指定がFTPクライアントの自IPアドレスになります。オプションの指定を省略した場合は,物理ホストのアドレスになります。
FTPクライアントの自IPアドレス指定を無効にした場合,FTPクライアントの自IPアドレスは,このオプションの指定にかかわらずOSが自動的に割り当てるアドレスになります。FTPクライアントの自IPアドレス指定を有効にする方法については,「3.15 複数IPアドレス環境での使用」を参照してください。
伝送情報オプション オプション引数
指定した伝送カードの伝送情報を,一部変更して伝送したい場合に,オプションを指定して伝送します(オンデマンド実行)。
伝送情報オプションについては,「6. コマンド」の「ftsregc−伝送情報の登録・変更・削除・表示−」を参照してください。また,伝送情報オプションのオプション引数については,「3.4.1 伝送情報を伝送カードに登録する」を参照してください。
戻り値
0 |
正常終了 |
10 |
伝送終了情報格納ファイルオープン時の異常による警告付き正常終了 |
11 |
伝送終了情報格納ファイル出力時の異常による警告付き正常終了 |
12 |
JP1/FTPとのコネクション解放時の異常による警告付き正常終了 |
13 |
カード情報未取得による異常終了 |
50 |
JP1/FTPとのコネクション確立時[fts_ftp_open_ex( )]の異常による異常終了 |
51 |
伝送要求の登録(同期)時[fts_ftp_syn_request_ex( )]の異常による異常終了 |
90 |
伝送の異常終了 |
91 |
コマンドパラメタの構文誤りによる異常終了 |
表示されるメッセージについては,「8.9 ftstranコマンドの出力メッセージ(KDJF50xx)」を参照してください。
使用例
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選択実行の例
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オンデマンド実行の例
card1の伝送情報のうち,次の情報を変更して伝送する。
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- TC:カード名を「card2」
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- TH:接続先ホスト名を「host1」
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- TT:送受信種別を「SEND(送信)」
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- TY:伝送モードを「BINARY」
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- TL:ローカルファイル名を「/temp/file1」
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- TR:リモートファイル名を「/temp/file2」
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