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JP1 Version 11 JP1/Advanced Shell 


8.5.3 chmodコマンド(パーミッションを数値で設定する)

形式

chmod [-fhR] モード パス名

このコマンドはサンプルスクリプトファイルscript_chmod2を基に作成します。作成手順については「(2) スクリプト形式のUNIX互換コマンドを使うための準備【Windows限定】」を参照してください。

機能

既存のACL(Access Control List)を削除して,モードの数値の指定に従ったACLを再設定します。

このコマンドは,次のような設定をしたい場合などにアクセス権を数値で設定します。

引数

-f

指定を無視します。

-h

指定を無視します。

-R

指定を無視します。

モード

モードの指定値と,それによって設定される各ACE(Access Control Entry)のアクセス許可を次に示します。これ以外のモードが指定された場合,標準エラー出力へ「chmod: invalid file mode: モード」を出力し,アクセス許可は変更されません。

モードの指定値

設定されるアクセス許可

777

所有者:F,Everyone:F

766

所有者:F,Everyone:C

755

所有者:F,Everyone:R

744

所有者:F,Everyone:R

733

所有者:F,Everyone:W

722

所有者:F,Everyone:W

700

所有者:F

666

所有者:C,Everyone:C

655

所有者:C,Everyone:R

644

所有者:C,Everyone:R

633

所有者:C,Everyone:W

622

所有者:C,Everyone:W

600

所有者:C

555

所有者:R,Everyone:R

544

所有者:R,Everyone:R

533

所有者:R,Everyone:W

522

所有者:R,Everyone:W

500

所有者:R

444

所有者:R,Everyone:R

433

所有者:R,Everyone:W

422

所有者:R,Everyone:W

400

所有者:R

333

所有者:W,Everyone:W

322

所有者:W,Everyone:W

300

所有者:W

222

所有者:W,Everyone:W

200

所有者:W

(凡例)

表のF,C,R,Wは,caclsコマンドの次のアクセス許可と対応しています。

 F:フルコントロール

 C:変更権限

 R:読み取り権限

 W:書き込み権限

モードでは,読み取り権限と書き込み権限を合わせたもの(モードビット6の場合)を変更権限として定義しています。すべての権限を合わせたもの(モードビット7の場合)をフルコントロールとして定義しています。

モードで,実行権限に相当する指定は無視します。したがって,モードビット5は4と同等,モードビット3は2と同等として定義しています。

パス名

対象とするファイルまたはフォルダを指定します。複数指定することもできます。

終了コード

終了コード

意味

0

正常終了

1以上

エラー終了

注意事項

使用例

ジョブ定義スクリプトの定義例を次に示します。サンプルスクリプトファイルscript_chmod2を基にchmodコマンドが作成されていることを前提とします。