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JP1 Version 11 JP1/Advanced Shell 


4.7.3 実行環境の設定ダイアログボックス

JP1/Advanced Shellエディタウィンドウで,[デバッグ]−[実行環境の設定]メニューを選択すると,[実行環境の設定]ダイアログボックスが表示されます。

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) ダイアログボックスの項目

実行時パラメーター

ジョブ定義スクリプトに渡す実行時パラメーターを指定します。

ファイル名が「a.ash」のジョブ定義スクリプトを使用する場合,実行時パラメーターに「ABC」を指定すると,「ABC」が「a.ash」に対する第1引数になります。

実行時ディレクトリ

ジョブ定義スクリプトを実行するカレントドライブ,またはフォルダを指定します。

指定がない場合は,エディタのカレントフォルダになります。

エディタのカレントフォルダは次のどれかになります。

  • ジョブ定義スクリプトファイルがあるフォルダ

  • プログラムフォルダ

  • プログラムのカレントフォルダ

  • ショートカットの作業フォルダ

ジョブ定義スクリプト名がa.ashのファイルにジョブ定義スクリプト「pwd」が記載されていたとします。実行時ディレクトリに「C:\」を指定すると,次のようにWindows環境で指定した場合と同じになります。

 C:\> a.ash
 C:\
 C:\>
ジョブ環境ファイル

デバッグ時に使用するジョブ環境ファイルを指定します。指定したファイルは,デバッグ対象のジョブで使用されます。

指定を省略した場合は,環境変数ADSH_ENVに指定されたファイルが使用されます。環境変数ADSH_ENVにもファイルが指定されていない場合は,デフォルト値で実行されます。

論理ホスト

ユーザー応答機能で使用する論理ホストを指定します。デバッグ対象のジョブで実行するユーザー応答機能は,指定した論理ホストで実行されます。

指定を省略した場合は,物理ホストで実行されます。

カバレジの蓄積

カバレージ情報を蓄積するかどうかを指定します。

  • 蓄積しない

    カバレージを蓄積しません。adshexecコマンドの-tオプションを指定しない場合に相当します。デバッグ実行中のカバレージ情報の表示機能は有効になりません。

  • 蓄積する

    カバレージを蓄積します。ジョブ定義スクリプトファイルが更新されている場合は,ジョブ定義スクリプトを実行しないで終了します。adshexecコマンドの-tオプションの指定に相当します。エディタからカバレージ情報を表示できます。

  • 蓄積する(ジョブ定義スクリプトファイル変更時はカバレージ情報ファイルを上書き)

    カバレージを蓄積します。ジョブ定義スクリプトファイルが更新されている場合は,蓄積されたカバレージ情報を破棄し,新規に蓄積を開始します。adshexecコマンドの-tオプションと-fオプションを同時に指定した場合に相当します。エディタからカバレージ情報を表示できます。

デフォルトでは「蓄積しない」が選択されています。

カバレージ情報は,カバレージ情報ファイル(ascファイル)に保存されます。ascファイルは,ジョブ定義スクリプトファイルがあるディレクトリに作成されます。ascファイルがすでに存在する場合は,ジョブ定義スクリプトファイルがあるディレクトリのascファイルを使用します。

カバレージ情報ファイルに蓄積されたカバレージ情報を表示する場合は,エディタの[表示]−[カバレージ情報の表示]メニューまたはadshcvshowコマンドを使用します。また,2つのカバレージ情報ファイルのカバレージ情報をマージする場合は,adshcvmergコマンドを使用します。カバレージ情報については,「3.10 カバレージ情報を取得する」を参照してください。

シェルオプション

シェルオプションxtraceを指定するかどうかを指定します。

  • xtraceを指定しない

    デバッグ実行開始時にシェルオプションxtraceを指定しません。adshexecコマンドに-xオプションを指定しない場合に相当します。

  • xtraceを指定する

    デバッグ実行開始時にシェルオプションxtraceを指定します。adshexecコマンドに-xオプションを指定する場合に相当します。

    この項目を選択すると,実行したコマンドとその引数がトレース情報として標準エラー出力へ出力されます。詳細については,「3.6 実行したコマンドとその引数を出力する」を参照してください。

デフォルトでは「xtraceを指定しない」が選択されています。

このほかにシェルオプションには,使用できる機能の制限や,実行モードの切り替えをするための機能があります。シェルオプションについては,「5.6 シェルオプション」を参照してください。

(2) ダイアログボックスでの操作