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JP1 Version 11 JP1/Automatic Job Management System 3 - Definition Assistant


4.5.2 スケジュールルールの定義方法

JP1/AJS3 - Definition Assistantのスケジュールルール定義は,エクスポート機能を使用します。エクスポート機能の詳細は「2.2 エクスポート機能」を参照してください。

ここでは,スケジュールルールの定義方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) スケジュールルールの定義

スケジュールルールは,一括定義機能または単独定義機能で定義します。

(a) 連続するスケジュールルールを定義する

スケジュールルールをルール番号順に連続して定義する場合は,セル内で値を入力するときに途中に空行を入力せずに設定します。

例えば,スケジュールルールのルール番号1から3までを定義する場合は,次の図のようにセル内の1行目から3行目まで値を入力します。

図4‒13 連続するスケジュールルールの定義

[図データ]

(b) 連続しないスケジュールルールを定義する

スケジュールルールをルール番号で連続せずに定義する場合は,定義しないルール番号のセル内の行は空行だけにします。

例えば,スケジュールルールのルール番号1とルール番号4を設定する場合は,次の図のようにセル内の1行目と4行目に値を入力し,セル内の2行目と3行目は空行だけとします。

図4‒14 連続しないスケジュールルールの定義

[図データ]

(c) スケジュールルールをデフォルト定義とする

スケジュールルールをデフォルト定義とする場合は,スケジュールルールで使用する項目のセルの値をすべて空にします。

スケジュールルールで使用する項目のセルの値をすべて空にして,一括定義によるエクスポートまたは単独定義によるエクスポートを実行すると,JP1/AJS3 - Viewでジョブネットを新規に作成した場合と同じ定義となります。この場合,スケジュールルールはルール番号1が定義されます。

図4‒15 デフォルト定義のスケジュールルール

[図データ]

(d) スケジュールルールを未定義とする

スケジュールルールを未定義とする場合は,スケジュール定義情報部の[開始日]で[種別]に「不定期」を入力し,[開始年月日]と[開始日]のセルの値を空にします。

図4‒16 未定義のスケジュールルール

[図データ]

(2) スケジュールルールの変更

変更エクスポートでスケジュールルールを変更する方法について説明します。

(a) エクスポート先にスケジュールルールが存在しない場合

スケジュールルールが存在しないジョブネットにスケジュールルールを変更エクスポートすると,スケジュールルールを追加できます。この場合,スケジュール定義情報部の[開始日]の[種別],[開始年月],および[開始日]を変更対象にして変更エクスポートを実行します。

スケジュールルールが追加される場合

スケジュール定義情報部の[開始日]の[種別],[開始年月],および[開始日]を変更対象にして変更エクスポートを実行すると,スケジュールルールが追加されます。

図4‒17 スケジュールルールが追加される変更エクスポート

[図データ]

スケジュールルールが追加されない場合

スケジュール定義情報部の[開始日]の[種別],[開始年月],および[開始日]を変更対象にせずに変更エクスポートを実行すると,スケジュールルールが追加されません。

[開始時刻]だけを変更対象にして変更エクスポートを実行した場合の例を次の図に示します。

図4‒18 スケジュールルールが追加されない変更エクスポート([開始時刻]を変更対象にした場合)

[図データ]

(b) エクスポート先にスケジュールルールが存在する場合

スケジュールルールが存在するジョブネットに,スケジュールルールを変更エクスポートする場合,スケジュールルールのルール数により次のように実行されます。

ルール数が同じ場合

エクスポート先のスケジュールルールのルール数とJP1/AJS3 - Definition Assistant上でのルール数(セル内の行数)が同じ場合に変更エクスポートを実行すると,セルに入力した値でスケジュールルールが変更されます。

次の図に示す例では,セル内の1行目の内容がルール番号1に反映され,2行目の内容がルール番号2に反映されます。

図4‒19 エクスポート先のルール数と同じ場合の変更エクスポート

[図データ]

エクスポート先のルール数が多い場合

エクスポート先のスケジュールルールのルール数がJP1/AJS3 - Definition Assistant上でのルール数よりも多い場合に変更エクスポートを実行すると,セルで設定した値でスケジュールルールが変更され,それ以外は変更されません。

次の図に示す例では,エクスポート先でジョブネットのスケジュールルール数が2つで,JP1/AJS3 - Definition Assistant上でのスケジュールルールの行数が1行です。この場合,1行目の内容がルール番号1に反映されます。

JP1/AJS3 - Definition Assistant上に2行目の値が設定されていないので,ルール番号2の内容は変更されません。

図4‒20 エクスポート先のルール数が多い場合の変更エクスポート

[図データ]

JP1/AJS3 - Definition Assistant上のルール数が多い場合

エクスポート先のスケジュールルールのルール数よりもJP1/AJS3 - Definition Assistant上のルール数が多い場合に変更エクスポートを実行すると,セルで設定した値でスケジュールルールが追加,変更されます。

次の図に示す例では,エクスポート先のジョブネットのスケジュールルールが1つで,JP1/AJS3 - Definition Assistant上でスケジュールルールの行数が2行です。この場合,1行目の内容がルール番号1に反映され,2行目の内容がルール番号2として追加されます。

なお,スケジュールルールが追加されるのはスケジュール定義情報部の[開始日]の[種別],[開始年月],および[開始日]を変更対象にした場合だけです。

図4‒21 JP1/AJS3 - Definition Assistant上のルール数が多い場合の変更エクスポート

[図データ]

(3) スケジュールルールの削除

スケジュールルールを削除する方法について説明します。

(a) スケジュールルールの一部を削除する

スケジュールルールの一部を変更エクスポートで削除する場合は,スケジュール定義情報部の[開始日]で,削除するルール番号に対応するセル内の行を空行にします。

スケジュールルールの途中のルール番号を削除する

例えば,次の図に示すように,エクスポート先のジョブネットのスケジュールルールがルール番号1から3まで定義されています。この場合,ルール番号2を変更エクスポートで削除するには,[種別],[開始年月],および[開始日]のセル内で2行目を空行にして変更エクスポートを実行します。

図4‒22 スケジュールルールの途中のルール番号を削除

[図データ]

スケジュールルールの最後のルール番号を削除する

例えば,次の図に示すように,エクスポート先のジョブネットのスケジュールルールがルール番号1から3まで定義されています。この場合,ルール番号3を変更エクスポートで削除するには,[種別],[開始年月],および[開始日]のセル内で3行目を空行にして変更エクスポートを実行します。

図4‒23 スケジュールルールの最後のルール番号を削除

[図データ]

(b) すべてのスケジュールルールを削除する

すべてのスケジュールルールを削除するには,次のどちらかの方法を使います。

  • スケジュール定義情報部の[開始日]の[種別],[開始年月],および[開始日]で,ルール番号分の空行を設定して,変更エクスポートを実行します。

    例えば,次の図に示すように,エクスポート先のジョブネットのスケジュールルールがルール番号1から3まで定義されています。[種別],[開始年月],および[開始日]のセル内で1〜3行目をすべて空行にして変更エクスポートを実行すると,すべてのスケジュールルールが削除されます。

    図4‒24 すべてのスケジュールルールを削除(スケジュールルールに空行を設定)

    [図データ]

  • スケジュール定義情報部の[開始日]の[種別]に「不定期」を設定し,[開始年月]と[開始日]のセルの値を空にして変更エクスポートを実行します。

    例えば,次の図に示すように,エクスポート先のジョブネットのスケジュールルールがルール番号1から5まで定義されています。[種別]に「不定期」を設定し,[開始年月],および[開始日]のセルを空にして変更エクスポートを実行すると,すべてのスケジュールルールが削除されます。

    図4‒25 すべてのスケジュールルールを削除([種別]に「不定期」を設定)

    [図データ]

(4) [上位のジョブネットに依存する]を有効にしたスケジュールルール

ネストジョブネットやネストリモートジョブネットでは,スケジュールルールの[上位のジョブネットに依存する]を有効にできます。JP1/AJS3 - Definition Assistantで[上位のジョブネットに依存する]を有効にする方法を次に示します。

(a) 一括定義機能または単独定義機能で有効にする場合

一括定義機能または単独定義機能で[上位のジョブネットに依存する]を有効にする場合は,スケジュール定義情報部の[上位のジョブネットに依存する]のセルに「y」を設定し,[リンクするルール番号]から[起動条件]:[時間]までのセルの値を空にしてエクスポートを実行します。

なお,[リンクするルール番号]から[起動条件]:[時間]までのセルに値が設定されている場合は,[上位のジョブネットに依存する]で設定した値が無効になります。

図4‒26 [上位のジョブネットに依存する]の有効化(一括定義機能または単独定義機能でのエクスポートの場合)

[図データ]

(b) 変更機能で有効にする場合

変更機能で,エクスポート先のユニットの[上位のジョブネットに依存する]を有効にする場合は,スケジュール定義情報部の[上位のジョブネットに依存する]のセルに「y」を設定してエクスポートを実行します。

なお,変更エクスポートで[上位のジョブネットに依存する]を有効にした場合,エクスポート先のユニットのスケジュールルールの定義はすべて削除されます。

図4‒27 [上位のジョブネットに依存する]の有効化(変更エクスポートの場合)

[図データ]