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JP1 Version 11 JP1/Automatic Job Management System 3 - Definition Assistant


4.5.1 スケジュールルールの概要

ここではJP1/AJS3のスケジュールルールの概要,およびJP1/AJS3 - Definition Assistantのスケジュールルール定義について説明します。

〈この項の構成〉

(1) スケジュール情報

JP1/AJS3では,ジョブネットの実行予定を計算するために,実行開始日時,実行周期(処理サイクル),または振り替え方法などをスケジュール情報として定義します。スケジュール情報は,JP1/AJS3 - Viewでは[スケジュールの設定]ダイアログボックスで設定し,JP1/AJS3 - Definition Assistantではスケジュール定義情報部で設定します。詳細は「5.1.1(11) スケジュール定義情報部」を参照してください。

JP1/AJS3 - Definition Assistantではスケジュール情報をインポート機能で取り込み,エクスポート機能で反映できます。

図4‒9 JP1/AJS3 - Definition Assistantでのスケジュール情報のインポートとエクスポート

[図データ]

(2) スケジュールルール

JP1/AJS3では,実行開始日時,実行周期(処理サイクル),または振り替え方法など,実行スケジュールを計算するためのルールを規定したものを,スケジュールルールと呼びます。

JP1/AJS3 - Definition Assistantでスケジュールルールを定義する場合は,スケジュール定義情報部の[リンクするルール番号]から[起動条件]:[時間]までの項目を使用します。JP1/AJS3 - Definition Assistantでスケジュールルールを定義する場合は,スケジュール定義情報部の[開始日]の項目が基準となるため,必ず入力してください。それ以外の項目については,必要に応じて入力してください。

図4‒10 スケジュールルールの定義で使用するJP1/AJS3 - Definition Assistantの項目

[図データ]

(3) スケジュールルールの定義内容

JP1/AJS3 - Definition Assistantでスケジュール定義情報部の[開始日]は,[種別],[開始年月]および[開始日]で構成されます。

JP1/AJS3 - Definition Assistantでスケジュールルールを定義する場合,スケジュール定義情報部の[開始日]の値は次の表のどれかである必要があります。

なお,スケジュール定義情報部の[開始日]:[開始日]は,指定できる値が[開始日]:[種別]の値で異なるので注意してください。

JP1/AJS3 - Definition Assistantでスケジュールルールを定義する場合の基準となるスケジュール定義情報部の[開始日]について,JP1/AJS3 - ViewとJP1/AJS3 - Definition Assistantの違いを次の表に示します。

表4‒10 JP1/AJS3 ViewとJP1/AJS3 - Definition Assistantのスケジュールルール(種別,開始年月および開始日)の違い

項番

JP1/AJS3 - Viewの項目

JP1/AJS3 - Definition Assistantの項目

備考

種別

開始年月

開始日

種別

開始年月

開始日

1

登録日

登録日

開始年月と開始日は設定しません。

2

絶対日

yyyy/mm

日付指定

絶対日

yyyy/mm

n

nに指定できる値:

(1)年月を省略した場合
  • 1〜31(単位:日)

(2)年だけを省略した場合
  • 2月:1〜29(単位:日)

  • その他の月:指定した月での指定できる日数

(3)年月を指定した場合
  • 指定した年月の指定できる日数

3

月末指定

最終

最終日

4

最終-n

nに指定できる値:0〜30(単位:日)

5

曜日指定

X

Xに指定できる値:月,火,水,木,金,土,日のどれか

6

nX

nに指定できる値:1〜5のどれか

Xに指定できる値:月,火,水,木,金,土,日のどれか

7

最終X

Xに指定できる値:月,火,水,木,金,土,日のどれか

8

相対日

yyyy/mm

日付指定

相対日

yyyy/mm

n

nに指定できる値:1〜35(単位:日)

9

月末指定

最終

最終日

10

最終-n

nに指定できる値:0〜30(単位:日)

11

曜日指定

X

Xに指定できる値:月,火,水,木,金,土,日のどれか

12

nX

nに指定できる値:1〜5のどれか

Xに指定できる値:月,火,水,木,金,土,日のどれか

13

最終X

Xに指定できる値:月,火,水,木,金,土,日のどれか

14

運用日

yyyy/mm

日付指定

運用日

yyyy/mm

n

nに指定できる値:1〜35(単位:日)

15

月末指定

最終

最終運用日

16

最終-n

nに指定できる値:0〜34(単位:日)

17

休業日

yyyy/mm

日付指定

休業日

yyyy/mm

n

nに指定できる値:1〜35(単位:日)

18

月末指定

最終

最終休業日

19

最終-n

nに指定できる値:0〜34(単位:日)

20

不定期

スケジュールルールが未定義の場合を表します。

(凡例)

−:設定できません。

注※

ジョブネットの実行開始年月を「yyyy/mm」の形式で定義します。

yyyy

ジョブネットの実行開始日の年を西暦で指定します。

指定できる値:1994〜2036(単位:年)

デフォルト値:ジョブネットを実行登録した日の年

mm

ジョブネットの実行開始日の月を指定します。

指定できる値:1〜12(単位:月)

デフォルト値:ジョブネットを実行登録した日の月

yyyyは省略できます。yyyyを省略すると,mmも省略できます。yyyymmの両方を省略すると,ジョブネットを実行登録した日の年月が仮定されます。

(4) スケジュールルールが未定義の場合

JP1/AJS3では,スケジュールルールが1つも設定されていないことを「スケジュールルールが未定義」と呼びます。JP1/AJS3 - Definition Assistantでは,スケジュールルールが未定義の場合,スケジュール定義情報部の[開始日]:[種別]で「不定期」と表します。

JP1/AJS3 - View上でスケジュールルールが1つも設定されていないユニットをJP1/AJS3 - Definition Assistantでインポートすると[開始日]:[種別]が「不定期」で表示されます。

また,JP1/AJS3 - Definition Assistantで[開始日]:[種別]を「不定期」にしてエクスポートを実行すると,スケジュールルールが1つも設定されていないユニットを定義できます。

図4‒11 スケジュールルールが未定義の場合

[図データ]

(5) スケジュールルールを複数定義する場合

JP1/AJS3 - Definition Assistantでスケジュールルールを複数定義する場合は,スケジュール定義情報部の[リンクするルール番号]から[起動条件]:[時間]までのセル内で値を改行([Alt]+[Enter]キー)区切りで入力して定義します。

この場合,セル内の1行目がルール番号1のルール,2行目がルール番号2のルールとなります。

スケジュールルールは一つのジョブネットに最大144個設定できます。

図4‒12 スケジュールルールを複数定義する場合

[図データ]