12.1.10 一つのジョブを,複数のエージェントホストで実行したい
ここでは,フレキシブルジョブの一斉実行を使用して,毎日定刻に1回,クラウド環境下のすべてのエージェントホストでジョブを実行する方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 運用
ある企業のシステム管理部門では,毎日定刻に1回,クラウド環境下のすべてのエージェントホストからログを収集しています。
バージョン11-00以前では,この場合,ログを収集したいエージェントホストの数だけジョブを定義する必要がありました。
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また,オートスケールなどによってエージェントホストが追加・削除された場合,ジョブも追加・削除する必要がありました。
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この図では,スケールアウトによってエージェントホストCが新しく追加されたため,ジョブCも新しく追加する必要があります。
(2) 課題
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一つのジョブを,複数のエージェントホストで実行したい。
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エージェントホストが追加・削除されても,ジョブを追加・削除しないで運用したい。
(3) 解決方法
フレキシブルジョブの一斉実行を使用すれば,一つのジョブを複数のエージェントホストで同時に実行できます。フレキシブルジョブの一斉実行では,一斉配信エージェントを設置します。
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また,オートスケールなどによってエージェントホストが追加・削除された場合でも,一斉配信エージェントが宛先エージェントの生存通知を受け取り,ジョブを配信する範囲を自動で拡張します。そのため,ジョブを追加・削除する必要がありません。
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(4) 設定手順
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一斉配信エージェントをセットアップする。
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宛先エージェントをセットアップする。
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JP1/AJS3 - Managerでフレキシブルジョブを定義したジョブネットを作成する。
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フレキシブルジョブを定義したジョブネットを実行登録する。
(5) マニュアル記載個所
項目 |
詳細項目 |
参照個所 |
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概要 |
フレキシブルジョブ |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.1.1(1)(a) 標準ジョブ」 |
一斉実行使用時のフレキシブルジョブの定義例 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.4.11 一つのジョブを複数の実行エージェントで一斉に実行する(フレキシブルジョブを使ったジョブネットの定義例)」 |
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フレキシブルジョブ使用時の注意事項 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.8 フレキシブルジョブ使用時の注意事項」 |
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一斉実行使用時のシステム構成例 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.10 ジョブの一斉実行について検討する」 |
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設定手順 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 21.3.2 ジョブを一斉実行する場合の設定手順」 |
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画面 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.4.12 [詳細定義−[フレキシブルジョブ]]ダイアログボックス」 |