2.2.3 ジョブネットの定義内容を検討する
ジョブネットに定義する内容について検討します。
ジョブネットに定義する詳細な項目については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12. ウィンドウとダイアログボックス」にあるルートジョブネットの詳細定義ダイアログボックスの説明を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 実行エージェント
ジョブネットの実行先となる実行エージェント名を指定します。実行エージェント制限を使用している場合は,実行エージェントプロファイルの一覧から選択できます。実行エージェントは,ジョブやジョブネットの実行先となるエージェントホストの論理的な名称です。マネージャーに定義した実行エージェント情報に従って,ジョブやジョブネットに指定した実行エージェントとエージェントホストの物理的なホスト名がマッピングされ,ジョブが配信されます。
ジョブ実行環境が実行エージェントグループによって負荷分散させる構成の場合は,実行エージェントグループを指定すると,グループ化された実行エージェントの優先順位に従ってジョブを配信します。
(2) 多重起動とスケジューリング方式
周期的に実行させるジョブネットについて,次の実行の予定開始時刻までに処理が終了しなかったときに,処理を多重に実行させるかどうかについて検討します。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.3.3 多重起動とスケジューリング方式」を参照してください。
(3) 保存世代数
何回分のジョブネットの実行結果ログを保存するかについて検討します。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.2.3 ジョブネットの保存世代数の管理」を参照してください。
(4) 打ち切り時間
ジョブネットの開始予定日時になっても実行が開始されない場合,どのくらい経過した時点で実行開始待ちの状態を打ち切るかについて検討します。実行開始待ちの状態を打ち切ったジョブネットは,「繰り越し未実行」状態になります。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.1.1(2) ジョブネット」の打ち切り時間についての説明を参照してください。
保留状態のジョブネットが打ち切り時間を経過した場合も,「繰り越し未実行」状態になります。また,打ち切り時間の直前に一時変更操作をすると,一時変更中に打ち切り時間を超過して「繰り越し未実行」状態になることがあります。この場合,必要に応じてジョブネットの再実行を検討してください。「繰り越し未実行」状態にしたくない場合は,次のように余裕を持った打ち切り時間を設定することも検討してください。
- 打ち切り時間を「1日」で検討していた場合
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「2日」または「無制限」
- 打ち切り時間を「2日」で検討していた場合
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「無制限」
打ち切り時間の定義を「システム設定に従う」にする場合は,環境設定パラメーターEXECDEFERに上記に相当する値を設定してください。
(5) ジョブネット監視
ジョブネットの実行所要時間を設定して,ジョブネットの実行が開始されてからの経過時間によって終了遅延を監視できます。詳細については,「5. 監視方法の検討」を参照してください。
(6) 実行順序制御
ジョブを管理する階層の最上位のジョブネット同士を順序づけできます。詳細については,「2.2.4 ジョブネットコネクタを使用したルートジョブネットの実行順序制御」を参照してください。
(7) JP1資源グループ
ジョブネットに対するユーザーのアクセス権限を検討します。詳細については,「6. アクセス権の検討」を参照してください。
(8) 注意事項
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ジョブネットに定義するコメントの末尾には半角空白文字を使用しないでください。コメントの末尾に連続して設定した任意の数の半角空白文字はすべて無効になります。
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ジョブネットの定義内容に機種依存文字を使用しないでください。機種依存文字を使用した場合,文字化けするおそれがあります。