1.4.2 IPv6ネットワーク環境での監視に関する注意事項
IPv6ネットワーク環境での監視に関する注意事項について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) プロセスおよびサービスを監視する場合
APMはIPv6に対応していません。そのため,IPv6ネットワーク環境の監視サーバでは,プロセスおよびサービスを監視できません。
(2) 監視サーバのIPアドレスに関する注意事項
GUIやコマンドで,監視サーバをIPv6アドレスで指定する場合,RFC2373で定義されているIPv6記法で指定します。ただし,IPv4互換IPv6アドレス(IPv4-compatible IPv6 address),リンクローカルアドレスおよびマルチキャストアドレスは指定できません。
(3) サイトローカルアドレスについての注意事項
スコープID付きのサイトローカルアドレスには対応しません。スコープID付きのサイトローカルアドレスが指定された場合,スコープID(% + スコープID)は無視します。
(4) コマンド,GUIおよび定義ファイルに出力するIPv6アドレス
コマンド,GUIおよび定義ファイルのIPv6アドレスは,次の形式で出力されます。
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2バイト(16ビット)の16進数値8グループを「:(コロン)」で区切ります。
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16進数の英文字はすべて小文字で出力します。
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2バイトの16進数で先頭の「0」を省略します。ただし,値がすべて「0」の2バイト16進数は「0」で出力します。
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値がすべて「0」の2バイト16進数が連続する場合でも,「::」の省略はしません。
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右端の32ビットがIPv4アドレスの区切りの10進数表記を示すアドレスの場合でも,2バイト(16ビット)の16進数値で出力します。
例えば,「2001:db8::5efe:1.2.3.4」は,「2001:db8:0:0:0:5efe:102:304」と出力します。
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IPv4マッピングIPv6アドレス(IPv4-mapped IPv6 address)は,IPv4アドレスとして出力します。
次のIPv6アドレスは,すべて「2001:db8:0:0:1:0:0:1」で表示されます。
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2001:db8:0:0:1:0:0:1
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2001:0db8:0:0:1:0:0:1
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2001:db8::1:0:0:1
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2001:db8::0:1:0:0:1
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2001:0db8::1:0:0:1
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2001:db8:0:0:1::1
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2001:db8:0000:0:1::1
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2001:DB8:0:0:1::1
(5) ネットワークグループをリソース監視する場合
IPv6ネットワーク環境で監視する場合,リソースグループ「ネットワーク」の「IPトラフィック」および「ICMPトラフィック」はIPv6のMIBを取得していないため,リソース監視できません。そのため,「IPトラフィック」および「ICMPトラフィック」は,IPv6のMIBを取得するカテゴリ「SSO-Ex」の,リソースグループ「IPv6ネットワーク」で監視する必要があります。詳細は,「10.7 IPv6ネットワーク環境でのリソース監視」を参照してください。