18.4.3 アプリケーションフェイルオーバー構成のNNMi管理サーバーで使用するovstartおよびovstopコマンド
アプリケーションフェイルオーバーが設定されたNNMi管理サーバーでovstopコマンドおよびovstartコマンドを使用した場合,実際にはNNMiは次のコマンドを実行します。これらはNNMiの起動や停止の完了を待たないですぐに終了します。
ovstart: nnmcluster -daemon
ovstop: nnmcluster -disable -shutdown
- メモ
ovstopコマンドを実行すると,NNMiはスタンバイサーバーにフェイルオーバーしません。ovstopコマンドは,メンテナンスによる一時的な停止をサポートするように設計されています。フェイルオーバーを手動で行うには,ovstopコマンドに-failoverオプションを使用します。詳細については,ovstopのリファレンスページを参照してください。
ovstopコマンドを実行するとnnmclusterの-disableオプションが指定されているため,自動フェイルオーバーが無効化されますので注意してください。フェイルオーバーの有効無効を確認するにはnnmcluster -displayで「自動フェールオーバー」の項を確認します。フェイルオーバーを有効化するにはnnmcluster -enableを実行します。
ovstopコマンドに使用する次のオプションは,アプリケーションフェイルオーバークラスタに構成されたNNMi管理サーバーで使用します。
ovstop -failover:ローカルのデーモンモードのクラスタプロセスを停止し,スタンバイNNMi管理サーバーに強制的にフェイルオーバーします。以前にフェイルオーバーモードが無効にされている場合は,このコマンドで有効になります。このコマンドはnnmcluster -enable -shutdownと同等です。
ovstop -nofailover:フェイルオーバーモードを無効にし,ローカルのデーモンモードのクラスタプロセスを停止します。フェイルオーバーは行われません。このコマンドはnnmcluster -disable -shutdownと同等です。
ovstop -cluster:アクティブサーバーとスタンバイサーバーを停止し,これらをクラスタから削除します。このコマンドはnnmcluster -haltと同等です。
- 重要
Linuxオペレーティングシステムを実行しているNNMi管理サーバーでOSの停止時にNNMiの終了スクリプトが実行されると,ovstopコマンドが自動的に実行され,アプリケーションフェイルオーバーが無効になります。メンテナンス中にアプリケーションフェイルオーバーを制御するには,OSの停止コマンドを実行する前に,nnmcluster -acquireコマンドとnnmcluster -relinquishコマンドを使用してアクティブサーバーとスタンバイサーバーを目的の動作に設定します。詳細については,nnmclusterのリファレンスページを参照してください。