Web Transaction(PI_WT)
機能
Web Transaction(PI_WT)レコードには,Webトランザクションに関する応答時間の情報が格納されます。このレコードは複数インスタンスレコードです。各スコープがインスタンスとなります。
デフォルト値および変更できる値
項目 |
デフォルト値 |
変更可否 |
---|---|---|
Collection Interval |
360 |
○ |
Collection Offset |
0 |
○ |
Log |
No |
○ |
LOGIF |
空白 |
○ |
Over 10 Sec Collection Time |
No |
× |
ODBCキーフィールド
PI_WT_MSR_COND_ID,PI_WT_SCOPE_NAME
ライフタイム
なし
レコードサイズ
-
固定部:681バイト
-
可変部:392バイト
フィールド
View名 (Manager名) |
説明 |
要約ルール |
形式 |
デルタ |
データソース |
---|---|---|---|---|---|
Data Transfer Time (DATA_TRANS_TIME) |
データ転送時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
DNS Time (DNS_TIME) |
DNS時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
HTTP Time (HTTP_TIME) |
HTTP時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Request Count (REQ_COUNT) |
リクエスト数(回)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Scope Name (SCOPE_NAME) |
スコープ名。トランザクション全体の場合はALLが格納されている。スコープ名には,scope Nが格納される(Nは1〜8)。 |
COPY |
string(31バイト以内) |
No |
Probe Daemon |
Server Processing Time (SERV_PROCESS_TIME) |
サーバ処理時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Setup Time(SETUP_TIME) |
セットアップ時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
TCP Connection Time (TCP_CON_TIME) |
TCP接続時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Throughput (THROUGHPUT) |
スループット(ビット/秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Total Amount of Data (TOTAL_DATA_SIZE) |
総データ量(バイト)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Total Resource Size (TOTAL_RES_SIZE) |
総リソースサイズ(バイト)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Total Response Time (TOTAL_RESP_TIME) |
総応答時間(秒)。 |
AVG |
double |
No |
Probe Daemon |
Webトランザクションの動作環境および注意事項
Webトランザクションプローブは,1回のリクエスト・レスポンスの計測だけでなく,複数のHTTP(S)のリクエスト・レスポンスから成る一連の作業を1つのWebトランザクションとして計測します。
なお,Webトランザクションの計測結果には,Webトランザクションを再生した全体の結果が出力されます。また,指定したスコープ(任意のページ遷移)の計測結果についても同様に出力されます。
Webトランザクションプローブは,Webトランザクションファイルで定義した内容を,計測条件に基づいて再生します。指定したURLのレスポンスに対し,Webトランザクションファイルで定義したレスポンス判定情報に従ってチェックし,条件に一致していない場合は計測失敗となります。レスポンス判定情報に従ってチェックするのは,指定したURLから取得したレスポンスがHTML形式(Content-Typeがtext/html)の場合に限ります。ただし,受信したデータが圧縮されて送信されていた場合は,指定した文字列が含まれていない場合と同じ結果となります。埋め込みリソースの取得の場合はチェックされません。
Webトランザクションの動作環境および注意事項について,次に説明します。
-
HTMLのフレーム単位に取得します。
-
プラグイン,JavaScriptなどは,ダウンロードするだけで実行はされません。
-
埋め込みリソースの取得については,Webトランザクションの定義で埋め込みリソースを取得するように定義している場合は,計測時に自動的に埋め込みリソースを取得します。計測時に取得したHTML(受信したデータが圧縮されていない場合だけ)を解析し,次の表に示すタグおよび属性名の値に指定されているリソースを取得します。なお,タグ名および属性名は,大文字・小文字を区別しません。
表10‒17 埋め込みリソースやフレームの取得対象 タグ名
属性名
applet
code
body
background
embed
src
img
src
object
data
script
src
-
gzipやcompressなどで圧縮や変形して応答されたHTMLに対しては,リソースやフレームは取得できません。また,圧縮ファイルを属性名の値に指定するようなappletタグのarchive属性なども含め,先の表に記載のない取得対象外の属性についても,リソースやフレームは取得できません。
-
JavaScriptなどを使用して動的に作成されたページの埋め込みリソースは,取得されません。
-
Webトランザクションの計測中に発生(受信)したCookieについては,それに従って計測します。したがって,特に必要がない場合は,WebトランザクションファイルでCookieを指定する必要はありません。Webトランザクションファイルで指定されたCookieについては,計測中に発生(受信)したCookieとあわせて送信します。
-
HTTP(S)リクエスト発行時に指定するユーザーエージェントには,デフォルトで「PFM - Agent for Service Response△(Windows)」(△は半角スペース)を使用します。
-
同じユーザー名でログインするWebトランザクションを複数の計測条件に定義して計測に監視すると,同一ユーザー名の多重ログインが許可されていない場合は計測に失敗することがあります。したがって,同一ユーザー名の多重ログインが許可されていない場合には,計測条件ごとに計測用のユーザーを設けるなどの対応が必要です。
-
同じ内容のWebトランザクションを複数の計測条件に定義できます。
-
Web認証の認証方式は,基本認証(Basic Authentication)です。
-
Cookieは,Netscape Communication社の仕様に基づいたCookieを受け入れます。
-
指定されたURLのWebページ本体,および埋め込みリソースの取得でプロキシ利用するものとしないものが混在している場合は計測できません。
-
WebトランザクションでHTTPSを計測する場合,サポートする暗号は,HTTPSプローブの場合と同じです。サポート外の強度の暗号によって保護されたページへはアクセスできません。詳細については,「HTTPS」を参照してください。
-
サーバ認証やクライアント認証を適用する場合は,証明書ファイルの登録が必要になります。登録方法は,HTTPSプローブでの監視の場合と同じです。詳細については,「HTTPS」を参照してください。
HTTPバージョン
HTTP/1.0を使用します。
Refererヘッダー
Webトランザクションプローブでは,発行するリクエストにRefererヘッダーは付加しません。
準拠するRFC
-
RFC1866 Hypertext Markup Language - 2.0
-
RFC2616 Hypertext Transfer Protocol - HTTP/1.1
-
RFC2396 Uniform Resource Identifiers (URI) : Generic Syntax
-
RFC2818 HTTP over TLS
RFCに準拠していない機能や制限事項については,前述の注意事項を参照してください。
HTTP(S)処理シーケンス
Webトランザクションで行うHTTP(S)の通信処理のシーケンスは,この章の「HTTP(PI_HTP)」および「HTTPS(PI_HTPS)」を参照してください。