1.8.3 CPUリソースの監視
ここでは,DockerコンテナのCPUリソースを監視する方法について説明します。
(1) 概要
CPUのパフォーマンス情報を監視すれば,Dockerコンテナのパフォーマンス傾向を把握できます。
CPUのパフォーマンスデータを監視することで,CPU使用率の高いDockerコンテナを把握できるため,対策を講じることができます。
DockerコンテナのCPUリソースを監視するレコードには,次の2つがあります。レコードの詳細については,「5. レコード」を参照してください。なお,物理サーバのCPUリソースを示すPIレコードおよびPI_HCIレコードはサポートされません。
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PI_VIレコード
各Dockerコンテナが利用しているCPUのパフォーマンスデータを監視できます。
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PI_VCIレコード
各Dockerコンテナが利用しているCPUコアのパフォーマンスデータを監視できます。
次の図に,それぞれのレコードのパフォーマンスデータ収集範囲を示します。
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(2) 監視例
ここでは,Dockerコンテナcontainer1〜2のCPUリソースの監視を例に,CPUリソースが不足する要因と問題への対処方法を説明します。次の図に,ここで取り上げる監視項目と対処の流れを示します。
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(a) DockerコンテナのCPU使用率を監視する例
DockerコンテナのCPU使用率は,PI_VIレコードのUsed %フィールドで確認できます。
監視例を次に示します。
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- 確認する監視テンプレートレポート
この例では,container1のCPU使用率が大きくなっています。CPU使用率が大きく,Dockerコンテナの性能が低下している場合は,CPUリソースの割り当て数などを見直してください。また,問題が解決しない場合はDockerコンテナを実行する物理CPUの追加や物理サーバの変更を検討してください。