1.2.1 監視項目を検討する
Performance Managementをインストールする前に,どの稼働情報を監視したいか(監視項目)を検討します。監視項目は,稼働監視の目的に基づいて検討します。ここでの検討結果を基に,Performance Managementの運用開始時に,具体的な監視項目や監視条件などを決めていきます。
稼働監視の目的とPerformance Managementでの実現方法
稼働監視の目的は,大きく分けて「業務システムの監視と問題への対処」と「業務システムの将来計画」の2つであると想定されます。各目的に応じたPerformance Managementでの実現方法を次に示します。
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業務システムの監視と問題への対処
Performance Managementでは,アラーム機能で,稼働情報の値がしきい値を超えたら問題として通知されるようにすることで,業務システムの監視を実現します。また,レポート機能で,通知されたアラームに関連する情報を表やグラフの形式で表示することで,問題の原因調査に役立てられます。
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業務システムの将来計画
Performance Managementでは,レポート機能で,業務システムの傾向分析に役立つ情報を表やグラフの形式で表示できます。レポートの表示内容を分析すれば,業務システムの実情に基づいた将来計画を実現できます。
監視項目の検討例
稼働監視の目的に基づいた,監視項目の検討例を次に示します。
目的 |
要件 |
検討結果(監視項目) |
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業務システムの監視と問題への対処 |
業務システムのOSの概況として,基本となる項目を監視したい。 |
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業務システムの将来計画 |
サーバの入れ替え時期を計画したいため,サーバの性能についての項目を監視したい。 |
(論理ディスクの空き容量については,サーバを入れ替えなくても対応できるため,ここでは対象外とする。) |
ここではサーバのOSの性能を監視する例を示しましたが,それ以外にもPerformance Managementがサポートする監視項目は数多くあります。サポートする監視項目は,エージェントプログラムによって異なります。エージェントプログラムごとの監視項目や運用例については,各エージェントプログラムのマニュアルを参照してください。
- メモ
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Performance Managementには,よく利用される監視項目や監視条件があらかじめ定義されている,監視テンプレートがあります。インストール前に検討した監視項目に合致する監視テンプレートや,似ている監視テンプレートがあれば,Performance Managementの運用開始時の定義に掛かる時間を短縮できます。
関連項目