5.5.1 JP1/IMと連携する
JP1/SLMは,JP1/Baseの機能を使用して,次の場合にJP1イベントを発行します。
サービスの監視者に通知するべき事象が監視対象サービスに発生した場合
システム運用者に通知するべき事象がJP1/SLMに発生した場合
JP1イベントは,JP1/Baseの転送設定ファイルで転送設定をすることで,JP1/IM - Managerに転送されます。これによって,JP1/IM - Viewの[イベントコンソール]画面からJP1イベントを一元的に監視できます。
また,JP1/IM - Managerで自動アクションを設定すれば,JP1イベントの発行をメールやアラームで通知するなどして,監視結果の通知を自動化できます。
なお,転送設定についてはマニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を,自動アクションの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」を参照してください。
ここでは,JP1/IMとの連携方法について説明します。
(1) 作業の前に
JP1/SLM - Managerのセットアップが完了していることを確認してください。
セットアップ方法については,「5.1.6 JP1/SLM - Managerをセットアップする」を参照してください。
JP1/IMをインストールしてください。
JP1/IMはJP1/SLM - Managerと同じホストにインストールする必要はありません。JP1/IMのインストール方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」を参照してください。
(2) 作業手順
JP1/SLM - Managerのシステム定義ファイル(jp1itslm.properties)のJP1Eventプロパティにtrueを設定する。
JP1/SLM - Managerのシステム定義ファイルを編集します。システム定義ファイルの格納先は次のとおりです。
JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\conf\jp1itslm.properties
JP1/SLM - Managerのイベント拡張属性定義ファイルをJP1/IM - Managerのフォルダにコピーする。
- JP1/SLM - Managerのコピー元のファイル:
-
日本語環境用
JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\conf\event\jp1imm\ja\hitachi_jp1_itslm_attr_sys_ja.conf
英語環境用
JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\conf\event\jp1imm\en\hitachi_jp1_itslm_attr_sys_en.conf
- JP1/IM - Managerのコピー先フォルダ:
JP1/IM - Managerのインストール先フォルダ\conf\console\attribute\
なお,JP1/IM - Managerをクラスタ環境で使用している場合は,「JP1/IM-Managerのインストール先フォルダ」を「共有フォルダ\jp1cons」に読み替えてください。
JP1/IM - Managerを再起動する。
JP1/IM - Managerを再起動することで定義の変更が反映されます。
JP1/IMと連携するための設定は完了です。
(3) 補足事項
JP1/SLMが発行するJP1イベントの一覧は次の表のとおりです。なお,JP1イベントの属性については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
表5‒7 JP1イベントの一覧 イベントID
イベント発行契機
メッセージID
0x00006810
JP1/SLM - Managerを起動したとき。
0x00006811
JP1/SLM - Managerを終了したとき。
0x00006812
JP1/SLM - Managerが異常終了したとき。
0x00006890※
傾向監視で,サービス性能がしきい値を超過する傾向を検知したとき。
0x00006891※
しきい値監視で,サービス性能がしきい値を超過したとき。
0x00006892※
外れ値検知で,ベースラインから大きく外れた値を検知したとき。
0x00006893※
SLO監視で,システム性能がSLOしきい値を超過する傾向を検知したとき。
0x00006894※
しきい値監視で,システム性能が上限しきい値を超過したとき。
しきい値監視で,システム性能が下限しきい値を超過したとき。
0x00006895※
予兆検知で,システム性能がベースラインから大きく外れた値を検知したとき。
注※ システム性能の,しきい値を超過した場合のJP1イベントは,JP1/SLM - Managerのシステム定義ファイル(jp1itslm.properties)のJP1EventプロパティおよびJP1EventForSystemプロパティにtrueを設定すると発行されます。