11.2.8 案件情報の再登録
あらかじめ,jssitemexportExコマンドを実行し保存しておいた案件情報を再登録できます。再登録できるデータは,添付ファイルおよび関連情報を含めた案件に設定できる項目です。
- 〈この項の構成〉
(1) 案件情報を再登録する
案件情報を再登録する手順を,次に示します。
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jssitemexportExコマンドを実行する。
案件情報を出力します。エスカレーションおよび関連案件を引き継ぐ場合は,関連する案件をすべて出力してください。
詳細については,「12. コマンド」の「jssitemexportEx(案件情報拡張エクスポート)」を参照してください。
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手順1で出力したデータをバックアップする。
手順1で出力したデータを編集しない場合,この手順および次の手順は不要です。
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手順1で出力したデータ(CSVファイル)を編集する。
必要に応じて,不要な案件情報を削除したり,案件情報(「タイトル」や「概要」など)を編集したりします。CSVファイルをExcelなどのソフトウェアで編集すると,編集したCSVファイルを整形する必要があります。CSVファイルの整形については,「(2) CSVファイルを整形する」を参照してください。
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案件管理DBと手順1で出力したデータまたは手順3で編集したデータの整合性を確認する。
案件管理DBに登録されているかどうかを確認します。
確認が必要なデータと案件管理DBに登録されていない場合の対応を,次に示します。
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システム,プロセス,プロセスワークボード
案件管理DBに登録されていない場合は,登録する案件情報のデータを修正する,または案件管理DBに登録してください。
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案件フォーム
手順1のjssitemexportExコマンド実行時の案件フォームを登録する必要があります。ただし,選択系の項目も含めて登録対象の案件の項目をすべて使用している案件フォームの場合は,手順1のjssitemexportExコマンド実行時と異なる案件フォームでも登録できます。
また,案件フォームが案件管理DBに登録されていない場合は,条件を満たす案件フォームを案件管理DBに登録したあと,案件情報CSVファイルの「案件フォームのバージョン番号」の値を,登録した案件フォームのバージョン番号に変更してください。
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ユーザー,ロール
案件管理DBに登録されていなくても,登録できます。ただし,ユーザー情報またはロール情報は設定されません。それらの情報を設定したい場合は,案件の登録前に,ユーザー情報またはロール情報を案件管理DBに登録しておいてください。ユーザー情報またはロール情報を登録するには,画面から登録するか,次に示すコマンドを使用して情報を登録してください。
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エスカレーションの関連
jssitemimportExコマンドが1回で処理対象とするデータにエスカレーション元とエスカレーション先の案件が含まれている場合,エスカレーション情報が保持されます。また,jssitemimportExコマンドで案件を登録する場合,エスカレーション情報を示すプロセス間IDが変更されるため,エスカレーション元とエスカレーション先の案件のプロセス間IDが変更され,登録されます。
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関連案件
関連案件には,案件IDを指定する必要があります。jssitemimportExコマンドが1回で処理対象とするデータに関連案件元と関連案件先の案件が含まれている場合,関連案件情報を保持します。jssitemimportExコマンドで案件を登録する場合,案件IDは変更されるため,関連案件先を登録する案件IDで関連案件の情報が登録されます。フォーマット不正や関連先のプロセスワークボードが存在しない場合,そのままの値で登録されます。
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登録対象のプロセスワークボードの状態が運用中であることを確認する。
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案件のアクセス権を見直す。
jssitemimportExコマンドでは,案件のアクセス権を確認しないため,案件の作成もしくは編集の権限がないユーザーまたはロールが担当者に設定されていても案件を登録できます。登録した案件を操作したい場合は,ユーザーまたはロールに案件を参照もしくは編集できる権限を割り当てる必要があります。
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jssitemimportExコマンドを実行する。
手順1または手順3で作成した案件情報を,案件管理DBに登録します。
詳細については,「12. コマンド」の「jssitemimportEx(案件情報拡張インポート)」を参照してください。
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jsscollectdataコマンドを実行する。
集計情報を更新します。
詳細については,「12. コマンド」の「jsscollectdata(案件情報集計)」を参照してください。
(2) CSVファイルを整形する
jssitemexportExコマンドで出力したCSVファイルの各カラムの値は,「"(ダブルクォーテーション)」で囲まれています。このCSVファイルをExcelなどのソフトウェアで編集した場合,各カラムの「"(ダブルクォーテーション)」が外れてしまうことがあります。「"(ダブルクォーテーション)」が外れたデータは,jssitemimportExコマンドで登録できません。JP1/Service Supportでは,jssitemexportExコマンドで出力したCSVファイルを整形するサンプルのマクロを提供しています。
CSVファイルを整形するサンプルのマクロの格納先,ファイル名,および使用方法を,次に示します。
格納先
JP1/SSパス\home\public\macro
ファイル名
jss_csv_edit.xlsm(CSVファイルを整形するサンプルのマクロ)
jss_csv_edit.xlsm.model(CSVファイルを整形するサンプルのマクロのモデルファイル)
モデルファイルは,編集したjss_csv_edit.xlsmをリセットする場合に使用してください。その際,モデルファイルをコピーし,リネームすることでjss_csv_edit.xlsmとして使用できます。
CSVファイルを整形するサンプルのマクロの使用法
jss_csv_edit.xlsmを開くと,次に示すマクロが起動します。
各項目について説明します。
- 読み込み対象ファイルパスの表示エリア
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[Open]ボタンを使用して指定した,整形するCSVファイルのパスが表示されます。
直接入力しても,無効となります。
- [Open]ボタン
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[Open]ボタンをクリックすると,整形するCSVファイルを選択するダイアログボックスが表示されます。
CSVファイルを選択すると,読み込んだCSVファイルの内容が,「temp」シートに表示されます。
CSVファイルの読み込み時に,CSVファイルが整形されます。また,「Enter LineFeed Value:」で指定した文字列がセル内の改行と判断して表示されます。
CSVファイルを選択するダイアログボックスでCSVファイルを選択するたびに,「temp」シートのデータが上書きされます。
- 保存先ファイルパスの表示エリア
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[Save]ボタンを使用して指定した,CSVファイルの保存先のパスが表示されます。
直接入力しても,無効となります。
- [Save]ボタン
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[Save]ボタンをクリックすると,整形したCSVファイル(「temp」シートに表示されたCSVファイル)の保存先を選択するダイアログボックスが表示されます。
[Save]ボタンは,[Open]ボタンでCSVを読み込むと,活性化します。
- Enter LineFeed Value:
-
セル内の改行として表示する文字列を指定します。
- Encoding Type:
-
エンコードの種類を選択します。