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JP1 Version 11 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


4.12 JP1/Service Support以外のシステムで管理している情報との連携

JP1/Service Support以外のシステムで管理している顧客や機器の情報を,案件の各項目への入力時に選択する入力候補値として利用できます。案件の作成または編集時には,あらかじめ登録した入力候補値から選択できるため,入力作業の手間を省けます。

また,入力候補値はプロセスワークボードごとに設定できるので,対象システムに応じて入力候補値を変更するといった柔軟な運用もできます。

例えば,表計算ソフトで管理している顧客情報を基に,あらかじめ「顧客名」の入力候補値を登録しておくことで,表計算ソフトで情報を参照する手間や手入力での入力ミスなどを軽減できます。

入力候補値が表示される仕組みについて次の図に示します。

図4‒14 入力候補値が表示される仕組み

[図データ]

さらに,複数ある項目の入力候補値同士を連動させて表示させることもできます。初めに選択した入力候補値にあわせて,そのあとに選択する入力候補値が絞り込まれるので,入力時の手間や入力ミスを軽減できます。

「顧客名」で選択した入力候補値にあわせて,「問い合わせ者」の入力候補値を絞り込む場合の例について,次の図に示します。

図4‒15 項目の連動による入力候補値の絞り込み

[図データ]

「顧客名」の入力候補値で「A社」を選択した場合,「問い合わせ者」の入力候補値は「日立太郎」,「日立次郎」,「日立三郎」に絞り込まれます。「顧客名」の入力候補値で「B社」を選択した場合,「問い合わせ者」の入力候補値は「日立四郎」,「日立五郎」に絞り込まれます。

入力候補値同士を連動させて表示させるよう設定できる機能を,項目間連携と呼びます。また,入力候補値および項目間連携を設定する機能を,まとめて入力補助機能と呼びます。

表示させる入力候補値や連動させる項目については,入力候補値設定ファイルで設定します。設定手順については,「9.17 JP1/Service Support以外のシステムで管理している情報と連携するための環境設定」を参照してください。入力候補値設定ファイルの詳細については,「13. 定義ファイル」の「入力候補値設定ファイル(任意)」を参照してください。

入力候補値を表示させるプロセスワークボードや,入力候補値として表示できる最大文字数などはシステムプロパティファイルで設定します。詳細については,「13. 定義ファイル」の「システムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)」を参照してください。