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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


付録K.3 操作ログの出力形式

操作ログは,操作対象のJP1ユーザーおよびJP1資源グループ単位にレコードが出力されます。例えば,JP1ユーザーに登録されている二つのJP1資源グループ(jp1group1,jp1group2)のJP1権限レベルを変更した場合,「JP1資源グループ(jp1group1)の変更」と「JP1資源グループ(jp1group2)の変更」という二つのレコードが出力されます。

また,ユーザー権限レベルファイル(JP1_UserLevel)でJP1資源グループやJP1権限レベルの内容を変更し,jbsaclreloadコマンドまたはjbs_spmd_reloadコマンドを実行した場合,認証サーバ上の操作権限情報とユーザー権限レベルファイル(JP1_UserLevel)の内容を比較し,変更した定義に関する情報だけが操作ログに出力されます。

操作ログ出力の出力形式,出力先,出力項目について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 出力形式

CALFHM x.x,出力項目1=値1,出力項目2=値2,…,出力項目n=値n

(2) 出力先

Windowsの場合

インストール先フォルダ\log\BASE\base_log[n].log

UNIXの場合

/var/opt/jp1base/log/BASE/base_log[n].log

注※

nは1〜16の10進数です。

(3) 出力項目

出力項目は二つの分類があります。

(a) 共通出力項目

表K‒2 操作ログの共通出力項目

項番

出力項目

内容

項目名

出力される属性名

1

共通仕様識別子

CALFHM

ログフォーマット識別子

2

共通仕様リビジョン番号

x.x

ログフォーマットを管理するためのリビジョン番号

3

通番

seqnum

通し番号

操作ログレコードの通し番号(プロセスごとに採番される)

4

メッセージID

msgid

KAJP6xxx-x

製品のメッセージID

5

日付・時刻

date

yyyy-mm-ddThh:mm:ss.sssTZD※1

操作ログの出力日時およびタイムゾーン

6

発生プログラム名

progid

JP1Base

事象が発生したプログラムのプログラム名

7

発生コンポーネント名

compid

User_management

事象が発生したコンポーネント名

8

発生プロセスID

pid

認証サーバのプロセスID

事象が発生したプロセスのプロセスID

9

発生場所(ホスト名)

ocp:host

認証サーバのホスト名※4

事象が発生したホストのホスト名

10

事象の種別

ctgry

  • StartStop

  • ConfigurationAccess

操作ログに出力される事象を分類するためのカテゴリー名

11

事象の結果

result

  • Success(成功)

  • Failure(失敗)

事象の結果

12

サブジェクト識別情報

subj:euid

  • OSユーザー名※4

  • Unknown※2

  • Not Support※3

事象を発生させたOSユーザー名

(凡例)

−:出力される属性名はありません。

注※1 Tは日付と時刻の区切りです。ZDはタイムゾーン指定子です。次のどれかが出力されます。

  • +hh:mm:UTCからhh:mmだけ進んでいることを示す。

  • -hh:mm:UTCからhh:mmだけ遅れていることを示す。

  • Z:UTCと同じであることを示す。

注※2 Unknownは,jbs_spmd_reloadコマンド実行時に出力されるメッセージ(KAJP6016-I〜KAJP6020-I)の場合に出力されます。このコマンドを実行したOSユーザー名は,直後に出力されるKAJP6022-I〜KAJP6023-Wのサブジェクト種別情報に出力されます。

注※3 Not Supportは,08-00以前のJP1/Baseで,ユーザー認証機能のコマンドを実行した場合に出力されます。どのOSユーザーによって実行されたか知りたい場合には,JP1/Baseのバージョンを08-10以上にしてください。

注※4 値を取得できなかった場合は,Noneが出力されます。

(b) 固有出力項目

表K‒3 操作ログの固有出力項目

項番

出力項目

内容

項目名

出力される属性名

1

オブジェクト情報

obj

  • JP1user

  • Permission

  • Process

  • Password

操作の対象

2

操作情報

op

  • Add

  • Apply

  • Update

  • Delete

  • Start

  • Stop

操作内容

3

オブジェクトロケーション情報:認証サーバ名

objloc:authsv

認証サーバ名※1

操作対象の資源がある認証サーバ名を出力する

4

オブジェクトロケーション情報:JP1ユーザー名

objloc:user

JP1ユーザー名※1

操作対象の資源のJP1ユーザー名を出力する

5

変更前情報:JP1資源グループ名

before:rsrcgrp

JP1資源グループ名※1

変更前の情報として,削除された情報を出力する

6

変更後情報:JP1資源グループ名

after:rsrcgrp

JP1資源グループ名※1

変更後の情報を出力する

7

変更後情報:JP1権限レベル名

after:prmssn

JP1権限レベル名※1

変更後の情報を出力する

8

権限情報

auth

  • Windows

    Administrator

  • UNIX

    SuperUser

操作したOSユーザーが持つ権限

9

リクエスト送信元ホスト

from:ipv4またはfrom:ipv6

コマンド実行ホストのIPアドレス※1※2

コマンド実行ホストのIPアドレス

10

自由記述

msg

メッセージ※2の詳細については「付録K.6 操作ログに出力されるメッセージの一覧」を参照。

事象の内容を示すメッセージ

注※1 この値は,操作ログによって出力の有無が異なります。表K-4を参照してください。

注※2 値を取得できなかった場合は,Noneが出力されます。

操作ログに出力される固有出力項目のうち,出力の有無が異なる項目について,メッセージIDごとに次の表に示します。

表K‒4 メッセージIDと固有出力項目の出力有無

メッセージID

オブジェクトロケーション情報:認証サーバ名

オブジェクトロケーション情報:JP1ユーザー名

変更前情報:JP1資源グループ名

変更後情報:JP1資源グループ名

変更後情報:JP1権限レベル名

リクエスト送信元ホスト

KAJP6000-I

×

×

×

KAJP6001-W

×

×

×

KAJP6002-I

×

×

×

KAJP6003-W

×

×

×

KAJP6004-I

×

×

×

KAJP6005-W

×

×

×

KAJP6006-I

×

KAJP6007-W

×

×

×

×

KAJP6008-I

×

KAJP6010-I

×

×

KAJP6011-W

×

×

×

KAJP6012-I

×

×

×

×

×

KAJP6013-E

×

×

×

×

×

KAJP6014-I

×

×

×

×

×

KAJP6015-E

×

×

×

×

×

KAJP6016-I

×

KAJP6017-W

×

×

×

×

KAJP6018-I

×

KAJP6020-I

×

×

KAJP6022-I

×

×

×

×

×

×

KAJP6023-W

×

×

×

×

×

×

KAJP6024-I

×

×

×

×

×

KAJP6025-I

×

×

×

×

×

(凡例)

○:出力される。

×:出力されない。

(4) 出力例

jbsadduserコマンドでJP1ユーザー「jp1user1」を登録した場合,認証サーバ「server1」の操作ログに出力される内容

CALFHM 1.0,seqnum=59,msgid=KAJP6000-I,date=2006-09-10T11:05:23.480+09:00,
progid=JP1Base,compid=User_management,pid=4028,
ocp:host=hostA,ctgry=ConfigurationAccess,result=Success,
subj:euid=Administrator,obj=JP1user,op=Add,objloc:authsv=server1,
objloc:user=jp1user1,auth=Administrator,from:ipv4=206.aa.bb.ccc,
msg=JP1ユーザーの登録に成功しました