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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


付録J.2 JP1/SESイベントを使用する製品で共通の設定

必要に応じてイベントサーバ設定ファイル(conf)に次のパラメーターを設定してください。

〈この項の構成〉

(1) users { * | ユーザー名 } …

include ses-confパラメーター,またはinclude ajs-confパラメーターに指定するファイル内でユーザー名を設定していない場合は,このパラメーターにユーザー名を指定する必要があります。なお,「*」を指定してもすべてのユーザーでイベントを取得できるようにはなりません。

Windowsの場合は,「system」および「SYSTEM」を指定してください。これらを指定しなかった場合,イベントサーバは起動に失敗します。UNIXの場合は,ユーザー名として必ずスーパーユーザー名(通常は「root」)および「adm」を指定してください。

(2) eventids { * | 基本コード | 基本コード:拡張コード }

include ses-confパラメーター,またはinclude ajs-confパラメーターに指定するファイル内でイベントIDを設定していない場合は,このパラメーターにイベントIDを指定する必要があります。なお,「*」を指定してもすべてのイベントIDのイベントを取得できるようにはなりません。

(3) buffnum JP1/SESイベント数

JP1/SESイベントを取得するプログラムのために保存しておくJP1/SESイベント数を指定します。この値を超えたJP1/SESイベントが登録されると,古いJP1/SESイベントから順に削除され,削除されたJP1/SESイベントは,取得できなくなります。値は,Windowsの場合は64〜2,048,UNIXの場合は2,500〜10,000の10進数で指定します。省略すると,Windowsの場合は1,024,UNIXの場合は2,500を仮定します。

(4) include ses-conf ファイル名

JP1/SESの環境定義ファイルから,バッファー数(BUFFNUM),ユーザー名(USER),イベントID(EVIDxxxx)の指定を取り込みます。取り込んだバッファー数の指定は,イベントサーバ設定ファイル(conf)に指定したbuffnumパラメーターよりも優先されます。また,ユーザー名およびイベントIDの指定は,イベントサーバ設定ファイル(conf)での指定と取り込んだ指定の和となります。

ファイル名はフルパスで指定します。この指定はWindows版のJP1/Baseでは無効になり,UNIX版のJP1/Baseだけで有効になります。

(5) include ajs-conf

JP1/AJS - EEの設定ダイアログボックスで指定した,最大イベント数,UNIXユーザーID,UNIXグループID,ユーザー名,およびイベントIDの指定を取り込みます。取り込んだ最大イベント数,UNIXユーザーID,UNIXグループIDの指定は,イベントサーバ設定ファイル(conf)に指定したbuffnumパラメーター,alt-useridパラメーターよりも優先されます。また,ユーザー名およびイベントIDの指定は,イベントサーバ設定ファイル(conf)での指定と取り込んだ指定の和となります。

この指定はWindows版のJP1/Baseだけで有効になり,UNIX版のJP1/Baseでは無効になります。

(6) options [conv-off]

イベント取得関数の利用を抑止します。このフラグを指定すると,JP1イベントのJP1/SES互換用イベント取得関数への受け渡しが抑止され,転送されてきたJP1イベントの受信,および転送の性能向上が見込まれます。ただし,このフラグを指定すると,JP1/SES互換用イベント取得関数はJP1イベントを取得できなくなります。また,JP1/AJSのJP1/AJS互換コマンドajsevgetも同様にJP1イベントを取得できなくなります。なお,JP1/SES互換用イベント取得関数,およびajsevgetコマンド以外は,このフラグの影響を受けません。このフラグ指定時のイベント受信可否を次の表に示します。

表J‒1 フラグ指定時のイベント受信可否

受信イベント

受信機能

イベントの受信(検知)

JP1イベント

JP1/SES互換用イベント取得関数

ajsevgetコマンド

検知されない

JP1/SESイベント

JP1/SES互換用イベント取得関数

ajsevgetコマンド

検知される