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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


付録F.1 初期設定で使用できる正規表現

Windowsの場合に,初期設定で使用できる正規表現について説明します。UNIXでは,OS提供の正規表現が適用されるため,次に示す文法とは異なります。UNIX上で使用できる正規表現については,各正規表現の文法(regexpまたはregex)を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 通常文字

通常文字とは,正規表現としてその文字自体を検索対象に指定した場合に一致する文字です。通常文字として扱わないのは「改行文字」と「特殊文字」だけです。通常文字では,大小文字を区別します。

(2) 特殊文字

特殊文字とは,サーカムフレックス(^),ドル記号($),ピリオド(.),アスタリスク(*),および円記号(\)です。

それぞれの特殊文字について次に説明します。

^

^は,先頭指定(前方一致)を意味します。正規表現の最初の文字として使用する場合だけ特殊文字になります。先頭以外で使用する場合は通常文字として扱われます。

^を特殊文字として指定すると,行頭にある指定の文字列に一致します。

$

$は,末尾指定(後方一致)を意味します。正規表現の最後の文字として使用する場合だけ特殊文字になります。末尾以外で使用する場合,通常文字として扱われます。

$を特殊文字として指定すると,行末にある指定の文字列に一致します。なお,^と併用すると,指定した文字列だけの行に一致します。

.(ピリオド)

.(ピリオド)は,「改行文字」以外の任意の1文字であることを意味します。

.(ピリオド)を特殊文字として指定すると,「改行文字」以外の任意の1文字に一致します。

*

*は,直前の正規表現の0回以上の繰り返しを意味します。

\

\は,特殊文字(*,.,^,$,\)の打ち消しを意味します。

\を特殊文字の前に指定すると,その特殊文字は,通常文字として扱われます。また,\を英小文字の前に指定すると,エラーになります。なお,英小文字の前に指定しても,エラーにならない場合を次に示します。

\n

\nは,改行コードを意味します。

\t

\tは,タブを意味します。