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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


起動順序定義ファイル(Windows限定)

〈このページの構成〉

形式

# コメント

[ControlValue]

ForcedTerminateExec=YES

[FrontOtherServiceXXX]

Name=任意の名称

ServiceName=起動および終了するサービスの名称

StartCommand=サービスの起動に使用するコマンド

StopCommand=サービスの終了に使用するコマンド

Parallel=YES

Wait=サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)

StopWait=サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)

[Jp1XXX]

Name=任意の名称

ServiceName=起動および終了するサービスの名称

StartCommand=サービスの起動に使用するコマンド

StopCommand=サービスの終了に使用するコマンド

Parallel=YES

Wait=サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)

StopWait=サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)

[OtherServiceXXX]

Name=任意の名称

ServiceName=起動および終了するサービスの名称

StartCommand=サービスの起動に使用するコマンド

StopCommand=サービスの終了に使用するコマンド

Parallel=YES

Wait=サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)

StopWait=サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)

[Command]

ReadyCommand=すべてのサービス開始処理が完了したあとに実行するコマンド

StopReadyCommand=すべてのサービス終了処理が完了したあとに実行するコマンド

パラメーターの分類

必須パラメーター

なし

選択パラメーター

[ControlValue]セクション

  • ForcedTerminateExec

[FrontOtherServiceXXX]および[Jp1XXX]セクション

  • Name

  • ServiceName

  • StartCommand

  • StopCommand

  • Parallel

  • Wait

  • StopWait

[Command]セクション

  • ReadyCommand

  • StopReadyCommand

ファイル名

JP1SVPRM.DAT(起動順序定義ファイル)

JP1SVPRM.DAT.MODEL(起動順序定義ファイルのモデルファイル)

格納先ディレクトリ

インストール先フォルダ\conf\boot\

説明

JP1シリーズの製品のサービス,JP1以外の製品のサービスの起動順序および終了順序,サービスの起動または終了したあとに実行するコマンドやバッチファイルを設定しておくファイルです。

定義の反映時期

cpysvprmコマンドを実行すると,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)が作成されます。Windowsを再起動すると,設定が有効になります。cpysvprmコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「cpysvprm(Windows限定)」を参照してください。

記述内容

起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)の各パラメーターの説明を次に示します。起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)には8文字を超えるファイル名や,スペースを含むファイル名も指定できます。コメント文を挿入したい場合は,行頭に#を付けてください。改行されるまでコメント文になります。

[ControlValue]

JP1/Power Monitorからの強制終了時に,サービスを順序どおりに終了したい場合に記述するセクションです。このセクションでは,ForcedTerminateExec=だけを指定できます。

なお,JP1/Power Monitorからの計画終了時には,このセクションを省略した場合でも,起動順序定義ファイル(JP1SVPRM.DAT)に定義したとおりに,必ずサービスの終了処理が実行されます。

ForcedTerminateExec=

JP1/Power Monitorからの強制終了時にサービスの終了処理を実行する場合,「YES」を指定します。「YES」以外を指定した場合,およびこのパラメーターを省略した場合,JP1/Power Monitorからの強制終了時にサービスの終了処理は実行されません。

[FrontOtherServiceXXX]

JP1製品のサービスより前に起動する,JP1以外のサービスについて記述するセクションです。XXXには,60バイト以内の半角英数文字で,任意の名称を指定します。英字の大文字小文字の区別はしません。

[Jp1XXX]

JP1製品のサービスについて記述するセクションです。XXXは,各製品によって異なった文字列を割り当てられています。なお,JP1シリーズのサービスについては,あらかじめモデルファイルで提供されています。モデルファイルに記述されていないサービスを追加する場合には,各ユーザーで任意の名称を指定してください。XXXには,60バイト以内の半角英数文字を指定してください。英字の大文字小文字の区別はしません。

[OtherServiceXXX]

JP1製品のサービスよりあとに起動する,JP1以外のサービスについて記述するセクションです。XXXには,60バイト以内の半角英数文字で,任意の名称を指定します。英字の大文字小文字の区別はしません。

Name=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。識別用として,ユーザーが任意の名称を指定します。

ServiceName=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。起動および終了するサービスの名称を指定します。このパラメーターを省略した場合,サービスの起動および終了は管理されません。

なお,定義ファイルに指定するサービス名は,[コントロールパネル]の[サービス]ダイアログボックスで表示されるサービス名と異なる場合があります。詳細については,各プログラムの発売元にご確認ください。

StartCommand=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービスの起動に使用するコマンドがある場合に,コマンド名を指定します。コマンド名は一つだけ指定できます。

StopCommand=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービスの終了に使用するコマンドがある場合に,コマンド名を指定します。このパラメーターを省略した場合は,終了の処理をしません。コマンド名は一つだけ指定できます。

Parallel=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。他サービスの開始処理中に,並行して開始処理を実行する場合に,「YES」を指定します。「YES」以外を指定した場合,およびこのパラメーターを省略した場合は,直前のサービス開始処理が完了してから,このサービスの開始処理を実行します。

Parallel=パラメーターは,サービスの起動順序を制御するときに有効となります。サービスの終了順序を制御するときはParallel=パラメーターの設定内容に関係なく,直前に定義したサービスの終了処理が完了してから,このサービスの終了処理を実行します。

Wait=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービス開始処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)を指定します。このパラメーターで指定した時間を過ぎても,サービスの開始処理が完了しない場合は,次のサービスの起動処理を始めます。指定できる値は,1〜86,400(秒)です。このパラメーターを省略した場合は,60秒が設定されます。

StopWait=

[FrontOtherServiceXXX],[JP1XXX],および[OtherServiceXXX]セクションで指定します。サービス終了処理が完了するまでの最大待ち時間(秒)を指定します。このパラメーターで指定した時間を過ぎても,サービスの終了処理が完了しない場合は,次のサービスの終了処理を始めます。このパラメーターを省略した場合は,60秒が設定されます。指定できる値は,1〜86,400(24時間)です。

[Command]

すべてのサービスが起動または終了したあとに実行するコマンドまたはバッチファイルを記述するセクションです。このセクションでは,ReadyCommand=およびStopReadyCommand=だけを指定できます。

ReadyCommand=

[Command]セクションで指定します。すべてのサービス開始処理が完了したあとに実行するコマンド名を指定します。複数のコマンドを実行したい場合は,バッチファイルを作成し,ReadyCommandには,バッチファイルを指定してください。

StopReadyCommand=

[Command]セクションで指定します。すべてのサービス終了処理が完了したあとに実行するコマンド名を指定します。複数のコマンドを実行したい場合は,バッチファイルを作成し,StopReadyCommandには,バッチファイルを指定してください。

注意事項

定義例

# JP1/Power Monitorからの強制終了時にサービスを順序どおりに終了する場合,
# 記述します。
[ControlValue]
ForcedTerminateExec=YES
 
# JP1製品のサービスより前に起動するサービスを記述します。
[FrontOtherService1]
Name=ABC
ServiceName=ABC
StartCommand="c:\Program Files\ABC\start.exe" -start
StopCommand="c:\Program Files\ABC\start.exe" -stop
[FrontOtherService2]
Name=DEF
ServiceName=def_serv
 
# JP1製品のサービスを記述します。
[Jp1BaseStart]
Name=JP1/Base
ServiceName=JP1Base
StopCommand="jbs_spmd_stop.exe"
[Jp1BaseEvent]
Name=JP1/Base Event
ServiceName=JP1_Base_Event
   :
[Jp1Nps]
Name=JP1/Nps
ServiceName=JP1_NPS
Wait=60
Parallel=YES
 
#JP1製品のサービスより後に起動するサービスを記述します。
[OtherService1]
Name=XYZ
ServiceName=XYZ
 
# 全サービス終了後に実行するコマンドを記述します。
[Command]
StopReadyCommand=c:\sfiles\stop.exe