jbsparamdump

〈このページの構成〉

機能
形式
実行権限
格納先ディレクトリ
引数
注意事項
戻り値
出力形式

機能

JP1/Baseの設定情報を一括で収集して，出力先に指定したディレクトリの配下に出力します。

収集対象のホストが論理ホスト運用の場合，物理ホストおよびすべての論理ホストの設定情報を出力します。

コマンドを実行すると，指定したディレクトリの下にJP1Baseという名称のディレクトリが作成されます。そのディレクトリの下に，次に示す単位で各設定情報を出力します。なお，出力ファイルと同名のファイルがすでに存在する場合，そのファイルを上書きします。

物理ホストの設定情報（物理ホスト名.prm）^※1
論理ホストの設定情報（論理ホスト名.prm）^※1
イベントサーバの設定情報（イベントサーバ名.prm）^※1※2
収集情報ファイルに指定したファイルの内容（userconf.prm）

注※1　出力ファイル名（物理ホスト名，論理ホスト名，またはイベントサーバ名）が129バイト以上の場合，128バイト目までがファイル名となります。

注※2　物理ホストのイベントサーバの設定情報は，物理ホスト名.prmファイルに出力されます。論理ホストのイベントサーバの設定情報は，論理ホスト名.prmファイルに出力されます。物理ホストおよび論理ホスト以外にイベントサーバを設定している場合，イベントサーバの設定情報はイベントサーバ名.prmファイルに出力されます。

収集対象となる設定情報を次の表に示します。

表15‒1　jbsparamdumpコマンドの収集対象となる設定情報一覧
設定情報の種別	収集対象の設定情報	ホスト種別ごとの収集可否
設定情報の種別	収集対象の設定情報	物理ホスト	論理ホスト	論理ホスト（待機系）	イベントサーバ
ホスト情報	ホスト種別（物理，論理，またはイベントサーバ）	○	○	○	○
ホスト情報	物理ホスト名，論理ホスト名，またはイベントサーバ名	○	○	○	○
製品情報	会社名^※1	○	−	−	−
	登録ユーザー名^※1	○	−	−	−
	バージョンID	○	−	−	−
	製品ID	○	−	−	−
	製品名	○	−	−	−
OS情報	JP1/Baseの各サービスが使用するポート番号の一覧	○	−	−	−
OS情報	JP1/Base各サービスのスタートアップ設定（Windowsの場合） OS起動時の自動起動設定の有無およびOS終了時の自動終了設定の有無（UNIXの場合）	○	−	−	−
JP1/Baseの設定情報	起動スクリプトファイル（物理ホスト）^※2	○	−	−	−
	停止スクリプトファイル（物理ホスト）^※2	○	−	−	−
	起動スクリプトファイル（論理ホスト）^※2	○	−	−	−
	停止スクリプトファイル（論理ホスト）^※2	○	−	−	−
	起動順序定義ファイル^※1	○	−	−	−
	サービス起動遅延時間／タイマー監視時間定義ファイル^※1	○	−	−	−
	イベントサーバインデックスファイル	○	−	−	−
	イベントサーバ設定ファイル	○	○	×	○
	転送設定ファイル	○	○	×	○
	イベント転送抑止用の転送設定ファイル^※3	○	○	×	−
	API設定ファイル	○	−	−	−
	転送受信用の属性付加設定ファイル	○	○	×	○
	イベント登録用の属性付加設定ファイル	○	○	×	○
	ログファイルトラップ動作定義ファイル^※3	○	−	−	−
	ログファイルトラップ起動定義ファイル	○	−	−	−
	ログ情報定義ファイル	○	−	−	−
	イベントログトラップ動作定義ファイル^※1	○	−	−	−
	SNMPトラップ変換動作定義ファイル^※4	○	−	−	−
	SNMPトラップ変換フィルターファイル^※4	○	−	−	−
	配布定義ファイル（転送設定ファイル）^※3	○	○	×	−
	配布定義ファイル（ログトラップ動作定義ファイル）^※3	○	−	−	−
	配布定義ファイル（ログトラップ起動定義ファイル）^※3	○	−	−	−
	配布定義ファイル（イベントログトラップ動作定義ファイル）^※1※3	○	−	−	−
	認証サーバ名	○	○	×	−
	認証情報（JP1ユーザー名）^※5	○	○	×	−
	認証情報（JP1ユーザー権限）^※5	○	○	×	−
	パスワード保管形式	○	○	○	−
	ディレクトリサーバ連携定義^※1	○	○	○	−
	ユーザーマッピング情報	○	○	×	−
	ヘルスチェックセットアップ情報	○	○	○	−
	ヘルスチェック定義ファイル	○	○	×	−
	JP1/Base環境定義ファイル（起動言語種別）^※2	○	○	×	−
	JP1/Baseパラメーター定義ファイル	○	○	○	−
	拡張起動プロセス定義ファイル	○	○	×	−
	jp1hosts定義情報	○	○	×	−
	jp1hosts2定義情報	○	○	×	−
	構成管理機能セットアップ情報	○	○	○	−
	構成定義ファイル	○	○	×	−
	構成定義情報	○	○	×	−
	ホストアクセス制限定義ファイル	○	○	×	−
	SSL通信定義情報	○	○	○	−
	ローカルアクションセットアップ情報	○	○	○	−
	ローカルアクション実行定義ファイル	○	○	×	−
	拡張正規表現	○	○	○	−
	操作ログ定義	○	○	○	−
	通信接続制限（構成管理・コマンド実行）	○	○	○	−
	通信接続制限（連携製品からの操作要求）	○	○	○	−
	コマンド実行環境	○	○	×	−
	JP1/Base管理者設定^※2※6	○	−	−	−
	通信方式	○	○	○	−
	動作言語種別	○	○	○	−
	文字コード互換モード^※2	○	○	○	−
ユーザー任意情報	収集情報ファイル（`jbsparamdump.conf`）に指定したファイル	−	−	−	−

（凡例）

○：収集する

×：収集しない

−：収集しない（設定情報が存在しない）

注※1

Windowsの場合だけ取得します。

注※2

UNIXの場合だけ取得します。

注※3

初期設定の格納先およびファイル名の場合だけ取得します。

注※4

HP-UXおよびSolarisの場合だけ取得します。

注※5

-sオプションを指定してコマンドを実行した場合だけ取得します。

注※6

root権限を持ったユーザーがコマンドを実行した場合だけ取得します。

なお，次に示す設定情報は，収集対象外です。

パスワード定義ファイル
JP1ユーザーパスワード情報
ローカルアクション環境変数ファイル

ページの先頭へ

形式

jbsparamdump [-s] -d 出力先ディレクトリ

ページの先頭へ

実行権限

Windowsの場合：Administrators権限（WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行）

UNIXの場合：スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限

ページの先頭へ

格納先ディレクトリ

Windowsの場合: インストール先フォルダ\bin\
UNIXの場合: /opt/jp1base/bin/

ページの先頭へ

引数

-s: プライマリー認証サーバに設定されているJP1ユーザー名およびJP1ユーザーの操作権限の情報を収集する場合に指定します。このオプションを指定する場合は，認証サーバと通信できる環境が必要です。
-d 出力先ディレクトリ: 収集した設定情報の出力先となるディレクトリ名を，フルパスまたはコマンドを実行するカレントディレクトリからの相対パスで指定します。パスに空白を含む場合は，「"」で囲んで指定します。

ページの先頭へ

注意事項

このコマンドは，JP1/Baseが起動中および停止中のどちらの状態でも実行できます。
このコマンドを実行する環境の文字コードとJP1/Baseを起動している文字コードを同じにしてください。文字コードが異なる場合，複数の文字コードがファイル内で混在するおそれがあります。
クラスタシステムで運用している場合，実行系でコマンドを実行してください。待機系でコマンドを実行すると，論理ホストの一部の設定情報が収集できません。

ページの先頭へ

戻り値

0	正常終了
1	収集に失敗した設定情報が存在する
4	出力に失敗したファイルが存在する
10	引数誤り
11	実行権限不足
12	出力先ディレクトリに対するアクセスエラー
13	収集情報ファイルの読み込みに失敗，または収集情報ファイルのフォーマットエラー
20	メモリー不足
255	そのほかのエラー

ページの先頭へ

出力形式

設定情報の出力形式を次に示します。

*****情報識別子<情報タイプ>パス情報^※
設定情報
***End 情報識別子(取得結果)

注※　情報タイプおよびパス情報は，表15-1の設定種別が「JP1/Baseの設定情報」または「ユーザー任意情報」の設定情報で出力されます。

各項目の意味を次の表に示します。

項目	説明
情報識別子	設定情報の識別用文字列です。
情報タイプ	設定情報の種別を，次の形式で表します。 `FILE` 定義ファイルの内容 `CMD` コマンド実行結果 `CNF` 共通定義情報
パス情報	設定情報のパス情報を，次の形式で表します。情報タイプが`FILE`の場合定義ファイルのフルパス情報タイプが`CMD`の場合コマンドのフルパスおよび指定オプション情報タイプが`CNF`の場合共通定義情報のサブキー
取得結果	設定情報の取得結果を，次の形式で表します。情報タイプが`FILE`または`CNF`の場合 `SUCCESS`（取得成功），`FAILURE`（取得失敗），または`NONE`（存在しない）情報タイプが`CMD`の場合コマンドの戻り値または`FAILURE`（実行失敗）

物理ホストの設定情報（物理ホスト名.prm）の出力例を次に示します。

[図データ]

出力される情報識別子と設定情報の対応を次の表に示します。なお，表中のパラメーターの欄については，共通定義情報など特定のパラメーターを出力する項目は，パラメーター名を表記しています。定義ファイルの内容やコマンド実行結果をそのまま出力する項目は，該当なしを意味する「−」を表記しています。

情報識別子	パラメーター	内容
`Host Information`	`hosttype`	ホスト種別 `Physical`（物理ホスト），`Logical`（論理ホスト），または`Event`（イベントサーバ）
`Host Information`	`hostname`	物理ホスト名，論理ホスト名，またはイベントサーバ名
`Product Information`	`RegisteredOrganization`	会社名
	`RegisteredOwner`	登録ユーザー名
	`ExCurrentVersion`	バージョンID
	`ProductID`	製品ID
	`ProgramName`	製品名
`Service Port Number List`	`jp1imevt` `jp1imevtapi` `jp1imrt` `jp1imcmda` `jp1imcmdc` `jp1bsuser` `jp1bsplugin` `jp1bscom` `JP1AutoJob` `jesrd`	JP1/Baseの各サービスが使用するポート番号一覧
`Base Services Startup Information`	−	JP1/Base各サービスのスタートアップ設定（Windowsの場合） OS起動時の自動起動設定の有無およびOS終了時の自動終了設定の有無（UNIXの場合）
`Starting and stopping:jbs_start`	−	起動スクリプトファイル（物理ホスト）
`Starting and stopping:jbs_stop`	−	停止スクリプトファイル（物理ホスト）
`Starting and stopping:jbs_start.cluster`	−	起動スクリプトファイル（論理ホスト）
`Starting and stopping:jbs_stop.cluster`	−	停止スクリプトファイル（論理ホスト）
`Startup control:JP1SVPRM.DAT`	−	起動順序定義ファイル
`Startup control:Jp1svprm_wait.dat`	−	サービス起動遅延時間／タイマー監視時間定義ファイル
`Event service:index`	−	イベントサーバインデックスファイル
`Event service:conf`	−	イベントサーバ設定ファイル
`Event service:forward`	−	転送設定ファイル
`Event service:forward_suppress`	−	イベント転送抑止用の転送設定ファイル
`Event service:api`	−	API設定ファイル
`Event service:recv_add_extattr`	−	転送受信用の属性付加設定ファイル
`Event service:send_add_extattr`	−	イベント登録用の属性付加設定ファイル
`Event conversion:jevlog.conf`	−	ログファイルトラップ動作定義ファイル
`Event conversion:jevlog_start.conf`	−	ログファイルトラップ起動定義ファイル
`Event conversion:jevlogd.conf`	−	ログ情報定義ファイル
`Event conversion:ntevent.conf`	−	イベントログトラップ動作定義ファイル
`Event conversion:imevtgw.conf`	−	SNMPトラップ変換動作定義ファイル
`Event conversion:snmpfilter.conf`	−	SNMPトラップ変換フィルターファイル
`Distribution definition file:jev_forward.conf`	−	配布定義ファイル（転送設定ファイル）
`Distribution definition file:jev_logtrap.conf`	−	配布定義ファイル（ログトラップ動作定義ファイル）
`Distribution definition file:jev_logstart.conf`	−	配布定義ファイル（ログトラップ起動定義ファイル）
`Distribution definition file:jev_ntevent.conf`	−	配布定義ファイル（イベントログトラップ動作定義ファイル）
`User management:jbslistsrv`	−	認証サーバ名
`User management:jbslistuser`	−	認証情報（JP1ユーザー名）
`User management:jbslistacl`	−	認証情報（JP1ユーザー権限）
`User management:HASH_LEVEL`	`HASH_LEVEL`	パスワード保管形式
`User management:ds_setup`	`ENABLE` `SERVER` `PORT` `SEARCH_USER_DN` `BASE_DN` `ATTR_NAME` `SSL`	ディレクトリサーバ連携定義
`User management:jbsgetumap`	−	ユーザーマッピング情報
`Health check:setup`	`ENABLE` `FAILOVER`	ヘルスチェックセットアップ情報
`Health check:jbshc.conf`	−	ヘルスチェック定義ファイル
`Process management:jp1bs_env.conf`	−	JP1/Base環境定義ファイル（起動言語種別）
`Process management:jp1bs_param_V7.conf`	`SEND_PROCESS_TERMINATED_ABNORMALLY_EVENT` `SEND_PROCESS_RESTART_EVENT` `SEND_AUTHSRV_EVENT`	JP1/Baseパラメーター定義ファイル
`Process management:jp1bs_service_0700.conf`	−	拡張起動プロセス定義ファイル
`jp1hosts:jbshostsexport`	−	jp1hosts定義情報
`jp1hosts:jbshosts2export`	−	jp1hosts2定義情報
`SSL communication definition:setup`	`ENABLE` `CERTIFICATEFILE` `CACERTIFICATEFILE` `PRIVATEKEYFILE` `SSLPROTOCOL` `SSLCIPHERS` `BASESSL`	SSL通信定義情報
`Configuration definition:setup`	`JBSRT_DISTRIB_VERSION` `JBSROUTE_COM_TIMEOUT`	構成管理機能セットアップ情報
`Configuration definition:jbs_route.conf`	−	構成定義ファイル
`Configuration definition:jbsrt_get`	−	構成定義情報
`Configuration definition:jbsdfts_srv.conf`	−	ホストアクセス制限定義ファイル
`Local action:setup`	`LOGSIZE` `LOGFILENUM` `PAUSE` `CODECONV`	ローカルアクションセットアップ情報
`Local action:jbslcact.conf`	−	ローカルアクション実行定義ファイル
`Extending regular expressions`	`REGEXP`	拡張正規表現
`Operation log:setup`	`ENABLE` `LOGFILEDIR` `LOGSIZE` `LOGFILENUM` `LOGCHANGEOPT`	操作ログ定義
`unintended hosts:ROUTE`	`UPPER_ONLY` `ALT_CLIENT_HOSTS`	通信接続制限（構成管理・コマンド実行）
`unintended hosts:RECEIVE`	`CLIENT_HOSTS`	通信接続制限（連携製品からの操作要求）
`Command execution:jcocmddef`	−	コマンド実行環境
`JP1Base administrator:jbssetadmingrp`	−	JP1/Base管理者設定
`Base common definition:setup`	`JP1_COM_VERSION` `JP1_BIND_ADDR` `JP1_CLIENT_BIND_ADDR` `JP1_ANY_BIND`	通信方式
	`LANG`	動作言語種別
	`LANG_MODE`	文字コード互換モード

（凡例）: −：該当なし

収集情報ファイル（jbsparamdump.conf）に指定したファイルの出力形式については，「16.　定義ファイル」の「収集情報ファイル」を参照してください。

ページの先頭へ