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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


5.6.1 共通定義情報が更新される実行系での操作と待機系への反映方法

共通定義情報が変更される実行系での操作と,待機系へ共通定義情報を反映する方法を次の表に示します。なお,この操作は,JP1/BaseおよびJP1/Baseを前提とするすべての製品に影響を与えるため注意してください。また,作業の前後で共通定義情報のバックアップを取得することをお勧めします。共通定義情報のバックアップ方法については,「3.5.2 バックアップとリカバリー(Windowsの場合)」または「3.5.3 バックアップとリカバリー(UNIXの場合)」を参照してください。

表5‒4 共通定義情報が更新される実行系での操作と待機系への反映方法

機能

実行系での操作

待機系への反映方法

JP1/Baseの設定全般

JP1/Base,およびJP1/Baseを前提とする製品(JP1/IM,JP1/AJS,およびJP1/Power Monitor)の共通定義情報を変更した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

ユーザーマッピング情報

jbsmkumapコマンド,jbssetumapコマンド,またはGUIでユーザーマッピング情報を変更した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

jbsmkumapコマンド,jbsrmumapコマンド,またはGUIでユーザーマッピング情報を削除した場合

(2) ユーザーマッピング情報を削除した場合

jbsmkumapコマンド,jbssetumapコマンド,jbsrmumapコマンド,またはGUIでユーザーマッピング情報を変更および削除した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

(2) ユーザーマッピング情報を削除した場合

OSユーザーのパスワード情報

jbsmkpassコマンド,jbsumappassコマンド,またはjbspassmgrコマンドでOSユーザーのパスワード情報を変更した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

jbsmkpassコマンド,jbsrmumappassコマンド,またはjbspassmgrコマンドでOSユーザーのパスワード情報を削除した場合

(3) OSユーザーのパスワード情報を削除した場合

jbsmkpassコマンド,jbsumappassコマンド,jbsrmumappassコマンド,またはjbspassmgrコマンドでOSユーザーのパスワード情報を変更および削除した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

(3) OSユーザーのパスワード情報を削除した場合

jp1hosts情報

jbshostsimportコマンドでjp1hosts情報を変更した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

jbshostsimportコマンドでjp1hosts情報を削除した場合

(4) jp1hosts情報を削除した場合

jbshostsimportコマンドでjp1hosts情報を変更および削除した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

(4) jp1hosts情報を削除した場合

ディレクトリサーバ連携

jbschgdsコマンドで連携するディレクトリサーバを変更した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

コマンド実行

jcocmddefコマンドでコマンド実行環境を設定した場合

(1) 共通定義情報を変更した場合

jcocmddefコマンドでコマンド実行環境を設定した場合に,-groupオプションを指定し,ホストグループまたはホストを削除したとき

(5) コマンド実行環境のホストグループまたはホストを削除した場合

〈この項の構成〉

(1) 共通定義情報を変更した場合

表5-4で示した操作で,共通定義情報を変更した場合は,次の手順で実行系と待機系の共通定義情報を一致させてください。なお,表5-4で示した実行系での操作を複数回続けて実施した場合でも,次の操作を一度実施すれば,共通定義情報が待機系に反映されます。

  1. 実行系でjbsgetcnfコマンドを実行し,共通定義情報を退避する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbsgetcnf -h 論理ホスト名 > 退避ファイル名

    なお,論理ホスト名は,論理ホストのセットアップ時に指定したとおりに大文字・小文字を正しく指定してください。

  2. 退避ファイルを待機系にコピーする。

  3. 退避ファイルを引数に指定して,待機系でjbssetcnfコマンドを実行する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbssetcnf 退避ファイル名

(2) ユーザーマッピング情報を削除した場合

jbsmkumapコマンド,jbsrmumapコマンド,GUIでユーザーマッピング情報を削除した場合は,次の操作で実行系と待機系の共通定義情報を一致させてください。

  1. 実行系でjbsgetumapコマンドを実行し,ユーザーマッピング情報を退避する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbsgetumap -h 論理ホスト名 > 退避ファイル名
  2. 退避ファイルを待機系にコピーする。

  3. 退避ファイルを引数に指定して,待機系でjbsmkumapコマンドを実行する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbsmkumap -h 論理ホスト名 -f 退避ファイル名

(3) OSユーザーのパスワード情報を削除した場合

jbsmkpassコマンド,jbsrmumappassコマンド,またはjbspassmgrコマンドでOSユーザーのパスワード情報を削除した場合,次の操作で実行系と待機系の共通定義情報を一致させてください。なお,実行系で実行したコマンドごとに,待機系の共通定義情報に反映する方法が異なるため,注意してください。

(a) jbspassmgrコマンドでOSユーザーを削除した場合

待機系でjbspassmgrコマンドを起動し,実行系で削除した登録ユーザーを削除してください。

(b) jbsrmumappassコマンドでOSユーザーを削除した場合

待機系でjbsrmumappassコマンドを実行し,実行系で削除したOSユーザーを削除してください。

(c) jbsmkpassコマンドでOSユーザーを削除した場合

次の操作で実行系と待機系の共通定義情報を一致させてください。

  1. 実行系で使用したパスワード定義ファイルを待機系にコピーする。

  2. パスワード定義ファイルを引数に指定して,待機系でjbsmkpassコマンドを実行する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbsmkpass -h 論理ホスト名 -f パスワード定義ファイル

(4) jp1hosts情報を削除した場合

jbshostsimportコマンドでjp1hosts情報を削除した場合,次に示す操作を実行し,実行系と待機系の共通定義情報を一致させてください。

  1. 実行系でjbshostsexportコマンドを実行し,jp1hosts情報を退避する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbshostsexport -h 論理ホスト名 > 退避ファイル名
  2. 退避ファイルを待機系にコピーする。

  3. 退避ファイルを引数に指定して,待機系でjbshostsimportコマンドを実行する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jbshostsimport -h 論理ホスト名 -r 退避ファイル名
注意事項

jp1hosts2情報を登録した環境の場合,jbshostsimportコマンド実行時に,-fオプションも指定してください。jbshostsimportコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbshostsimport」を参照してください。

(5) コマンド実行環境のホストグループまたはホストを削除した場合

jcocmddefコマンドでコマンド実行環境を設定した場合に,-groupオプションを指定し,ホストグループまたはホストを削除したときは,次の操作で実行系と待機系の共通定義情報を一致させてください。

  1. 実行系で使用したホストグループ定義ファイルを待機系にコピーする。

  2. ホストグループ定義ファイルを引数に指定し,待機系でjcocmddefコマンドを実行する。

    実行するコマンドを次に示します。

    jcocmddef -host 論理ホスト名 -group ホストグループ定義ファイル