1.4 システム分析支援を使って簡単に障害の一次切り分けができる仕組みについて
システム分析支援アダプタを使用してHTTPリクエストとSQLを取得し、取得したデータをシステム分析支援アキュムレータが解析します。解析したデータは、システム分析支援ビューアを使用して表示します。
システム分析支援を使って障害の一次切り分けができる仕組みを次の図に示します。
システム分析支援は、次の3つのプログラムで構成されます。
- システム分析支援アダプタ
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システム分析支援アダプタは、ネットワークスイッチのミラーポートを使用して、Webシステムで処理されているHTTPリクエストとSQLのコピーを取得(キャプチャ)します。また、取得したデータをシステム分析支援アキュムレータに送信します。
システム分析支援では、システム検証支援基盤(Hitachi System Information Capture)をシステム分析支援アダプタとして使用します。
- システム分析支援アキュムレータ
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システム分析支援アキュムレータは、システム分析支援アダプタから受け取ったデータを次のようにモニタリングします。
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Webクライアントからのリクエストに対するレスポンスを監視
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Webサービスが実行したSQLの実行結果を監視
システム分析支援アキュムレータは、SQLエラーやレスポンス遅延が発生した場合に、障害の発生した処理と、その処理と同時間帯に動作していたほかの処理を関連づけて解析します。また、解析結果を業務実態情報として保存します。
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- システム分析支援ビューア
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システム分析支援ビューアは、システム分析支援アキュムレータの解析結果をVisioの画面上に表示します。
システム分析支援ビューアの画面操作の例を次の図に示します。
図1‒3 システム分析支援ビューアの画面操作の例 システム支援分析ビューアの画面では、障害が発生した処理の一覧を表示して、SQLエラーやレスポンス遅延が発生していないかを確認できます。また、障害が発生した処理と、その処理と同一時間帯に動作していた処理を時系列に表示して確認できます。さらに、サーバ種別(アプリケーションサーバ、HiRDB)ごとに処理の詳細を確認できます。
システムを運用するユーザーは、システム分析支援ビューアの画面で解析結果を参照することで、システム全体のどこでどのタイミングで障害が発生したのか、どの処理が性能のボトルネックとなっているのかを容易に特定できるため、効率良く障害の一次切り分けができます。