Hitachi

Hitachi System Information Capture リファレンス 


6.4.5 データ比較UOC

機能

既存システムからの応答電文と、テスト対象システムからの応答電文の受信時にUOCを実行します。

応答電文の比較を行うことができます。

形式

ANSI C、C++の形式

#include <esrpc.h>
ESLONG uoc_func(ESRPC_UOC_COMPARE_TBL *parm)

説明

既存システムからの応答電文と、テスト対象システムからの応答電文の受信時に呼び出されるUOCです。ただし、どちらかの応答電文がエラー応答電文の場合は呼び出されません。

各実行形態と入力電文によるUOC実行の有無を以下の表に示します。

表6‒6 データ比較UOC実行比較

-

既存システムからの応答電文と

テスト対象システムからの応答電文受信

並行実行

蓄積実行

×

並行+蓄積実行

リプレイ実行

PCAP実行

凡例

○:UOCが実行される

×:UOCは実行されない

ユーザオウンコーディング(UOC)が起動される入力電文は、RPC電文とRAPのAPI代理実行電文です。

システムテスト支援は、uoc_func(データ比較UOC)を呼び出すとき、次に示す所定のパラメタをparmに設定します。「uoc_func」部分には、システム内で一意の名称を指定してください。

パラメタの内容

ESRPC_UOC_COMPARE_TBLのパラメタ内容

typedef struct es_rpc_uoc_compare {
  ESULONG running_mode;         ………… 実行形態
  ESLONG  protocol_type;        ………… プロトコル種別
  ESLONG  telegram_type;        ………… 電文種別
  char    reserve1[4];          ………… 予備
  char    ext_group[32];        ………… 既存システムのサービスグループ名
  char    ext_service[32];      ………… 既存システムのサービス名
  char    *ext_data;            ………… 既存システムの応答データアドレス
  ESULONG ext_data_len;         ………… 既存システムの応答データ長
  char    reserve2[4];          ………… 予備
  char    new_group[32];        ………… テスト対象システムのサービスグループ名
  char    new_service[32];      ………… テスト対象システムのサービス名
  char    *new_data;            ………… テスト対象システムの応答データアドレス
  ESULONG new_data_len;         ………… テスト対象システムの応答データ長
  ESLONG  user_code;            ………… ユーザ情報コード
  char    user_info[256];       ………… ユーザ情報文字列
} ESRPC_UOC_COMPARE_TBL;

システムテスト支援が設定するパラメタ項目

running_mode

実行形態を設定します。実行形態が複数の場合は論理和で設定します。

ESCLT_RUNMODE_P:並行実行

ESCLT_RUNMODE_A:蓄積実行

ESCLT_RUNMODE_R:リプレイ実行

ESCLT_RUNMODE_C:PCAP実行

protocol_type

プロトコル種別を設定します。

ESRPC_TYPE_RPC:rpc

ESRPC_TYPE_RAP:rap

telegram_type

電文種別を設定します。

ESRPC_TELEGRAM_REPLY応答電文

ext_group

既存システムのサービスグループ名を設定します。

ext_service

既存システムのサービス名を設定します。

ext_data

既存システムの応答データアドレスを設定します。

ext_data_len

既存システムの応答データ長を設定します。

new_group

テスト対象システムのサービスグループ名を設定します。

new_service

テスト対象システムのサービス名を設定します。

new_data

テスト対象システムの応答データアドレスを設定します。

new_data_len

テスト対象システムの応答データ長を設定します。

ユーザが設定するパラメタ項目

user_code

ESRPC_UOC_NOMATCHを返すとき、比較エラー情報ファイルに出力したいユーザ任意のコードを設定してください。

user_info

ESRPC_UOC_NOMATCHを返すとき、比較エラー情報ファイルに出力したいユーザ任意の文字列を設定してください。文字列の最後にはnull文字を設定してください。

リターン値

次のコードでリターン値を設定してください。

ESRPC_UOC_MATCH

データ比較が一致

ESRPC_UOC_NOMATCH

データ比較が不一致

上記以外

ESRPC_UOC_NOMATCHを返したと見なします。

注意事項

応答データを編集した場合、応答電文およびその後の処理の保証はしません。