Hitachi

Hitachi System Information Capture リファレンス 


5.1.2 電文に対応する蓄積ファイル

各蓄積ファイルに格納する電文、実行形態、ラップ属性を以下に示します。

表5‒2 各蓄積ファイルに格納する電文、実行形態、ラップ属性

電文(※1)

格納する蓄積ファイル

(−は格納しない)

実行形態

ラップ

属性

(※2)

蓄積

並行

リプレイ

PCAP

要求電文

外部→既存

要求電文(本番)ファイル

なし

既存→外部

HSIC→テスト対象

要求電文(テスト)ファイル

あり

テスト対象→HSIC

応答電文

既存→外部

応答電文(本番)ファイル

なし

外部→既存

テスト対象→HSIC

応答電文(テスト)ファイル

あり

(凡例)

○:電文情報を格納する

△:蓄積ファイル関連定義accumulate_fileコマンド-fオプションのtestuseにYを指定した場合に電文情報を格納する

※1:

外部:外部システム

既存:既存システム

テスト対象:テスト対象システム

HSIC:システムテスト支援

※2:

あり…最大ファイル数を超えて電文が発生した場合、使用済みファイルを上書きする

なし…最大ファイル数を超えて電文が発生した場合、当該システムテスト支援が異常終了する。

蓄積ファイルの作成

蓄積ファイルは、以下のタイミングで作成します。

システムテスト支援の開始

蓄積ファイルが存在しない場合

システムテスト支援を開始または実行形態追加したときに、前回以前のシステムテスト支援で使用した蓄積ファイルが残存しない場合は、ファイル種別毎に1つの蓄積ファイルを作成し使用します。ファイル作成時にはKFSE80910-Iメッセージを出力し、使用する蓄積ファイル情報をユーザに通知します。蓄積ファイルなし時のシステムテスト支援開始/実行形態追加の概要を以下示します。

図5‒2 蓄積ファイルなし時のシステムテスト支援開始/実行形態追加

[図データ]

蓄積ファイルが存在する場合

システムテスト支援を開始または実行形態追加したときに、前回以前のシステムテスト支援で使用した蓄積ファイルが残存する場合は、ファイル途中からの継続書込みはせず、全ての蓄積ファイルを削除した後に、新たにファイル種別毎に1つの蓄積ファイルを作成し使用します。ファイル作成時にはKFSE80910-Iメッセージを出力し、使用する蓄積ファイル情報をユーザに通知します。

蓄積ファイルが定義指定数ある時のシステムテスト支援開始/実行形態追加の概要を以下に示します。

図5‒3 蓄積ファイルあり時のシステムテスト支援開始/実行形態追加

[図データ]

蓄積ファイルの満杯スワップ

システムテスト支援で電文情報を蓄積ファイルに出力しようとしたときに、各ファイルの最大サイズ(蓄積ファイル関連定義accumulate_fileコマンド-fオプションのfileszで指定した蓄積ファイル最大サイズ)を超える場合、新たに蓄積ファイルを作成し使用します。このように使用するファイルを切り替える動作を満杯スワップと呼びます。満杯スワップ時にはKFSE80911-Iメッセージを出力し、使用する蓄積ファイル情報をユーザに通知します。

応答電文(本番)ファイルが最大サイズを超えた場合の例を以下に示す。

図5‒4 応答電文(本番)ファイルが最大サイズを超えた場合

[図データ]

コマンドスワップ

蓄積ファイル強制出力コマンド(esaflfput)に-sオプションを指定して実行すると、新たに蓄積ファイルを作成し使用します。このように使用するファイルを切り替える動作をコマンドスワップと呼びます。コマンドスワップ時にはKFSE80911-Iメッセージを出力し、使用する蓄積ファイル情報をユーザに通知します。

要求電文(本番)ファイルがコマンドスワップする場合の例を以下に示す。

図5‒5 要求電文(本番)ファイルがコマンドスワップする場合

[図データ]

蓄積ファイルの再使用

テスト用の蓄積ファイルで、既に最大面数(蓄積ファイル関連定義accumulate_fileコマンド-fオプションのfileno指定値)の蓄積ファイルがある状態でファイルスワップが発生すると、世代の若い使用済みの蓄積ファイルを再使用します。

なお、本番用の蓄積ファイルで、既に最大面数(蓄積ファイル関連定義accumulate_fileコマンド-fオプションのfileno指定値)の蓄積ファイルがある状態でファイルスワップが発生すると、システムテスト支援は異常終了します。

要求電文(テスト)ファイルを上書き運用する例を以下に示します。

図5‒6 要求電文(テスト)ファイルを上書き運用

[図データ]

蓄積ファイルの障害

ファイル障害

ファイル作成時に障害を検知した場合、当該システムテスト支援は異常終了します。

ファイル書込み時に障害を検知した場合は、ファイルスワップ(「蓄積ファイルの満杯スワップ」参照)と同様に新規ファイルを作成し使用する、若しくは、ファイルの再使用(「蓄積ファイルの再使用」を参照)をします。

システムテスト支援異常終了

システムテスト支援が異常終了すると、異常終了直前にシステムテスト支援が管理するメモリ(蓄積バッファ)上に一時退避(スタック)された各種電文が、蓄積ファイルに格納させずロストする場合があります。