2.2.2 RPC・RAP使用時の注意事項
以下にRPC・RAPプロトコルにおける、ユーザに対しての注意事項について示します。
全般
システムテスト支援では、以下の要求電文に対応する応答電文が受信できたかどうかの監視を行います。
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外部システムからの要求電文に対応する応答電文
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テスト対象システムへ送信した要求電文に対応する応答電文
タイミングによっては、応答待ち時間より長くなる場合があります。誤差は、最大5秒です。
よって、外部システム、既存システム間でタイムアウトとなった電文でもシステムテスト支援、テスト対象システム間ではタイムアウトとならない場合があります。
パケットキャプチャ関連
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CUPからrapサーバへのトランザクショナルRPC電文(API代理実行電文)は、非トランザクショナルRPC電文(API代理実行電文)としてキャプチャされます。
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外部システムから既存システムへのサービス要求時に相手サーバが起動していない場合、サービス要求のリトライを行う場合があるため、要求電文が重複してキャプチャリングされることがあります。この場合、重複した要求電文はそれぞれ別の電文として扱われます。
並行/リプレイ/PCAP実行関連
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テスト対象システムとして稼働しているOpenTP1システムのシステムサービス定義のオペランド(all_nodeなど)にシステムテスト支援が稼働しているノードアドレス及びポート番号を指定しないでください。
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テスト対象システムのサービス関数でdc_rpc_get_callers_address関数又は、dc_rpc_get_gateway_address関数を発行した場合、システムテスト支援が稼働しているノードアドレスを返します。
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システムテスト支援からの性能検証用の識別情報は、TP1/SBの性能検証用トレースに出力されます。性能検証用の識別情報として取得する情報について次に示します。
- ノードID:aa[bb](4バイトの英数字)
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aa:_H
bb:ランダムな2文字の英数字(0〜9、A〜Z、a〜z)
- ルート通信通番:[cccccccc](4バイトの16進表示のデータ)
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cccccccc:IPアドレス
- RPC通信通番:[dddddddd]( (4バイトの16進表示のデータ)
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dddddddd:通信通番
(電文をテスト対象システムに送信するごとにインクリメントされます)
TP1/SBの性能検証用トレースの出力例を次に示します。出力例は、ノードID「_HOX」、ルート通信通番「f784d10a」、RPC通信通番「00000001」の場合です。
PRF: Rec Node: smpl Run-ID: 0x4743dfcc Process: 12345 Trace: 4 Event: 0x1003 Time: 2014/01/23 01:23:45 123.456.000 Server-name: svgrp Rc: 0 Client: _HOX - 0x00000001 Server: **** Root: _HOX - 0xf784d10a Svc-Grp: ******************************** Svc: ****************************** Trn: *
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テスト対象システムにTP1/EEを使用する場合メモリ関連定義のrecv_message_buf_sizeオペランドにデフォルト値以外の値を指定することはできません。recv_message_buf_sizeオペランドにデフォルト値以外の値を指定したTP1/EEのサーバをテスト対象システムとした場合、TP1/EEでKFSB50310-Eメッセージを出力し、電文受信に失敗する場合があります。
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既存システムがTP1/SB、テスト対象システムがTP1/EEという構成で、外部システムの要求電文がTP1/EEで未サポートの電文(例えば圧縮された電文)の場合、TP1/EEはその電文を破棄するため、TP1/EEをテスト対象システムとすることはできません。例えば圧縮された電文(TP1/SB:rpc_datacomp=Y、 TP1/Client:dccltdatacomp=Y)をテスト対象システムのTP1/EEのサーバに送信した場合、TP1/EEでKFSB40313-Wメッセージを出力し、受信した電文が破棄されます。