1.5.5 プラグイン
プラグインとは、フレームワーク機能を使用したテストにおいて、ユーザ固有の処理が必要な場合に呼び出す処理のことです。各プラグインは、フレームワークから渡された情報(パケット、電文、引継ぎ情報等)を基に固有処理を行い、結果をフレームワークに返却します。フレームワークは、返却された内容をもとに処理を行います。
プラグインは省略可能で、省略した場合は各プラグインのデフォルト動作を行います。
プラグイン一覧
プラグインの一覧を下表に示します。
プラグイン種別 |
説明 |
省略時の処理 |
---|---|---|
初期化終了 |
HSIC起動直後および終了直前に必要な処理を行います。 |
処理を行いません。 |
電文組立て※1 |
TCPレベルで分割されているパケットを組立て電文を復元します。 |
1パケット1電文として処理を行います。 |
電文情報 |
電文の要否や電文情報(ペアリングキー等)を決定します。 |
全電文を格納します。また、電文情報は自動生成します。 |
電文編集 |
電文ファイルに格納する電文を編集します。 |
電文を編集しません。 |
電文受信 |
組立済みの電文に対して前処理を行います。 |
前処理を行いません。 |
- 注※1:
-
プロトコル種別にTCPを指定した場合
プラグイン種別 |
説明 |
省略時の処理 |
---|---|---|
初期化終了 |
プロセス起動直後、および終了直前に必要な処理を行います。 |
処理を行いません。 |
電文組立て※1 |
TCPレベルで分割されているパケットを組立て電文を復元します。 |
1パケット1電文として処理を行います。 |
電文情報 |
電文の要否や電文情報(ペアリングキー等)を決定します。 |
全電文をテストします。また、電文情報は自動生成します。 |
電文編集 |
ファイルに入出力する電文を編集します。 |
電文を編集しません。 |
電文選択※2 |
シナリオ実行モードで使用する電文を選択します。 |
HSICを終了します。 |
電文送信 |
テスト対象システムへ送信する電文を編集します。 |
電文を編集しません。 |
結果判定 |
テスト実行結果が成功か否かを判定します。 |
正常と判定します。 |
バッチ用 |
バッチ処理を行います。 処理実施後は、繰り返し実行を継続するか否かを決定します。 |
省略できません。 |
- 注※1:
-
プロトコル種別にTCPを指定した場合
- 注※2:
-
シナリオ実行モードを選択した場合
引継ぎ領域
プラグイン間で情報引継ぎ用の領域として引継ぎ領域を提供します。プラグイン引数として引継ぎ領域を渡すので、各プラグインは、次プラグインへの情報引継ぎや自プラグインの次回呼び出し時への情報引継ぎ等の目的で引継ぎ領域を使用してください。
引継ぎ領域は用途毎に種類があります。各引継ぎ領域のサイズはframework_definition定義の-bオプションのtelegram_area_size、connection_area_size、client_area_sizeフラグメンバで指定し、サイズが0の場合は引継ぎ領域は使用できません。引継ぎ領域の初期状態はnull文字で初期化します。
引継ぎ領域の作成単位を下表に示します。
引継ぎ領域種別 |
説明 |
アクセス可能プラグイン |
---|---|---|
電文単位 |
電文毎に作成する引継ぎ領域です。 使用例:電文の解析結果等を保持 |
電文組立て 電文情報 電文編集 電文送信 電文受信 結果判定 |
コネクション単位 |
本番環境/テスト環境のコネクション毎に作成する引継ぎ領域です。 使用例:直前の電文内容を保持 |
電文組立て 電文情報 |
クライアント識別子単位 |
クライアント識別子毎に作成する引継ぎ領域です。 使用例:電文間で引き継ぐ情報(セッションID等)を保持 |
電文編集 電文情報※1 電文送信 電文受信 結果判定 バッチ用 |
- 注※1:
-
テスト対象システムからの応答電文受信時のみ
プラグイン呼び出しの流れ
各フェーズでのプラグイン呼び出しの流れを示します。