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COBOL2002 Professional Tool Kit 単体テスト支援ガイド


付録D 単体テスト支援の環境変数

単体テスト支援の環境変数の説明です。

CBLUTS_ANALYZEMAXOCCURSNUM

[概要]

OCCURS指定ありデータ項目の1次元当たりに設定できるテストデータの個数の上限値(以降,上限値とします)を設定します。

例えば,この環境変数に300を設定した場合,OCCURS句で指定した繰り返し回数が300以下のときは繰り返し回数まで,300を超えるときは繰り返し回数300までのデータ項目にテストデータを設定できます。

[テストケースページ]の各設定画面の[データ項目の値の表示/期待値の設定]の一覧での表示も,この環境変数で設定した値を超える分は表示されなくなります。

[使用目的]

OCCURS指定ありデータ項目の繰り返し回数や階層が深いとメモリ不足になることがあるため,1次元当たりに設定できるテストデータの個数が500に制限されています。しかし,それでもメモリ不足になったときに,この環境変数を指定してメモリ不足を回避します。

この環境変数を使用するには,単体テスト支援を起動する前(開発マネージャから単体テスト支援を起動する場合は,開発マネージャを起動する前)に,次のどちらかの環境変数に設定する必要があります。

  • Windowsの[ユーザ環境変数]

  • Windowsの[システム環境変数]

[設定できる値]

1〜500までの数値。

設定されていない場合,または不正な値を設定した場合は,500が仮定されます。

[環境変数の値を上限値として使用するタイミング]

上限値として使用する値は,タイミングによって異なることがあります。

「テストプロジェクトファイルを開いた場合」と,「新しくテストプロジェクトファイルを作った場合」に分けて説明します。

テストプロジェクトファイルを開いた場合

既存のテストプロジェクトファイルを開いたときの上限値は,前回テストプロジェクトファイルを保存したときに使用していた値です。環境変数の値が上限値として使われるのは,「COBOLソースファイルの解析」を実行したあとからです。

この環境変数がサポートされる前に保存したテストプロジェクトファイルを開いた場合は,上限値は500です。

新しくテストプロジェクトファイルを作った場合

新しくテストプロジェクトを作成したときの上限値は,環境変数の値です。

環境変数に値が設定されていない,または不正値が設定されていた場合は,上限値は500です。

[注意]
  • バッチモードでは,この環境変数は使用しません。設定されていても無視します。

  • この環境変数を開発マネージャ上で設定しないでください。

  • この環境変数の変更で,実際に上限値が変わるOCCURS指定ありデータ項目がある場合,そのデータ項目を含む集団項目下に設定したテストデータは,「COBOLソースファイルの解析」をしたあとの引き継ぎ対象になりません。

    そのため,該当する集団項目下のデータ項目にテストデータを設定していた場合は,「COBOLソースファイルの解析」をしたあとにテストデータを再設定してください。

例:

OCCURS句で指定した繰り返し回数

「COBOLソースファイルの解析」をする前

「COBOLソースファイルの解析」をしたあと

引き継ぎ

上限値※1

見え方※2

上限値※3

見え方※2

200

200

200

500

200

※4

600

400

400

500

500

×※5

200

200

200

100

100

×※5

600

500

500

300

300

×※5

(凡例)

○:引き継がれる

×:引き継がれない

注※1

前回テストプロジェクトファイルを保存したときに使用していた値,または500。

注※2

[テストケースページ]の各設定画面の[データ項目の値の表示/期待値の設定]の一覧に表示されるOCCURS句ありデータ項目の繰り返し回数。

注※3

環境変数に設定した値,または500。

注※4

「COBOLソースファイルの解析」する前と後で上限値が変わりますが,実際にテストデータを設定できるデータ項目の数が変わらないため,テストデータは引き継がれます。

注※5

「COBOLソースファイルの解析」する前と後で上限値が変わることで,実際にテストデータを設定できるデータ項目の数が変わるため,テストデータは引き継がれません。