1.4 COBOL2002 Professional Tool Kit −COBOLソース解析
COBOLソース解析とは,COBOLプログラムを解析し,プログラムの構造や関係などの解析情報を出力して,プログラムを「見える化」する機能です。
COBOLソース解析を使用すると,COBOLプログラムのソースファイルをそのまま解析できます。解析結果には,プログラムの入出力処理やサブルーチンコールが,プログラム同士でどのように関連しているかが表示されます。解析結果を参照して,COBOLエディタでプログラムをメンテナンスできます。
COBOLソース解析の操作方法については,マニュアル「COBOL2002 Professional Tool Kit COBOLソース解析ガイド」を参照してください。
- 注意事項
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COBOLソース解析では,日立COBOL2002の仕様範囲のCOBOLプログラムを解析できます。COBOL2002の仕様範囲については,マニュアル「COBOL2002 Professional Tool Kit COBOLソース解析ガイド」を参照してください。
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COBOLソース解析で解析できるのは,COBOL2002のCOBOLコンパイラでエラーにならないCOBOLプログラムです。
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COBOLプログラムの解析結果は,ソース解析情報として生成されます。解析できる項目の例を次に示します。
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プログラム入出力/サブルーチンコールの一覧
COBOLプログラムのデータの入出力および呼び出し関係を一覧で表示します。各プログラム同士の関係がわかります。
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使用中/未使用/未登録の登録集原文
登録集原文の使用状況と登録状況を一覧で表示します。登録集原文がどのプログラムから使用されているか,不足している登録集原文が何か,を判断できます。
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ファイルの構造
ファイル管理記述項のASSIGN句で指定したファイル名(外部装置名,データ名,定数)を一覧またはツリー構造で表示します。ファイルの構造を可視化し,各テーブルの構造を把握できます。
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デッドコード情報
プログラムの実行時に実行されることがない文,プログラムなど,実行結果に影響を与えないソースコードを表示します。デッドコードの候補から,テストが不要なプログラムの選定や,プログラムの処理の誤りを発見できます。
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不整合引数の一覧
プログラム呼び出しの実引数と仮引数の整合性をチェックした結果を一覧で出力します。COBOLエディタを使用して,一覧の警告メッセージから不整合になっている実引数または仮引数のソースコードを確認できます。
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ソースコードの実行順序情報
ソースコードのすべての実行順序をツリー形式で表示またはリスト出力します。ソースコードの実行順序情報を利用すると,実行経路の組み立てや,分岐先および呼出先を探すことなく,ソースコードリーディングを実施できます。
ソース解析情報は,HTMLファイル形式とCSVファイル形式で出力されます。
HTMLファイル形式のソース解析情報は,Webブラウザで参照し,リンクをクリックして各項目を表示します。
CSVファイル形式のソース解析情報は,二次元マトリクス形式の表で出力されます。Excelで表として参照,または解析データとして任意のプログラムで加工して活用します。
ソース解析情報の参照方法
HTMLファイル形式のCOBOLプログラムの解析結果は,一覧表や階層図で見やすく表示されます。各項目の詳細を表示するときは,リンクをクリックします。リンクをクリックすると,ソース解析情報の表示を切り替えられます。
COBOLプログラムの解析結果であるソース解析情報(HTMLファイル,CSVファイルおよびタグファイル)は,COBOLソース解析の画面に指定したフォルダに出力されます。ソース解析情報を保存するときは,そのフォルダを退避しておきます。退避したフォルダのソース解析情報は,あとで参照できます。
- 参考
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COBOLソース解析の解析環境そのものを移行または複写できます。解析環境を移行または複写するときは,組み込みデータベースを操作します。組み込みデータベースの操作については,「4. 解析環境の操作」を参照してください。