COBOL2002 言語 拡張仕様編


13.5.4 DISPLAY文(WINDOW SECTION)

形式

書き方4(画面節(WINDOW SECTION))

[図データ]

書き方5(画面節(WINDOW SECTION))

[図データ]

機能

DISPLAY(表示)文はデータ項目の内容を画面に表示する。

一般規則

  1. 呼び名2は,環境部の特殊名段落でWINDOWに関係づけた名前でなければならない。

  2. BUZZER指定は,データを表示するとき,短発音のブザーを鳴動する。

  3. WITH TERMINAL IN ORDER指定は覚え書きとみなす。

書き方4

  1. 一意名6は画面節で指定したデータ項目の名前でなければならない。このデータ項目は01〜49または77のどんなレベルでもよい。

  2. 一意名6が集団項目のときは,その集団に属しているすべての基本項目に対して次の規則を適用する。

    • 出力または入出力フィールドにはデータを表示する。

    • 入力フィールドに対しては何もしない。

    • PICTURE句のない基本項目には,各句の指定に従ってけい線などを表示する。

  3. 一意名6が基本項目のときは,そのフィールドに対してだけデータを表示する。

  4. 一意名6が77レベル記述項またはPICTURE句のない基本項目のときは,各指定に従ってけい線などを表示する。

  5. USING ONLY DATA指定はデータを出力するときに,フィールド属性を新たに設定しないことを示す。このフィールドには,DISPLAY文を実行する前にSET文またはDISPLAY文を実行してフィールド属性を設定しておく。

書き方5

  1. THRUはTHROUGHの同義語である。

  2. データ名は画面節で指定した01レベルまたは77レベルのデータ項目の名前でなければならない。

  3. THROUGH指定を書いたとき,データ名2はデータ名1よりも後に定義されたものでなければならない。

  4. 書き方5のDISPLAY文は,範囲を指定してデータ項目の内容を表示する。THROUGH指定を書くと,データ名1からデータ名2までのすべてのデータ項目が表示の対象となる。データ名2が01レベルの集団項目のとき,これに属する最後の基本項目までがその範囲となる。

    (例1)書き方5のDISPLAY文

           77 A 〜
           77 B 〜
           77 C 〜
           01 D.
             02 D1 〜
             02 D2 〜

    上記のときDISPLAY A THRU C 〜はA,B,Cを表示する。

    DISPLAY A THRU D 〜はA,B,C,D1,D2を表示する。

    (例2)実際のコーディング例

    [図データ]

           77 A LINE 3,5
                COLUMN 2 THRU 15
                      20 THRU 50
               RULE OVER,UNDER,VERTICAL.
           01 B OUTPUT.
             02 LINE 3 COLUMN 5  PIC N(3) VALUE NC'商品名'.
             02 LINE 5 COLUMN 5  PIC N(3) VALUE NC'数  量'.
           01 C INPUT.
             02 LINE 3 COLUMN 25 PIC 〜
             02 LINE 5 COLUMN 25 PIC 〜

    次のDISPLAY文を実行すると上の画面が実行される。

    DISPLAY ABC UPON WINDOW.

    または

    DISPLAY A THRU C UPON WINDOW.

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.12 DISPLAY文