COBOL2002 言語 拡張仕様編


12.3.2 DISPLAY文(SCREEN SECTION)

形式

書き方3(画面節(SCREEN SECTION))(画面名)

[図データ]

書き方3(画面節(SCREEN SECTION))(一意名/定数)

[図データ]

機能

指定されたデータ項目から画面にデータを転記する。このDISPLAY文の書き方は,画面節(SCREEN SECTION)で定義された画面項目と関係し,画面操作機能を提供する。

構文規則
  1. 画面名,一意名に指定できる属性は,ACCEPT文と同じである。「表12‒2 画面名と一意名に指定できる属性」を参照のこと。

    画面名1は,添字,部分参照されてはならない。また,一意名1は,部分参照されてはならない。

    書き方3(一意名/定数)の一意名は,強く型付けされた集団項目であってはならない。

  2. 書き方3(画面名)の画面名1は,少なくとも一つの出力フィールドまたは更新フィールドがなければならない。

  3. 書き方3(画面名)の一意名3および書き方3(一意名/定数)の一意名4はPIC 9(4)またはPIC 9(6)のデータ項目でなければならない。また,一意名3および一意名4は部分参照されてはならない。

  4. 書き方3(画面名)の整数3および書き方3(一意名/定数)の整数3は,4けたまたは6けたでなければならない。

  5. 書き方3(一意名/定数)の一意名1に画面名を指定してはならない。

  6. 書き方3(一意名/定数)の定数1にブール定数,浮動小数点定数,小数点を含む数字定数を指定してはならない。

  7. 書き方3(画面名)の一意名1および一意名2,書き方3(一意名/定数)の一意名2および一意名3は整数項目でなければならない。

    書き方3(画面名)の一意名1,一意名2および一意名3は部分参照されてはならない。

  8. 書き方3(画面名),書き方3(一意名/定数)の整数1および整数2は符号なし整数でなければならない。ただし,符号がある場合は,その値の絶対値を有効とする。

  9. 書き方3(一意名/定数)の一意名1は,部分参照してはならない。

  10. -UniObjGenオプションを指定した場合,書き方3(一意名/定数)の定数1に日本語文字定数およびUTF-8で多バイトとなる文字を含む英数字定数を指定してはならない。-UniObjGenオプションについては,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」またはマニュアル「COBOL2002 使用の手引 手引編」のUnicode機能を参照のこと。

一般規則
  1. AT指定は,DISPLAY文の動作を開始する位置の画面上での絶対アドレスを与える。

  2. AT指定がない場合,DISPLAY文の動作は,画面の1行1カラム目から開始される。

    また,書き方3(一意名/定数)で2番目以降に指定した一意名1または定数1にAT指定がない場合,おのおの,前のデータ項目の後に残された現カーソル位置から始まる。

  3. 書き方3(画面名)の一意名3および整数3,書き方3(一意名/定数)の一意名4および整数3が4けたの場合,最初の2けたは行を,次の2けたはカラムを表す。6けたの場合は最初の3けたが行を,次の3けたがカラムを表す。

  4. AT指定の行およびカラムがともにゼロの場合は,直前に実行されたACCEPT文またはDISPLAY文が終了した行の次のカラムから実行される。

  5. AT指定の行がゼロで,AT指定のカラムがゼロでない場合は,直前に実行されたACCEPT文またはDISPLAY文が終了した場所の次の行の指定したカラムから実行される。

  6. AT指定のカラムがゼロで,AT指定の行がゼロでない場合は,直前に実行されたACCEPT文またはDISPLAY文が終了した場所の次のカラムの指定した行から実行される。

  7. カラム位置が画面の範囲内に入らない場合,そのフィールドは次の行に継続される。ただし,次の行に継続すると行番号が画面の範囲内に入らなくなる場合は,継続されない。

  8. 行番号が画面の範囲内に入らない場合,画面の範囲外のフィールドは無視される。

  9. 書き方3(一意名/定数)の一意名1はUSAGE DISPLAYでなければならない。

  10. 書き方3(一意名/定数)の定数1が以下の表意定数の場合,特別な効果を持つ。

    SPACE:指定したカーソル位置から画面の終わりまでを消去する。

    LOW-VALUE:カーソルを指定した位置へ移動する。

  11. 作用対象が一意名または定数で,AT指定があるDISPLAY文は,書き方3(一意名/定数)として扱われる。ただし,AT指定がなくても,特殊名段落でCONSOLE IS CRTが指定されている場合は,書き方3(一意名/定数)として扱われる。

  12. 書き方3(一意名/定数)で,一意名1が集団項目の場合,その基本項目はデータ部の記述に書いた順番に画面上に表示される。

    ただし,基本項目の属性が外部10進項目,数字編集項目,英字項目,英数字項目,英数字編集項目,日本語項目,日本語編集項目でないときは,これを英数字項目として,その項目の長さだけ表示される。

    また,基本項目が無名項目(FILLER)であるときは,属性によらず,項目の長さだけ,空白が表示される。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.12 DISPLAY文