COBOL2002 言語 拡張仕様編


6.7.1 PICTURE句(浮動小数点形式データを扱う機能)

内部浮動小数点形式の数字項目にはPICTURE句を指定してはならない。

外部浮動小数点形式の数字項目をPICTURE句で次のように指定する。

  1. PICTURE文字列は,文字「+」,「-」,「9」,「.」,「V」および「E」の組み合わせから成り,次の形式でなければならない。

    [図データ]

    • 仮数部および指数部の前に文字「+」または「-」がなければならない。

    • 仮数部の後に文字「E」がなければならない。

    • 仮数部は,文字「9」および「.」または「V」の組み合わせから成る。少なくとも1個以上,16個以下の「9」を含まなければならない。仮数部の先頭,間,または終わりに,文字「.」または「V」のどちらか一方を書かなければならない。

    • 指数部は,文字「9」を二つ書いたものから成る。

  2. 項目の値は,{±}仮数部×10{±}指数部である。値の範囲は,絶対値で単精度の場合1.2×10-38〜3.4×10+38,または0でなければならない。

    PICTURE文字列の指定と項目の表す例を次に示す。

    (例)

    PICTURE文字列

    項目の内容

    実際の値

    +.9999E+99

    +.1234E+06

    +0.1234×106

    -.1234E-02

    -0.1234×10-2

    +V9999E+99

    +1234E+03

    +0.1234×103

    -1234E+00

    -0.1234×100

    -999.99E-99

    △123.45E△02

    +123.45×102

    -123.45E-04

    -123.45×10-4

    -999V99E-99

    △12345E△08

    +123.45×108

    -12345E△03

    -123.45×103

    (備考)

    一般にPICTURE文字列に「+」,「-」,または「.」を指定すると数字編集項目になるが,外部浮動小数点項目の場合,項類は数字であり計算に使用できる。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「9.16.54 PICTURE句