COBOL2002 使用の手引 操作編


8.2.1 中断点情報

〈この項の構成〉

(1) 注釈行(中断点情報の開始)

形式

[図データ]

機能

中断点情報のTDコマンドの設定開始を表示します。

生成条件

原始プログラムごとに必ず生成されます。

(2) SET QUALIFICATIONコマンド

形式

[図データ]

機能

このTDコマンド以降に指定するTDコマンドを最外側のプログラム名,クラス名または関数名で修飾します。内側のプログラム,メソッドについては生成されません。このため,以降のTDコマンドで内部プログラムやメソッドのデータ名や節名を参照するときは,内側のプログラム名,メソッド名による修飾が必要となります。

生成条件
  • tdiファイル上では,最外側のプログラムのSET BREAKコマンドの前ごとに生成されます。

  • tdsファイル上では,複数の最外側のプログラムがあるときだけシミュレーションTDコマンドの前ごとに生成されます。

(3) #INCLUDEコマンド

形式
#INCLUDE INFILE('ファイル名') NOMESSAGE
機能

ファイル名で示すシミュレーション情報のTDコマンド格納ファイルを入力します。

生成条件

SET BREAKコマンドのあとに生成されます。環境変数CBLPIDIRが指定されている場合,環境変数で指定したディレクトリ名がファイル名に付けられます。

(4) SET BREAKコマンド(節名)

形式

[図データ]

機能

プログラムが実行中に一時停止する中断点を指定します。GOコマンドがあるので,実行のトレース情報を知るのに役立ちます。

生成条件

プログラム内で一意となる節名があるときに生成されます。

入れ子プログラムのときは内側のプログラム名で修飾します。

(5) SET BREAKコマンド(文)

形式
SET BREAK STATEMENT(xxxxxxx〔.n〕) DO
GO
ENDDO
機能

プログラムが実行中に一時停止する中断点を指定します。GOコマンドによって,実行のトレース情報を参照できます。

生成条件

条件文(IF文,EVALUATE文,PERFORM文,SEARCH文,および条件指定のある文)または出口文(GOBACK文,EXIT PROGRAM文,EXIT METHOD文,EXIT FUNCTION文,およびSTOP RUN文)のある行に対して生成されます。

文番号(xxxxxxx)は常に7けたとし,7けたに満たない場合は前に0を入れます。

条件文や出口文が1行に2文以上ある場合,2文目からは行番号に位置番号(.2,.3,……)が付きます。

(6) 注釈行(中断点情報の終了)

形式
*>**    SET BREAK TD COMMAND ENDED                         ***
機能

中断点情報のTDコマンドの設定終了を表示します。

生成条件

中断点情報TDコマンド格納ファイルには,最外側のプログラムごとに必ず生成されます。

(7) SET BREAKコマンド(プログラム名)

形式

[図データ]

機能

最外側のプログラム,メソッドまたは関数の実行を開始する入口点を指定します。また,USINGで指定されたデータに対してASSIGN DATAコマンドでデータ値を設定します。設定するデータ値については,「8.2.3 データ設定値」を参照してください。

生成条件

最外側のプログラム,メソッドまたは関数のPROCEDURE DIVISIONに対して生成されます。

"ASSIGN DATA(データ名) VALUE(データ値)"は,USING指定があるときに生成されます。なお,ASSIGN DATAコマンドは,USINGに指定された左側の引数から生成されます。

"GO"は,最後のプログラムにだけ生成されます。また,"COVERAGE"は,-CVInfコンパイラオプションを指定してコンパイルしたときだけ生成されます。