COBOL2002 使用の手引 操作編


6.2.6 カバレージ情報の表示(CSV形式)

次の方法で,プログラム情報ファイルに蓄積されたカバレージ情報を,カバレージ統計情報CSVファイル,およびソースカバレージ情報CSVファイルへ出力できます。

詳細は,「7.4 カバレージ情報の表示(CSV形式)」を参照してください。

カバレージ情報の表示による出力ファイル(CSV)の形式は次のとおりです。

注意事項

項目および出力内容は,ダブルコーテーション(")で囲んでCSVファイルに出力します。出力内容にダブルコーテーション(")を含む場合は2個続けて("")出力します。出力内容が何もない場合は,ダブルコーテーション(")も出力しません。

(例)

出力内容が「XXX"YYY」の場合,CSVファイルには「"XXX""YYY"」と出力します。

〈この項の構成〉

(1) カバレージ統計情報の出力

指定されたソースファイル単位または翻訳単位のC0メジャー,C1メジャー,S1メジャーをカバレージ統計情報CSVファイルに出力します。

[図データ]

注※

3行目は空白行が出力されます。

表6‒11 カバレージ統計情報CSVファイルの出力内容

項目

出力内容

ヘッダ

バージョン

COBOL2002のバージョン情報

「COBOL2002 (c) VV-RR」の形式で出力する。

COBOL2002:COBOL2002であることの記述

(c):COBOL2002の識別記号

COBOL2002の識別記号については「付録F.2 このマニュアルでの表記」を参照

VV-RR:COBOL2002のバージョン番号

出力日時

カバレージ統計情報CSVファイルに出力した日時

カバレージ統計情報

プログラム情報ファイル格納先

プログラム情報ファイルが格納されている場所の絶対パス

プログラム情報ファイル名

プログラム情報ファイル名

ソースカバレージ情報CSV

同時に出力するソースカバレージ情報CSVファイルのうち,該当する行のプログラム情報ファイルに対応するソースカバレージ情報CSVファイルの絶対パス

ソースカバレージ情報CSVファイルを出力しない場合は-(ハイフン)

翻訳単位名

ソースファイル単位の場合

-(ハイフン)

翻訳単位の場合

翻訳単位の名称

コンパイル日時

翻訳単位を含む原始プログラムをコンパイルした日時

テスト日時

ソースファイル単位の場合

-(ハイフン)

翻訳単位の場合

翻訳単位を含む原始プログラムのカバレージ情報を最後に蓄積した日時

カバレージ情報を蓄積していない場合は-(ハイフン)

変更回数

ソースファイル単位の場合

-(ハイフン)

翻訳単位の場合

翻訳単位を含む原始プログラムを変更した回数

32,767を超えた場合は*

テスト回数

ソースファイル単位の場合

-(ハイフン)

翻訳単位の場合

翻訳単位を含む原始プログラムを実行した回数

32,766を超えた場合は*

種別

ソースファイル単位の場合

-(ハイフン)

翻訳単位の場合

翻訳単位の種別

P:プログラム

C:クラス

T:利用者定義関数

C0対象総数

実行文の数

C0実行済数

実行が済んだ実行文の数

C0カバレージ率

C0メジャー

C0対象総数が0の場合は-(ハイフン)

差分C0対象総数

差分に含まれる実行文の数

差分C0実行済数

差分に含まれる実行が済んだ実行文の数

差分C0カバレージ率

差分C0メジャー

差分C0対象総数が0の場合は-(ハイフン)

C1対象総数

実行できる分岐の数

C1実行済数

実行が済んだ分岐の数

C1カバレージ率

C1メジャー

C1対象総数が0の場合は-(ハイフン)

差分C1対象総数

差分に含まれる実行できる分岐の数

差分C1実行済数

差分に含まれる実行が済んだ分岐の数

差分C1カバレージ率

差分C1メジャー

差分C1対象総数が0の場合は-(ハイフン)

S1対象総数

実行できる呼び出し文の数

S1実行済数

実行が済んだ呼び出し文の数

S1カバレージ率

S1メジャー

S1対象総数が0の場合は-(ハイフン)

差分S1対象総数

差分に含まれる実行できる呼び出し文の数

差分S1実行済数

差分に含まれる実行が済んだ呼び出し文の数

差分S1カバレージ率

差分S1メジャー

差分S1対象総数が0の場合は-(ハイフン)

注※

小数点第2位以下を切り捨てます。

注意事項
  • C0メジャー,C1メジャー,差分C0メジャー,差分C1メジャー,S1メジャーおよび差分S1メジャーのそれぞれの対象総数,または実行済数が99,999,999を超えた場合,出力内容は「*」となります。

  • プログラム情報ファイルを指定した場合,カバレージ統計情報CSVファイルには,指定されたプログラム情報ファイルの順に出力します。プログラム情報ファイルに複数の翻訳単位があるときは,COBOLソースファイルに記述された順に出力します。

  • プログラム情報ファイル格納ディレクトリパスを指定した場合,カバレージ統計情報CSVファイルには,次の順序で出力します。

    ・同一ディレクトリ内のプログラム情報ファイルおよびサブディレクトリは,ファイル名およびディレクトリ名の文字コードの昇順で出力します。

    ・同一ディレクトリにプログラム情報ファイルとサブディレクトリが混在する場合,ディレクトリ直下にあるプログラム情報ファイルを先に出力します。

    ・サブディレクトリ下にあるプログラム情報ファイルは,上位ディレクトリから順に出力します。

    ・プログラム情報ファイルに複数の翻訳単位がある場合は,COBOLソースファイルに記述された順に出力します。

  • 翻訳単位のカバレージ統計情報とソースファイル単位のカバレージ統計情報を同時に出力する場合,同一ソースファイルに対するカバレージ統計情報は,翻訳単位のカバレージ統計情報のあとにソースファイル単位のカバレージ統計情報を出力します。

(2) ソースカバレージ情報の出力

原始プログラム,原始プログラムの変更による差分,C0とC1の実行済みの状態をソースカバレージ情報CSVファイルに出力します。また,差分ソース,未実行ソース,差分未実行ソースまたは呼び出し文ソースのどれかに該当する行を識別します。

[図データ]

注※

3行目は空白行が出力されます。

表6‒12 ソースカバレージ情報CSVファイルの各項目の出力内容

項目

出力内容

ヘッダ

バージョン

COBOL2002のバージョン情報

「COBOL2002 (c) VV-RR」の形式で出力する。

COBOL2002:COBOL2002であることの記述

(c):COBOL2002の識別記号

COBOL2002の識別記号については「付録F.2 このマニュアルでの表記」を参照

VV-RR:COBOL2002のバージョン番号

出力日時

ソースカバレージ情報CSVファイルに出力した日時

コンパイル日時

翻訳単位を含む原始プログラムをコンパイルした日時

プログラム情報ファイル格納先

プログラム情報ファイルが格納されている場所の絶対パス

プログラム情報ファイル名

プログラム情報ファイル名

ソースカバレージ情報

翻訳単位名

翻訳単位の名称

ソース要素種別

ソース要素の種別

PPROG:いちばん外側のプログラム

IPROG:入れ子プログラム

METHOD:ファクトリメソッドまたはオブジェクトメソッド

FUNC:利用者定義関数名

ソース要素名

ソース要素の名称

未実行ソース

UNEX:原始プログラムの実行していない文の行

該当しない場合は何も出力されない

差分ソース

DIFF:原始プログラムの修正によって生じた差分の行

該当しない場合は何も出力されない

差分未実行ソース

UNEXDIFF:原始プログラムの修正によって生じた差分に含まれる,実行していない文の行

該当しない場合は何も出力されない

呼び出し文ソース

ACT:原始プログラムのS1カバレージ対象の呼び出し文の行

該当しない場合は何も出力されない

コメント行

COMMENT:コメント行(注記行)

該当しない場合は何も出力されない

変更

Y:原始プログラムの変更された行

#:原始プログラムの変更によって影響がある行

C0

*:実行が済んだ文

.:実行していない文

C1

@:実行が済んだ分岐

.:実行していない分岐

行番号

コンパイラが振り直した行番号

ソーステキスト

原始プログラムの行

注意事項
  • 原始プログラムの1行に複数の実行可能文が含まれる場合,C0,C1には,実行済みかどうかを示す記号を実行可能文の個数分出力します。

  • 原始プログラムの末尾の半角空白文字は,ソーステキストとして出力しません。

  • IF文のELSE側を省略した場合など,暗黙的に生成されるC1メジャーの対象となるときは,行番号は空になります。行番号が空になる行の条件は,「6.2.5 カバレージ情報の表示(テキスト形式)」の「(3) 全ソース表示」を参照してください。