32.3.2 スタックコンパイル機能(連続コンパイル機能)の利用
スタックコンパイル機能とは,複数個の翻訳単位のソース単位を含む翻訳グループを一つのコンパイル単位としてコンパイルする機能です。この機能には次のような利点があります。
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一つのCOBOLソースファイルに主プログラム,副プログラムを含めることができます。このソースファイルから作成される実行可能ファイルと1対1で対応するため管理がしやすくなります。
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一つのライブラリを構成する副プログラム群を,同じソースファイルにまとめることができます。
- 〈この項の構成〉
(1) コンパイラオプションとの関係
主プログラム指定(-Main,System/-Main,V3)以外のオプションは,すべての翻訳単位のソース単位に対して有効となります。-Main,System,-Main,V3オプションとほかのオプションとの関係については,「32.5.5 最終生成物の種類の設定」を参照してください。
(2) 主プログラム指定
主プログラム指定(-Main,System/-Main,V3)を指定した場合は,ソースファイル中の先頭の最外側のプログラムが主プログラムとなります。したがって,制御プログラムからは先頭の最外側のプログラムだけが呼び出せます。2番目以降の最外側のプログラムは,呼び出せません。
(3) スタックコンパイル(連続コンパイル)時の出現順序
クラス定義,インタフェース定義を含むソースファイルを,連続コンパイルできます。ただし,リポジトリ段落に指定された翻訳単位が別のソースファイルで定義されている場合,別のソースファイルを先にコンパイルしておく必要があります。詳細は,「33 定義別のコンパイル方法とリポジトリファイル」を参照してください。
なお,インタフェース定義は,ほかのソース単位より先に記述されていてもかまいません。
(4) コンパイルリスト
スタックコンパイルを実行したときのコンパイルリストについては,「付録D コンパイルリスト」を参照してください。
(6) ソースファイルと各種ファイルの関係
スタックコンパイル時にコンパイラが生成するファイルは,通常のコンパイル時に生成するファイルと同じです。