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COBOL2002 操作ガイド


12.4.8 DISPLAY DATA(データの値表示)

データの値を指定された形式で表示します。バリアントデータ項目は,VARIANT値も表示されます。

形式

[図データ]

  • DATA(データ名指定 | #ALL)

    表示するデータを指定します。

    ・データ名指定:データ名を指定します。

    ・#ALL:現在中断している翻訳単位で参照できるすべてのデータの値を表示します。

  • ATTRIBUTE | HEX | ALLTYPE

    データの表示形式を指定します。

    ・ATTRIBUTE:データ名の属性で表示します。

    ・HEX:16進で表示します。

    ・ALLTYPE:ATTRIBUTE・HEXの両方の形式で表示します。

  • GROUP | ELEMENT

    集団項目の表示形式を指定します。

    ・GROUP:英数字集団項目を英数字項目とみなし全体を先頭から表示します。または,日本語集団項目を日本語項目とみなし全体を先頭から表示します。

    ・ELEMENT:基本項目単位に表示します。

  • PRINT

    SET PRINTコマンドで指定した出力先に結果を表示します。

    SET PRINTコマンドについては,「12.4.22 SET PRINT/RESET PRINT(テスト結果蓄積先の設定と解除)」の「(1) SET PRINT(テスト結果蓄積先の設定)」を参照してください。

注意事項
  • GROUPオペランド,およびELEMENTオペランドは,データ名が集団項目でないときは無効となります。

  • #ALLを指定したとき,ELEMENTオペランドは無効となります。集団項目はGROUPオペランドの形式で表示されます。

  • ELEMENTオペランドは,集団項目を部分参照で表示するときは無効となります。

  • HEXオペランドおよびALLTYPEオペランドは,データ名が内部ブール項目のときは無効となり,ATTRIBUTEオペランド指定時同様に0と1から成る文字列が表示されます。内部ブール項目が集団項目の下位項目として存在し,集団項目をELEMENT指定で表示するときもHEXオペランドおよびALLTYPEオペランドは無効となります。

  • データの値がデータの属性で表示できないときは,「エラー」と表示した上で,値を16進数で表示します。

  • DATA(#ALL)を指定したときは,特殊レジスタRETURN-CODEとCOBOL2002の原始プログラムの手続き部で参照されている特殊レジスタも表示されます。

使用例と表示形式

使用例1について,Windows(x86) COBOL2002の場合とWindows(x64) COBOL2002の場合の表示例を示します。使用例2以降で,明記されていない場合については,Windows(x86) COBOL2002の場合だけを示します。

Windows(x86) COBOL2002の場合とWindows(x64) COBOL2002の場合の相違は,16進表示個所でアドレスを表示している部分が8けたから16けたになっていることです。また,表示するデータによってはデータサイズが変更になるものもあります。変更になるデータは,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「アドレス系データを表現するデータ項目」を参照してください。

使用例1

基本項目を属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA(基本項目01)   ALLTYPE

[図データ]

使用例2

表の要素の1〜20番目を,属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA (表基本03-1 (1..20))   ALLTYPE
  • すべての要素が正しく表示された。

    [図データ]

  • 4〜6番目と8番目の要素が,データ属性で表示できない値であった。

    [図データ]

使用例3〜使用例6のTDコマンドが表示するCOBOLプログラムのデータ定義

[図データ]

使用例3

集団項目をGROUP指定で表示します。全体を英数字項目として表示されます。GROUPオペランドは省略できます。

DISPLAY DATA (集団01)   GROUP  ATTRIBUTE

[図データ]

使用例4

集団項目を16進数で表示します。全体を英数字項目とした上で,16進数で表示されます。

DISPLAY DATA (集団01)   HEX

[図データ]

使用例5

集団項目を,属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA (集団01)   ALLTYPE

[図データ]

使用例6

集団項目を指定して,集団項目の所属するすべての基本項目を,属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA (集団01)   ELEMENT ALLTYPE

[図データ]

使用例7

バリアントデータ項目の表の要素の1〜3番目を,属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA (VARIANT-DATA(1..3))   ALLTYPE

[図データ]

使用例8

カウンタ変数を基本項目と属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA (Counter01)   ALLTYPE

[図データ]

使用例9

記号名を基本項目と属性と16進で表示します。

DISPLAY DATA (Return01)   ALLTYPE

[図データ]

使用例10

内部プログラムで中断したときに,すべてのデータを表示します。最外レベル(01,77)単位に表示されます。

DISPLAY DATA (#ALL)   ALLTYPE

[図データ]

使用例11

データ名の整数01,整数02を16進数で表示されます。

DISPLAY DATA (整数01)   HEX
DISPLAY DATA (整数02)   HEX

[図データ]