COBOL2002 操作ガイド


12.3 TDコマンドの一覧

〈この節の構成〉

(1) プログラムの実行の制御と追跡

テストプログラムの実行を制御したり,実行状態を追跡したりするTDコマンドの一覧を次に示します。

表12‒4 実行を制御したり,実行状態を追跡したりするTDコマンドの一覧

目的

コマンド名

プログラムの実行を中断させる中断点を設定する。

SET BREAK

SET BREAKコマンドで設定した中断点を解除する。

RESET BREAK

設定されている中断点の一覧を表示する。

DISPLAY BREAK

プログラムの実行を中断する条件を設定する。

SET WATCH

SET WATCHコマンドで設定したデータ監視条件を解除する。

RESET WATCH

プログラムが起動前状態のときは,実行を開始する。中断状態のときは,実行を再開する。

GO

プログラムを1文実行して中断する。

STEP IN

プログラムを1文実行して中断する。ただし,CALL文,関数呼び出しを持つ文およびINVOKE文は1文として実行する。

STEP OVER

プログラムの中断時に,実行を再開する位置を変更する。

STEP TO

実行中のプログラムを強制的に終了する。

STOP

プログラムの実行を追跡し,指定した単位で通過点を表示する。

SET TRACE

SET TRACEコマンドで開始したトレース表示を中止する。

RESET TRACE

フロー情報の蓄積を開始する。

SET FLOW

フロー情報の蓄積を中止する。

RESET FLOW

蓄積されているフロー情報を表示する。

DISPLAY FLOW

プログラムが中断している現在位置を表示する。

DISPLAY POINT

(2) データの操作

テストプログラムで扱われているデータの値を表示したり,任意の値を代入したりするTDコマンドの一覧を次に示します。

表12‒5 データの値を表示したり,任意の値を代入したりするTDコマンドの一覧

目的

コマンド名

データの値を指定された形式で表示する。

DISPLAY DATA

オブジェクト参照データ項目または既定義オブジェクトSELF,EXCEPTION-OBJECTの指定によって,その参照するオブジェクトのオブジェクト参照の値,クラス名,インスタンスオブジェクト・ファクトリオブジェクトの種別,データの値を表示する。DISPLAY FACTORYコマンドは,クラス名の指定によって,ファクトリオブジェクトのデータの値を表示する。

DISPLAY OBJECT

DISPLAY FACTORY

OLE2のOLEオブジェクトが持つOLEプロパティの値を表示する。

GETPROPERTY OLE

データに値を代入する。

ASSIGN DATA

条件が成立したときは,ELSEの前のTDコマンド群を実行する。

条件が成立しないときは,ELSEのあとのTDコマンド群を実行する。

IF

領域を確保して,アドレス名にアドレスを設定する。

ALLOCATE AREA

アドレス名の示す領域を解放する。

FREE AREA

アドレスを取得する。

ASSIGN ADDRESS

(3) 単体テスト

未完成のプログラムを単体でテストするTDコマンドの一覧を次に示します。

表12‒6 単体でテストするTDコマンドの一覧

目的

コマンド名

主プログラムシミュレーションで実行する手続きを設定する。

SIMULATE MAIN

副プログラムシミュレーションで実行する手続きを設定する。

SIMULATE SUB

ファイルのシミュレーションで実行する手続きを設定する。

SIMULATE FILE

入出力条件を擬似的に発生させる。

GO END

GO EOP

GO INVALID

GO ERROR

記号名に対応するデータ名が集団項目のとき,集団項目に属するデータ名に対応する記号名を指定する。

レベル番号

シミュレーションで一度に実行する手続きと,繰り返す回数を指定する。

REPEAT

TDコマンドで手続きを設定してDCシミュレーションを実行する。

SIMULATE DC

(4) バッチによるテスト

バッチによるテストで使用するTDコマンドの一覧を次に示します。

表12‒7 バッチによるテストで使用するTDコマンドの一覧

目的

コマンド名

複数のテストケースをまとめて定義して,その中から実行するテストケースを指定する。

TEST

テストケースの手続きを設定する。

CASE

テストケースの終了状態(ケースコード)を設定する。

ASSIGN CASECODE

テストデバッグを終了する。

QUIT

指定した文字を表示する。

DISPLAY COMMENT

(5) テストデバッグの環境設定

入力する文字の扱いを変更したり,指定したファイルからTDコマンドを入力したりするTDコマンドの一覧を次に示します。

表12‒8 入力する文字の扱いを変更したり,指定したファイルからTDコマンドを入力したりするTDコマンドの一覧

目的

コマンド名

テストデバッグの対象とする翻訳単位またはソース要素を変更する。

SET QUALIFICATION

翻訳単位指定またはソース要素指定を解除する。

RESET QUALIFICATION

実行結果の出力先を指定する。

SET PRINT

実行結果の出力先の指定を解除する。

RESET PRINT

モニタウィンドウへ出力されるテストデバッグの実行結果をファイルへ出力する。

SET LOG

テストデバッグの実行結果をモニタウィンドウへ出力するように戻す。

RESET LOG

入力する文字の扱い(等価規則)を変更する。

#OPTION

指定したファイルからTDコマンドを入力する。

#INCLUDE