2.3.13 リスト出力の設定
リスト出力を設定するコンパイラオプションについて,説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) -SrcListオプション
(a) 形式
-SrcList,{OutputAll|CopyAll|CopySup|NoCopy}〔,NoFalsePath〕〔,DataLoc〕 -noSrcList
(b) 機能
コンパイルリストの出力形式を指定するオプションです。このオプションを指定しなかった場合,コンパイルリストは,出力されません。
出力されるリストの内容,およびコンパイルリストに関連する翻訳指令については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「コンパイルリスト」および「コンパイルリストに関連する翻訳指令」を参照してください。
- -SrcList,OutputAll
-
すべての情報を出力します。
原始プログラム中に,COPY文のSUPPRESS指定やLISTING OFF指令がある場合でも,すべてのソースをコンパイルリストに展開します。
- -SrcList,CopyAll
-
SUPPRESS指定を無視して,すべてのCOPY文を強制的に展開します。
- -SrcList,CopySup
-
プログラムにSUPPRESS指定があるときだけ,COPY文の展開を抑止します。SUPPRESS指定がないCOPY文は,すべて展開します。
- -SrcList,NoCopy
-
すべてのCOPY文の展開を抑止します。
- -SrcList,xxxxx,NoFalsePath
-
条件翻訳の無効行を出力しません。
xxxxxには,CopyAll,CopySup,NoCopyのどれかを指定します。
-SrcList,OutputAll,NoFalsePathと指定した場合は,OutputAllサブオプションが有効となり,NoFalsePathサブオプションは無効になります。
- -SrcList,xxxxx,DataLoc
-
コンパイルリスト(原始プログラムリスト)にデータ項目の相対位置と長さ(バイト)を16進数で表示します。相対位置は,データ部のファイル節/作業場所節/局所場所節の各節の先頭からの位置を表示します。
xxxxxには,OutputAll,CopyAll,CopySup,NoCopyのどれかを指定します。
Sレベル/Uレベルのコンパイルエラーが発生した場合は,指定があっても相対位置は表示しません。なお,相対位置の表示については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「リストの見方」の「相対位置表示時の原始プログラムリスト」を参照してください。
- -noSrcList
-
-SrcListオプションの指定を打ち消します。
(c) 注意事項
NoFalsePathサブオプションまたは,DataLocサブオプションを指定した場合,-noSrcListオプションの指定がないと,NoFalsePathサブオプション,およびDataLocサブオプションの指定は有効となります。NoFalsePathサブオプション,およびDataLocサブオプションの指定を打ち消すときは,-noSrcListオプションを指定してください。
- (例1)NoFalsePathサブオプション,およびDataLocサブオプション指定が打ち消されないケース
ccbl2002 -SrcList,OutputAll,NoFalsePath,DataLoc -SrcList,CopyAll ・・・ (コンパイル結果) -SrcList,CopyAll,NoFalsePath,DataLoc ccbl2002 -SrcList,OutputAll,NoFalsePath -SrcList,CopySup -SrcList,CopyAll,DataLoc -SrcList,CopySup -SrcList,CopyAll, ・・・ (コンパイル結果) -SrcList,CopyAll,NoFalsePath,DataLoc
- (例2)NoFalsePathサブオプション,およびDataLocサブオプション指定が打ち消されるケース
ccbl2002 -SrcList,CopySup,NoFalsePath,DataLoc -noSrcList -SrcList,CopyAll ・・・ (コンパイル結果) -SrcList,CopyAll
(2) -ErrSupオプション
(a) 形式
-ErrSup{,I|,W}+ -noErrSup
(b) 機能
コンパイル時にIレベルまたはWレベルメッセージの出力を抑止します。
- -ErrSup,I
-
コンパイル時にIレベル(お知らせ)メッセージの出力を抑止します。
- -ErrSup,W
-
コンパイル時にWレベル(警告)メッセージの出力を抑止します。
- -noErrSup
-
-ErrSupオプションの指定を打ち消します。
(c) 注意事項
-
-ErrSup,Wオプションを指定した場合,利用者が注意する必要があるエラー(コンパイラによる解釈の変更や,中間結果けた数制限の適用など)の出力が抑止されます。このため,必要な場合以外は,-ErrSup,Wオプションを指定しないようにしてください。
-
-ErrSupオプションを指定してエラーメッセージの出力を抑止した場合,標準エラーおよびコンパイルリストにも,該当レベルのエラーが出力されません。
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抑止されたエラーメッセージは,コンパイルリストに出力されるエラー件数にはカウントされません。
-
コマンドライン上の記述誤りに対するWレベルメッセージは,抑止されません。