1.1.1 開発資源のプロジェクトでの管理
プログラムの開発作業を効率的に進めるために,COBOL2002ではソースファイルや画面定義ファイルなどの複数の資源をプロジェクトとして管理します。プロジェクトとは,実行可能ファイルやダイナミックリンクライブラリ(DLL),標準ライブラリの作成に必要な資源を一括して管理するための概念です。
プロジェクトを定義すると複数のソースファイルのコンパイルや一つの実行可能ファイルの作成などを自動的にできます。また,プロジェクト内のファイル間の依存関係が管理できます。このため,必要なファイルだけを対象とした効率の良いコンパイル・リンケージができます。
開発資源をプロジェクトとして管理するために次に示すような定義をします。
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プロジェクトを構成するソースファイル
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プロジェクトを格納するフォルダ
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主プログラムのファイル名称
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コンパイル時などに使用するツールのオプションや環境情報
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実行可能ファイルに登録するアイコン
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コンパイル・リンク時に必要となるプログラム間の依存関係
これらの情報はプロジェクトごとに管理されます。