18.5.1 静的なリンク
- 静的なリンクとは
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静的なリンクとは,オブジェクトファイルのリンク時にプログラムの呼び出しを解決して,実行可能ファイルを生成するリンク方法です。
静的なリンクとは,次の両方のことを指します。
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オブジェクトファイルを静的に結合して,一つの実行可能ファイルを生成すること
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DLLのインポートライブラリを使用して,呼び出し先プログラム名の名前解決を静的にすること
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- 静的なリンクの長所と短所
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静的にリンクすると,主プログラムがメモリにロードされるのと同時に,呼び出し先プログラムもロードされます。そのため,プロセス起動時にはロード時間が掛かりますが,CALL文でほかのプログラムを呼び出すとき,すでにメモリ上にプログラムがロードされているので,高速に呼び出せます。
- 静的にリンクした方がよいケース
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同じプログラムを何度も呼び出すようなプログラム構造の場合は,静的にリンクした方がプログラムの実行性能が良くなります。