COBOL2002 ユーザーズガイド


33.4.2 ccblコマンド

ccblコマンドは,COBOL85からCOBOL2002への移行を円滑にするために使用するコマンドです。

ccblコマンドを使用すると,COBOL85形式のコンパイラオプションを指定して,COBOLプログラムをコンパイルおよびリンクできます。これによって,既存のCOBOL85で作成した資産(コンパイル用のバッチファイルなど)をCOBOL2002で流用できます。ただし,COBOL2002で新たに追加されたコンパイラオプションは,ccblコマンドでは使用できません。したがって,通常は,ccbl2002コマンドを使用してください。

ccblコマンドは,オプションの指定形式がccbl2002コマンドとは異なりますが,以下の「注意事項」にある場合を除き,コンパイル結果や生成するオブジェクトは,ccbl2002と同じです。ただし,ccblコマンドによって生成したさまざまなファイル(オブジェクトファイル,実行可能ファイル,DLL,プログラム情報ファイルなど)はCOBOL85環境で使用することはできません。

形式
ccbl 〔オプション〔…〕〕 ファイル名〔…〕
  • ccblコマンドの形式,指定方法,および終了コードは,COBOL85のccblコマンドと同じです。また,コンパイラオプションの指定形式も,COBOL85と同じ形式です。

  • COBOL85形式のコンパイラオプションの詳細については,「付録I COBOL85とCOBOL2002のコンパイラオプションの対応」を参照してください。

ccblコマンドのヘルプ

オプションもファイル名も指定せず,ccblコマンドだけが入力された場合,または次のコマンドを入力することでccblコマンドのヘルプを出力できます。なお,COBOL85でサポートされているオプションだけが出力され,COBOL2002で新規に追加されたオプションは出力されません。

形式
ccbl 〔-?〕
注意事項
  • ccblコマンドには,COBOL2002形式のコンパイラオプションを指定できません。また,COBOL2002で新規に追加されたコンパイラオプションは,ccblコマンドには指定できません。

  • コンパイルリストやコンパイラオプション詳細情報表示では,ccblコマンドに指定された旧形式のオプションは,新形式に変換されて表示されます。

  • ccblコマンドは,常に-Compati85,Allオプションを暗黙的に仮定して動作します。