33.4.1 ccbl2002コマンド
COBOLプログラムをコマンドプロンプトからコンパイルするには,ccbl2002コマンドを使用します。
ccbl2002コマンドの形式を次に示します。
- 形式
ccbl2002 〔オプション〔…〕〕 ファイル名〔…〕
- オプション
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コンパイラオプションを指定します。
コンパイラオプションの指定方法には,ccbl2002コマンドの引数に指定する方法と環境変数CBLCOPT2002で指定する方法の2種類があります。なお,ccbl2002コマンドの引数と環境変数CBLCOPT2002の両方にコンパイラオプションを指定した場合は,引数で指定したオプションの方が優先されます。
個々のコンパイラオプションの機能と使用方法については,「33.5 コンパイラオプション」を参照してください。
- ファイル名
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コンパイルするCOBOLソースファイルや,その他必要なファイルの名称を指定します。指定できるファイルの種類は次のとおりです。
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COBOLソースファイル(.cblほか)
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オブジェクトファイル(.obj)
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ライブラリファイル(.lib)
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リソース定義ファイル(.rc)
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モジュール定義ファイル(.def)
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リソースファイル(.res)
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- 指定規則
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各引数は,一つ以上の空白,タブ,または改行文字で区切ります。
ただし,ccbl2002コマンドに空白を含むファイル名を指定する場合は,ファイル名を引用符( " )で囲む必要があります。
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コマンドライン上には,リンカに渡すオプションも指定できます。この場合,-Linkオプションを使用します。-Linkオプションの使い方については,「33.5 コンパイラオプション」を参照してください。
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- コマンドファイルを使った引数の指定方法
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ccbl2002コマンドにオプションやファイル名を指定する場合,コマンドラインに直接指定する代わりに,コマンドファイルを使っても指定できます。コマンドファイルを指定すると,ファイルの中身がコマンドライン上に展開され,コマンドの一部となります。
コマンドライン上には,コマンド名以降であればどこにでもコマンドファイルを指定できます。コマンドファイル名の先頭には,@を付けて指定します。
- (コマンドファイルの使用例)
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cblsrc.txtの内容
-Main,System sample.cbl
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objfiles.txtの内容
prog1.obj prog2.obj
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入力コマンド
ccbl2002 @cblsrc.txt @objfiles.txt -OutputFile test1.exe
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展開後のコマンドライン
ccbl2002 -Main,System sample.cbl prog1.obj prog2.obj -OutputFile test1.exe
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- 終了コード
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ccbl2002コマンドは,次の終了コードを返します。
終了コード
意味
出力される
エラーメッセージのレベル
0
コンパイルは正常終了した。
Iレベルエラー
Wレベルエラー
1
重大エラーが発生した。
Sレベルエラー
2
回復不能エラーが発生した。
Uレベルエラー
なお,エラーの詳細については,コンパイルリストやエラーメッセージを参照してください。
- ccbl2002コマンドのヘルプ
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オプションもファイル名も指定しないで,ccbl2002コマンドだけが入力された場合,または次のコマンドを入力された場合にccbl2002コマンドのヘルプを出力できます。