8.4.1 プリンタへの出力割り当て方法
GDIモード印刷を使用する場合は,環境部のファイル管理記述項でファイルを指定したあと,定数指定,環境変数指定,データ名指定のどれかの方法で,ASSIGN句に'PRINTER〔:印刷書式番号〕'という名称の物理ファイルを割り当てます。PRINTERは小文字でもかまいません。パス付きで指定する場合でも,最右側の\の次がPRINTER〔:印刷書式番号〕であればかまいません。
印刷書式番号の意味については,「(2) 複数の印刷書式を使用したプリンタ出力機能」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) ファイルの割り当て
定数指定,環境変数指定,データ名指定の記述例をそれぞれ次に示します。
- 定数指定
ENVIRONMENT DIVISION. INPUT-OUTPUT SECTION. FILE-CONTROL. SELECT FILE-1 ASSIGN TO 'PRINTER'. :
- 環境変数指定
ENVIRONMENT DIVISION. INPUT-OUTPUT SECTION. FILE-CONTROL. SELECT FILE-1 ASSIGN TO PRT. :
- 注
-
このとき,次の環境変数が指定されているものとします。
CBL_PRT=PRINTER
- データ名指定
ENVIRONMENT DIVISION. INPUT-OUTPUT SECTION. FILE-CONTROL. SELECT FILE-2 ASSIGN TO FILE-NAME. : WORKING-STORAGE SECTION. 01 FILE-NAME PIC X(40). PROCEDURE DIVISION. MOVE 'PRINTER' TO FILE-NAME. :
(2) 複数の印刷書式を使用したプリンタ出力機能
物理ファイルにプリンタを割り当てた場合,帳票の印刷書式(出力先,出力形式)をファイルごとに指定できます。複数の印刷書式を設定しておくことで,プログラム中で使用するファイルごとに異なる印刷書式で帳票を印刷できます。設定した印刷書式は印刷書式番号(1〜99)で識別します。
(a) 印刷書式の設定
各印刷書式番号に対応した印刷書式を設定するには,実行支援ウィンドウの[設定]メニューの[印刷書式]コマンドを使用します。詳細については,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」を参照してください。
(b) 物理ファイルの割り当て方法
定数指定,環境変数指定,データ名指定のどの場合でも,物理ファイル名に次の指定をすることで,印刷書式番号に対応した印刷書式で帳票を出力できます。
PRINTER 〔:印刷書式番号〕
また,印刷書式にはデフォルトの印刷書式を設定しておくこともできます。この場合,単に"PRINTER"だけを指定すると,デフォルトの印刷書式で印刷されます。
(c) 物理ファイルの動的割り当て
ASSIGN句で処理系作成者語を指定した場合(環境変数指定の場合),GUIモードでのOPEN文実行時に,印刷書式を動的に設定できます。
OPEN文実行時に,該当するファイルに対して物理ファイルが割り当てられていない場合,物理ファイルの割り当て画面が表示されます(「6.2.4 実行時の動的割り当て(GUIモードの場合だけ)」を参照)。この画面に次のどれかの指定をして,[OK]ボタンを選びます。
- PRINTER:印刷書式番号
-
指定した印刷書式番号に対応した印刷書式で印刷されます。
- PRINTER:
-
印刷定義ダイアログボックスが表示されます。ここで,印刷書式を確認しながら印刷書式番号を指定できます。ダイアログボックスの形式などについては,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」の実行支援を使った実行環境の設定の説明を参照してください。
- PRINTER
-
デフォルトの印刷書式で印刷されます。
(d) 使用例
物理ファイル名称の定数指定を使用して印刷書式番号を設定する例を,次に示します。
: ENVIRONMENT DIVISION. INPUT-OUTPUT SECTION. FILE-CONTROL. SELECT FILE-1 ASSIGN TO 'PRINTER:1'. :