COBOL2002 ユーザーズガイド


はじめに

このマニュアルは,次に示すプログラムプロダクトの機能と使用方法について説明したものです。

〈はじめにの構成〉

■ 対象読者

このマニュアルは,COBOL2002の機能を知りたい方,またはCOBOL2002の文法規則を機能から調べたい方を対象としています。また,COBOLの基本的な言語仕様と,Windowsの操作方法について理解していることを前提としています。

■ 用語の定義

このマニュアルでの用語の定義を次に示します。

パス名とパスプレフィクス

パス名とパスプレフィクスは,次のとおりです。

[図データ]

絶対パス名

ドライブ名で始まるパス名。

 ドライブ\フォルダ名\ \ファイル名

相対パス名

カレントフォルダからの相対のパス名。

カレントフォルダの1階層上位のフォルダを経由する場合

 ..\フォルダ名\フォルダ名\ \ファイル名

・カレントフォルダ下のフォルダを経由する場合

 フォルダ名\フォルダ名\ \ファイル名

絶対パスプレフィクス

ドライブ名で始まるパスプレフィクス。

相対パスプレフィクス

カレントフォルダからの相対のパスプレフィクス。

■ このマニュアルで使用する記号

このマニュアルで使用する記号を次に示します。

記号

意味

[ ]キー

文字キーやF(ファンクション)キーを意味する。

[ ]+[ ]キー

+の前のキーを押したまま,あとのキーを押すことを意味する。

{ }

この記号で囲まれている複数の項目のうちから一つを選択することを意味する。項目が縦に複数行にわたって記述されている場合は,そのうちの1行分を選択する。

{ }+

この記号で囲まれている複数の項目のうちから一つを選択することを意味する。同じ要素の繰り返し指定はできないが,異なる要素であれば,複数指定できる。例えば,{A|B|C}+と表記されている場合は,A・B・Cをすべて選択してもよい。

項目が縦に複数行にわたって記述されている場合は,そのうちの1行分を選択する。

〔 〕

この記号で囲まれている項目は省略してもよいことを意味する。

複数の項目が縦または横に並べて記述されている場合には,すべてを省略するか,記号{ }と同じく,どれか一つを選択する。

記述が省略されていることを意味する。

この記号の直前に示された項目を繰り返して複数個指定できる。

下線

括弧で囲まれた複数の項目のうち1項目に対して使用され,括弧内のすべてを省略したときにシステムがとる標準値を意味する。

横に並べられた複数の項目に対して項目間の区切りを示し,「または」を意味する。

[ ]

ウィンドウのメニューバーから選択するメニュー,コマンド,またはボタンを意味する。

■ プログラム構造表記法(PAD)と流れ図

このマニュアルでは,手続き的アルゴリズムの制御構造(主にプログラムの処理手続き)をPAD(Problem Analysis Diagram)または流れ図で示しています。

このマニュアルで使用するPADと流れ図の要素,およびそれぞれの要素の対応を,次のように定義します。

[図データ]

■ サポート機能一覧

規格

機能

製品種別

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

基本機能

順編成ファイル

相対編成ファイル

索引編成ファイル

整列併合

プログラム間連絡

組み込み関数

オブジェクト指向

共通例外処理

再帰呼び出し

利用者定義関数

局所場所節(LOCAL-STORAGE SECTION)

原始文操作

自由形式正書法

TYPEDEF句とSAME AS句

翻訳指令

区分化

(凡例)

○:サポートしている

注※

覚え書きとしてサポートしている。

X/Open

機能

製品種別

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

テキスト編成ファイル

ファイル共用

(ファイルシェア)

順編成ファイル

相対編成ファイル

ISAMによる索引編成ファイル

テキスト編成ファイル

×

×

CSV編成ファイル

×

×

HiRDBによる索引編成ファイル

×

×

Btrieveによる索引編成ファイル

×

コマンド行および環境変数へのアクセス

画面節(SCREEN SECTION)による画面操作

C言語インタフェース

インターナショナリゼーション

(凡例)

○:サポートしている

×:サポートしていない

−:該当しない

拡張機能

機能

製品種別

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

日本語

ブール演算

アドレス操作

1バイト2進およびCOMP-X項目

浮動小数点項目

ISAMによる索引編成ファイル機能の拡張(合成キー,逆順読み)

CSV編成ファイル

HiRDBによる索引編成ファイル

Btrieveによる索引編成ファイル

×

リモートファイルアクセス

×

ラージファイル入出力

順編成ファイル

相対編成ファイル

×

×

ISAMによる索引編成ファイル

×

テキスト編成ファイル

CSV編成ファイル

HiRDBによる索引編成ファイル

×

×

Btrieveによる索引編成ファイル

×

×

COBOL入出力サービスルーチン

バイトストリーム入出力サービスルーチン

画面節(WINDOW SECTION)による画面操作

画面節(WINDOW SECTION)

JCPOPUPサービスルーチン

通信節による画面操作(XMAP3)

COPY文の接頭辞/接尾辞

プリンタへのアクセス

XMAP3による印刷

×

GDIモード印刷

ESC/Pモード印刷

ファイルのディスク書き込み保証

(書き込み時)

順編成ファイル

相対編成ファイル

ISAMによる索引編成ファイル

テキスト編成ファイル

×

×

CSV編成ファイル

×

×

HiRDBによる索引編成ファイル

×

×

Btrieveによる索引編成ファイル

×

×

ファイルのディスク書き込み保証

(クローズ時)

順編成ファイル

相対編成ファイル

ISAMによる索引編成ファイル

×

×

テキスト編成ファイル

×

×

CSV編成ファイル

HiRDBによる索引編成ファイル

×

×

Btrieveによる索引編成ファイル

×

×

報告書作成機能

MIOS7 COBOL85との互換機能

イベントログファイル/syslogファイル出力機能

データコミュニケーション機能

データベース操作機能(ODBCインタフェース)

XDMによるデータベースシミュレーション機能

構造型データベース(XDM/SD)

リレーショナルデータベース(XDM/RD)

OLE2オートメーション機能

クライアント機能

マルチスレッド環境

作成と実行

デバッグ

MSMQアクセス機能

エンディアン切り替え

Unicode機能

数字項目のけた拡張機能

×

動的長基本項目機能

定数長拡張機能

英数字定数長の拡張

Javaプログラム呼び出し機能

(凡例)

○:サポートしている

×:サポートしていない

△:サポートしている機能であるが,使える機能に一部制限がある

デバッグ機能

機能

製品種別

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

実行時デバッグ機能

テストデバッグ機能

GUIモード

バッチモード

カバレージ機能

GUIモード

バッチモード

(凡例)

○:サポートしている

連携機能

機能

製品種別

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

XML連携機能

Cosminexus連携機能

(凡例)

○:サポートしている

開発/実行環境

機能

製品種別

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

開発マネージャ

実行支援

ODBCレコード定義生成

ファイル/レコード定義

画面定義

COBOLエディタ

コマンドプロンプト

(凡例)

○:サポートしている

使用を推奨しない機能について

次の機能は,旧製品との互換を維持するために提供しています。前提となるソフトウェアは販売を終了しています。COBOL2002の新しい機能への移行を推奨します。

  • Btrieve(Pervasive.SQL)による索引編成ファイル

  • MIOS7 COBOL85との互換機能

■ Windowsの用語の表記

このマニュアルでは,次の用語についてWindows 7,Windows Server 2008 R2の表記を使用します。Windows 8.1,Windows 10,Windows Server 2012,Windows Server 2012 R2,Windows Server 2016,Windows Server 2019をご使用になる場合は,表記を読み替えてください。

Windows 7,Windows Server 2008 R2の用語

Windows 8.1,Windows 10,Windows Server 2012,Windows Server 2012 R2,Windows Server 2016,Windows Server 2019の用語

ログオン

サインイン

ログオフ

サインアウト

■ [COBOL2002]下のメニューと,ウィンドウのタイトルバーの表記

Windows(x64) COBOL2002の場合,Windowsのプログラム一覧にある[COBOL2002]下のメニューと,ウィンドウのタイトルバーには,末尾に「64bit」が付きます。このマニュアルでは,Windows(x86) COBOL2002のメニューとタイトルバーの表記を使用します。Windows(x64) COBOL2002をご使用になる場合は,表記を読み替えてください。

Windows(x86) COBOL2002での表記

Windows(x64) COBOL2002での表記

COBOL2002

COBOL2002 64bit

COBOLエディタ for COBOL2002

COBOLエディタ for COBOL2002 64bit

COBOLコマンドプロンプト for COBOL2002

COBOLコマンドプロンプト for COBOL2002 64bit

ODBCレコード定義生成 for COBOL2002

ODBCレコード定義生成 for COBOL2002 64bit

カバレージ for COBOL2002

カバレージ for COBOL2002 64bit

テストデバッガ for COBOL2002

テストデバッガ for COBOL2002 64bit

ファイル・レコード定義 for COBOL2002

ファイル・レコード定義 for COBOL2002 64bit

画面定義 for COBOL2002

画面定義 for COBOL2002 64bit

開発マネージャ for COBOL2002

開発マネージャ for COBOL2002 64bit

実行支援 for COBOL2002

実行支援 for COBOL2002 64bit

■ コンパイラオプション,および環境変数について

このマニュアルには,Windows(x64) COBOL2002では使用できないコンパイラオプション,および環境変数についても記載しています。

使用できないコンパイラオプションについては「39.2.1 使用できないコンパイラオプション」を,実行時環境変数については「39.3.1 プログラムの実行環境の設定」の「(2) 実行時環境変数の一覧」をそれぞれ参照してください。

■ プログラム例について

このマニュアルのプログラム例は,断り書きがない場合はWindows(x86) COBOL2002用です。プログラム例をWindows(x64) COBOL2002で使用するには,プログラムの記述に変更が必要な場合がありますのでご注意ください。

また,このマニュアルのC言語のプログラム例をWindows(x64) COBOL2002でご使用になった場合,コンパイラによっては処理結果に相違が出ることがあります。