2.2.1 セットアップ定義ファイル
(1) 形式
セットアップ定義ファイルは次のようなプロパティ形式で記述します。
<Key>=<Value>:KeyとValueをイコール(=)で対応付ける方法
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指定する文字列内に円記号(\)が含まれる場合は\\と定義してください。ただし,文字数を数えるときは,\\で一文字と数えます。
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一行に一定義を記述してください。
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パスを指定する場合はダブルクォーテーション(“)で囲まないでください。
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シャープ(#)で始まる行はコメントとなります。
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空白行は無視されます。
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キーの設定を省略した場合はあらかじめ設定された値が反映されます。
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パスを定義する場合は絶対パスで指定してください。
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コメント以外に,△(半角空白),パス区切りの\(半角円マーク),:(半角コロン)以外の文字を記述すると,csdsetupコマンドやISCMの起動がエラーになることがあります。
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行末に空白やコメントは記述できません。
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1行は1023文字以内で記述してください。
(2) ファイル名
csdsetup.properties
(3) 格納先ディレクトリ
<ISCMインストールディレクトリ>\mgr\conf
(4) 説明
セットアップ定義ファイルは,ISCMのセットアップコマンド実行時に使用する,ISCMやISCMを構成するプログラムの設定値を定義するファイルです。セットアップコマンド実行時,格納先ディレクトリにファイルが存在しない場合,セットアップコマンドがファイルを作成し,デフォルトの設定値でセットアップを行います。同じ定義が重複した場合,後に定義した値が優先されます。セットアップ定義ファイルはcsdsetupコマンド実行時に定義値が有効になります。
(5) 指定項目
次の表にセットアップ定義ファイルで指定できる定義を示します。
項番 |
プロパティ名 |
説明 |
デフォルト値 |
指定できる値 |
---|---|---|---|---|
1 |
csd_port |
ISCMが利用するポート番号を設定します。この情報はHTTPリクエストを発行する際に利用します。 |
28200 |
1〜65535 |
2 |
csd_connector_port |
ISCMがコマンド受付に使用する通信用ポート番号を設定します。 |
28201 |
1〜65535 |
3 |
db_port |
ISCMが使用するデータベースとの通信用ポート番号を設定します。 |
28202 |
5001〜65535 |
4 |
db_area_path |
ISCMが管理するデータを格納するディレクトリの絶対パスを指定します。上書きセットアップの際は,指定値を変更しないようにしてください。エラーメッセージが出力され終了します。 |
<ISCMインストールディレクトリ>\\mgr\\system\\hdb\\dbarea |
文字列※1 3〜130文字(存在するディレクトリ) |
5 |
ejbserver_http_port |
ISCMが製品内部との通信用のポート番号を設定します。 |
28203 |
1〜65535 |
6 |
ejbserver_rmi_naming_port |
内部処理用のポート番号を設定します。 |
28204 |
1〜65535 |
7 |
csd_receive_timeout |
運用コマンドが,ISCMからのレスポンスを待つ時間(秒)を設定します。 |
180※2 |
60〜3600 |
(6) 記述例
次にセットアップ定義ファイルの記述例を示します。
csd_port=28200 csd_connector_port=28201 db_port=28202 db_area_path=C:\\Program Files\\Hitachi\\uCSD\\mgr\\system\\hdb\\dbarea ejbserver_http_port=28203 ejbserver_rmi_naming_port=28204 csd_receive_timeout=60
注 パス区切り文字は”\\”と記載
次の図にISCMで使用する通信ポートについて説明します。
表番号と項番は「表2-4 セットアップ定義ファイルで指定できる定義一覧」,および「表2-5 システム定義ファイルで指定できるキー」の項番と対応しているため,その値を設定します。