Hitachi

Hitachi IT System Configuration Manager リファレンス


csdrscls(物理リソース情報の出力)

〈このページの構成〉

形式

物理ホストグループまたは物理ホストの情報を出力ファイルまたは標準出力に出力する場合

csdrscls {-g 物理ホストグループ名|-p 物理ホストのIPアドレス} {-f 出力ファイルパス|-d}

IPアドレスの利用状況を表示する場合

csdrscls -l

利用可能なLBの情報を表示する場合

csdrscls -b

リソース予約中の仮想ホスト一覧を表示する場合

csdrscls -v

機能

ISCMが管理する物理リソース情報を表示あるいは出力します。出力するファイル形式はCSV形式です。

実行可能ユーザ

PaaS提供者,PaaS利用者が実行できます。

オプション

-g

物理ホストグループ名を指定します。

指定した物理ホストグループの情報を出力します。

物理ホストグループ名:〜</,\を含まない文字列>1〜64文字

-p

物理ホストのIPアドレスを指定します。

指定した物理ホストの情報だけを出力します。

物理ホストのIPアドレス:〜<文字列>IPv4形式

-f

物理リソース情報を出力する出力ファイル名を指定します。

出力ファイル名:〜<パス名>

-l

ISCMが管理するIPアドレスの利用状況を表示します。

-b

ISCMが管理する利用可能なLBの情報を表示します。

-d

ISCMが管理する出力結果を標準出力に表示します。

-v

指定した物理ホストにリソース予約中の仮想ホスト一覧を表示します。

物理ホストのIPアドレス:〜<文字列>IPv4形式

戻り値

意味

0

正常終了しました。

0以外

異常終了しました。

実行例

(1) 物理構成情報の出力例(-gオプションを指定した場合)

(a) ファイル出力時の出力例(-fオプションを指定した場合)
C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\bin>csdrscls -g PhysicalhostGroup1 -f Allrsc.csv
KFUD94008-I 物理構成情報を出力しました。

Allrsc.csvの内容

PhysicalhostGroupName,Status,Status(Details)
PhysicalhostGroup0001,available,- - -
(b) 標準出力時の出力例(-dオプションを指定した場合)
PhysicalhostGroupName : PhysicalhostGroup0001
Status                : available
Status(Details)       : - - -
表1‒49 物理ホストグループ情報の表示項目の説明

項番

項目

説明

1

PhysicalhostGroupName

物理ホストグループ名

2

Status

物理ホストグループの状態が出力されます。

次のどちらかの項目が出力されます。

  • available・・・利用可能

    (すべての操作が利用可能な物理ホストが1つ以上ある)

  • unavailable・・対象外

    (すべての操作が利用可能な物理ホストが1つもない)

3

Status(Details)

物理ホストグループへの各操作の状態を出力します。

許可されていない操作の頭文字を物理配置候補算出,リソース予約,デプロイの順に表示します。許可されている操作には「-」を表示します。

P:物理配置候補算出が許可されていない

R:リソース予約が許可されていない

D:デプロイが許可されていない

-:操作が許可されている

注※ 物理ホストグループのStatus欄とStatus(Details)欄の対応関係

Status欄がavailableの場合,Status(Details)欄はすべて「-」を表示します。

Status欄がunavailableの場合,Status(Details)欄は所属する物理ホストのうち1つでも操作が許可されていなければ,その操作の頭文字を表示します。

(2) 物理構成情報の出力例(-pオプションを指定した場合)

(a) ファイル出力時の出力例(-fオプションを指定した場合)
C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\bin>csdrscls -p 10.208.173.110 -f Allrsc.csv
KFUD94008-I 物理構成情報を出力しました。

Allrsc.csvの内容

PhysicalhostName,PhysicalhostIPAddress,DeployedVMNumber,ReservedVMNumber,AllCPUClock,AllMemory[MB],AvailableCPUClock,AvailableMemory[MB],Status,HVType,DataStore,StorageResource,StoragePool,ResourcePool,ResourcePoolAllCPUClock,ResourcePoolAllMemory[MB],ResourcePoolAvailableCPUClock,ResourcePoolAvailableMemory[MB],Status(Details)
Physicalhost0001,10.208.173.110,0,2,32000,8000,20000,5000,available,VMware,DSTR001,,,,,,,,- - -
Physicalhost0001,10.208.173.110,0,2,32000,8000,20000,5000,available,VMware,DSTR002,,,,,,,,- - -
Physicalhost0001,10.208.173.110,0,2,32000,8000,20000,5000,available,VMware,DSTR003,,,,,,,,- - -
Physicalhost0001,10.208.173.110,0,2,32000,8000,20000,5000,available,VMware,,,,Csd_Resource1,20000,4000,15000,3000,- - -
Physicalhost0001,10.208.173.110,0,2,32000,8000,20000,5000,available,VMware,,,,Csd_Resource2,12000,4000,5000,2000,- - -
(b) 標準出力時の出力例(-dオプションを指定した場合)
PhysicalhostName         : Physicalhost0001
PhysicalhostIPAddress    : 10.208.173.110
DeployedVMNumber         : 0
ReservedVMNumber         : 2
AllCPUClock              : 32000
AllMemory[MB]            : 8000
AvailableCPUClock        : 20000
AvailableMemory[MB]      : 5000
Status                   : available
HVType                   : VMware
DataStore                : DSTR001
                           DSTR002
                           DSTR003
Status(Details)          : - - -
ResourcePool information :
ResourcePool   ResourcePoolAllCPUClock   ResourcePoolAllMemory[MB]
-------------------------------------------------------------------
Csd_Resource1  12000                     4000
Csd_Resource2  12000                     4000
(ResourcePool informationのつづき)
ResourcePoolAvailableCPUClock  ResourcePoolAvailableMemory[MB]
--------------------------------------------------------------
15000                          3000
5000                           2000
表1‒50 物理ホスト情報の表示項目の説明

項番

項目

説明

1

PhysicalhostName

物理ホストの名前

下記情報を出力します。

VMware:

仮想化構成ツリーのパスをスラッシュ(/)区切りのパス形式で出力します。JP1/ITRMのjirminfolistコマンドの出力結果の仮想化構成ツリーパス(VMMTREEPATH)に出力される形式と同じです。

HVM:

JP1/ITRMで管理するリソース名を出力します。jirminfolistコマンドのリソース名(RESOURCENAME)に出力される形式と同じです。

2

PhysicalhostIPAddress

物理ホストに割り当てられている物理IPアドレス

3

DeployedVMNumber

物理ホスト上に構築されている仮想ホストの数

下記仮想ホストステータスの仮想ホスト数をカウントします。

  • deployed

  • updated

  • failed(update)

  • failed(deploy)

  • failed(undeploy)

4

ReservedVMNumber

物理ホストにリソースを予約した仮想ホストの数

5

AllCPUClock

物理ホストに搭載されている全CPUクロック数

6

AllMemory[MB]

物理ホストに搭載されている全メモリ容量

7

AvailableCPUClock

物理ホスト上で利用可能なCPUクロック数

8

AvailableMemory[MB]

物理ホスト上で利用可能なメモリ容量

9

Status

物理ホストの状態が出力されます。

次のどちらかの項目が出力されます。

  • available・・・利用可能

  • unavailable・・対象外

10

HVType

物理ホストのハイパーバイザ種別が出力されます。次のどちらかの項目が出力されます。

  • VMware

  • HVM

11

DataStore

物理ホストが持つデータストア名

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合だけ出力します。

複数のデータストアを持つ場合は複数行にわたって出力します。

12

StorageResource

物理ホストが持つストレージのリソース名

ハイパーバイザ種別がHVMの場合だけ出力します。

複数のストレージを持つ場合は複数行にわたって出力します。

13

StoragePool

物理ホストが持つストレージプール名

ハイパーバイザ種別がHVMの場合だけ出力します。

複数のストレージプールを持つ場合は複数行にわたって出力します。

14

ResourcePool

物理ホストが持つリソースプール名

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合のだけ出力します。

複数のリソースプールを持つ場合は複数行にわたって出力します。

15

ResourcePoolAllCPUClock

物理ホストが持つリソースプールの全CPUクロック数

残量管理を行わないリソースプールの場合出力しません。

16

ResourcePoolAllMemory[MB]

物理ホストが持つリソースプールの全メモリ容量

残量管理を行わないリソースプールの場合出力しません。

17

ResourcePoolAvailableCPUClock

物理ホストが持つリソースプールの空きCPUクロック数

残量管理を行わないリソースプールの場合出力しません。

18

ResourcePoolAvailableMemory[MB]

物理ホストが持つリソースプールの空きメモリ容量

残量管理を行わないリソースプールの場合出力しません。

19

Status(Details)

物理ホストへの各操作の状態を出力します。

許可されていない操作の頭文字を物理配置候補算出,リソース予約,デプロイの順に表示します。許可されている操作には「-」を表示します。

P:物理配置候補算出が許可されていない

R:リソース予約が許可されていない

D:デプロイが許可されていない

-:操作が許可されている

注※ 物理ホストのStatus欄とStatus(Details)欄の対応関係

Status欄は物理配置候補算出,リソース予約,デプロイすべての操作が許可されている場合だけavailableとし,1つでも許可されていない項目があればunavailableとします。

各操作の状態とStatus欄およびStatus(Details)欄の対応を次に示します。

表1‒51 Status欄およびStatus(Details)欄の対応

操作の許可

csdrsclsの表示内容

物理配置候補算出

リソース予約

デプロイ

Status

Status(Details)

available

- - -

×

unavailable

- - D

×

unavailable

- R -

×

unavailable

P - -

×

×

unavailable

- R D

×

×

unavailable

P - D

×

×

unavailable

P R -

×

×

×

unavailable

P R D

(凡例)

○:利用可能

×:対象外

(3) IPアドレスの利用状況の表示例(-lオプションを指定した場合)

PaaS提供者が実行した場合の表示例を示します。

C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\bin>csdrscls -l
IPAddress       Status     UsedResource  IPAddressGroup
-------------------------------------------------------
10.208.173.101  Used       Virtual host  20
10.208.173.102  Available  -             10
10.208.173.103  Used       Virtual host  10
10.208.173.104  Available  -             0

PaaS利用者が実行した場合の表示例を示します。

C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\bin>csdrscls -l
IPAddress       Status     IPAddressGroup
-----------------------------------------
10.208.173.102  Available  10
10.208.173.104  Available  0
表1‒52 表示項目の説明

項番

項目

説明

1

IPAddress

ISCMで管理しているIPアドレス

2

Status

ISCMで管理しているIPアドレスの利用状況を表示します。

次のどちらかを表示します。

  • Used・・・・使用中

  • Available・・利用可能

3

UsedResource

IPアドレスが利用されているリソースの種別を表示します。

PaaS利用者の場合は表示しません。

次のとおりに表示します。

  • Virtual host・・仮想ホスト

4

IPAddressGroup

ISCMで管理しているIPアドレスをグループ化するための番号を表示します。

(4) 利用可能なLBの表示例(-bオプションを指定した場合)
C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\bin>csdrscls -b
LBSettingFileName  IPAddress       LBModelName  Type     Count
--------------------------------------------------------------
abc.properties     10.208.173.105  BIG-IPv9     with     5
xxx.properties     10.208.173.200  ACOS         with     0
xyz.properties     10.208.173.131  BIG-IPv10.2  with     1
lb.properties      10.208.173.91   BIG-IP10.1   with     2
表1‒53 表示項目の説明

項番

項目

説明

1

LBSettingFileName

ISCMで管理しているLBの負荷分散機接続設定プロパティファイル名

2

IPAddress

ISCMで管理しているLBのIPアドレス

3

LBModelName

ISCMで管理しているLBの機種名

負荷分散機接続設定プロパティファイルに記載したlb.typeの情報を表示します。

4

Type

ISCMで管理しているLBが共有であることを示す種別

次のとおりに表示します。

  • with・・・共有

5

Count

LBで負荷分散を行っている業務システム数

csdmireserveコマンドでカウントアップし,csdmireleaseコマンドでカウントダウンします。

(5) 指定した物理ホストにリソース予約中の仮想ホスト一覧を表示(-vオプションを指定した場合)

PaaS提供者が実行した場合の表示例を示します。

C:\>csdrscls -v 10.208.173.110
MasterImage  MasterImage  MasterImage  Host  Host   Host      User
ID           Name         Status       ID    Name   Status
---------------------------------------------------------------------------
1            mi1          deployed     1     host1  deployed  Administrator
2            mi2          ready        1     host2  reserved  user1
2            mi2          ready        2     host3  updated   user1
4            mi4          deploying    3     host4  reserved  user2

PaaS利用者が実行した場合の表示例を示します。

C:\>csdrscls -v 10.208.173.110
MasterImage  MasterImage  MasterImage  Host  Host   Host
ID           Name         Status       ID    Name   Status
-----------------------------------------------------------
2            mi2          ready        1     host2  ready
2            mi2          ready        2     host3  updated
表1‒54 表示項目の説明

項番

項目

説明

1

MasterImage ID

マスターイメージID

2

MasterImage Name

マスターイメージ名称[.セクション]

3

MasterImage Status

業務システムの状態

詳細は,「表1-36 業務システムのStatus一覧」を参照してください。

4

Host ID

ISCMが生成するホストID

5

Host Name

仮想ホスト名

6

Host Status

ホストの状態

詳細は,「表1-40 仮想ホストのStatus一覧」を参照してください。

7

User

業務システム構築者

注意事項

-fオプションで指定するパスについて
  • あらかじめ出力ファイル名,出力ディレクトリ名の上位ディレクトリを作成しておく必要があります。上位ディレクトリが存在しないパスを指定した場合,csdsrclsコマンドはエラー終了します。

  • 指定したパスと同名のファイルまたはディレクトリが存在する場合,csdsrclsコマンドはエラー終了します。別のパスを指定するか,同名のファイルまたはディレクトリを削除してからコマンドを実行してください。

相対パスでの指定について

ファイル名を相対パスで指定する場合,指定したファイルの絶対パス長が247文字以下となるよう指定してください。

オプションで指定した情報が存在しない場合の動作は次のとおりです。
  • -gオプションで指定した物理ホストグループがISCMに登録されていない場合

    -fオプション指定時:ヘッダ情報だけのファイルを作成

    -dオプション指定時:KFUD94007-Eを出力しエラー

  • -pオプションで指定した物理ホストがISCMに登録されていない場合

    -fオプション指定時:ヘッダ情報だけのファイルを作成

    -dオプション指定時:KFUD94006-Eを出力しエラー