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Hitachi IT System Configuration Manager 解説


付録F.1 Cosminexusの定義更新失敗時の注意事項

マスターイメージ更新コマンド(csdmiupdate)によるCosminexusの定義更新に失敗し,メッセージログにKFUD25083-Wが出力された場合,仮想ホスト上の業務アプリケーションまたはリソースアダプタが削除されている可能性があるため,次の(a)(b)(c)の手順を実施してください。

〈この項の構成〉

(1) 業務アプリケーションの再登録手順

業務アプリケーションを再登録する手順を次に示します。

手順の実施には,J2EEサーバ名とCORBAネーミングサービスが使用しているポート番号が必要なので,事前に確認してください。

表F‒1 業務アプリケーションの再登録手順

項番

手順

具体的な処理/コマンド例

1

仮想ホストにログインしてCosminexusのコマンドを実行し,Cosminexusに登録済みの業務アプリケーションを確認します。

cjlistapp

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

2

backup_list.txt※1※2の内容とcjlistappコマンドの出力結果を比較し,backup_list.txtに記載されている業務アプリケーションの中から,Cosminexusに登録されていない業務アプリケーションを確認します。

3

未登録の業務アプリケーションがある場合,Cosminexusのコマンドでインポートします。

アーカイブ形式の場合,backup_list.txtの内容から対応するバックアップファイル名を確認し,backup_list.txtと同じディレクトリ内に格納されているバックアップファイル※1をCosminexusのコマンドに指定してください。

展開ディレクトリ形式の場合,backup_list.txtの内容から対応するアプリケーションのパスを確認し,Cosminexusのコマンドに指定してください。

(アーカイブ形式の場合)

cjimportapp

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

-f バックアップファイル

(展開ディレクトリ形式の場合)

cjimportapp

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

-a アプリケーションのパス

4

展開ディレクトリ形式の場合,インポート後に業務アプリケーションは起動しません。

必要に応じて,Cosminexusのコマンドで業務アプリケーションを起動してください。

バックアップ取得前の業務アプリケーションの状態はbackup_list.txtに出力しています。

cjstartapp

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

-name アプリケーション名

注※1 ファイルは次のディレクトリに格納しています。

(仮想ホストのOSがLinuxの場合)

<定義deploy.remote.tmppathの値>/csd_backup/application

(仮想ホストのOSがWindowsの場合)

<定義deploy.remote.tmppath.winの値>\csd_backup\application

注※2 backup_list.txtの出力フォーマットを次に示します。

出力例のパスは仮想ホストのOSがLinuxの場合です。Windowsの場合は,パス区切り文字を"\"に読み替えてください。

(アーカイブ形式の場合)

<バックアップファイル名>,<アプリケーション名>,

バックアップファイル名:

 同一ディレクトリに作成したバックアップファイル名を出力する。

 (ファイル名だけ。途中のパスは出力しない。)

アプリケーション名:

 対象バックアップファイルにバックアップした業務アプリケーションの名称を出力する。

出力例を次に示します。

app001.ear,App1,

app002.ear,App2,

(展開ディレクトリ形式の場合)

<展開ディレクトリ形式のアプリケーションのパス>,<アプリケーション名>,<アプリケーションの状態>

展開ディレクトリ形式のアプリケーションのパス:

 展開ディレクトリ形式のアプリケーションの格納先パスを出力する。

アプリケーション名:

 対象バックアップファイルにバックアップした業務アプリケーションの名称を出力する。

アプリケーションの状態:

 バックアップ時のアプリケーションの状態を出力する。

 状態は"stopped"か"running"のどちらかを出力する。

出力例を次に示します。

/extractdir/App1Dir,App1,stopped

/extractdir/App2Dir,App2,running

アーカイブ形式の業務アプリケーションと展開ディレクトリ形式の業務アプリケーションが混在している場合の出力例を次に示します。

app001.ear,App1,

/extractdir/App2Dir,App2,running

(2) リソースアダプタの再デプロイ手順

リソースアダプタを再デプロイする手順を次に示します。

手順の実施には,J2EEサーバ名とCORBAネーミングサービスが使用しているポート番号が必要なので,事前に確認してください。

表F‒2 リソースアダプタの再デプロイ手順

項番

手順

具体的な処理/コマンド例

1

仮想ホストにログインしてCosminexusのコマンドを実行し,Cosminexusに登録済みのリソースアダプタを確認します。

cjlistrar

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

2

backup_list.txt※1※2の内容とcjlistappコマンドの出力結果を比較し,backup_list.txtに記載されている業務アプリケーションの中から,デプロイされていないリソースアダプタを確認します。

3

デプロイされていないリソースアダプタがある場合,Cosminexusのコマンドでインポートします。

backup_list.txtの内容から対応するバックアップファイル名を確認し,backup_list.txtと同じディレクトリ内に格納されているバックアップファイル※1をCosminexusのコマンドに指定してください。

cjimportres

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

-type rar

-f バックアップファイル

4

インポートしたリソースアダプタをCosminexusのコマンドでデプロイします。

cjdeployrar

J2EEサーバ名

-nameserver corbaname::localhost:ポート番号

-resname リソースアダプタ名

注※1 ファイルは次のディレクトリに格納しています。

(仮想ホストのOSがLinuxの場合)

<定義deploy.remote.tmppathの値>/csd_backup/resource_adapter

(仮想ホストのOSがWindowsの場合)

<定義deploy.remote.tmppath.winの値>\csd_backup\resource_adapter

注※2 backup_list.txtの出力フォーマットを次に示します。

<バックアップファイル名>,<リソースアダプタ名>

バックアップファイル名:

 同一ディレクトリに作成したバックアップファイル名を出力する。

 (ファイル名だけ。途中のパスは出力しない。)

リソースアダプタ名:

 対象バックアップファイルにバックアップしたリソースアダプタの名称を出力する。

出力例を次に示します。

res001.rar,DB_Connector_A

res002.rar,DB_Connector_B

(3) マスターイメージ更新コマンド(csdmiupdate)の再実行手順

マスターイメージ更新コマンドの再実行手順を次に示します。

表F‒3 マスターイメージ更新コマンド(csdmiupdate)の再実行手順

項番

手順

具体的な処理/コマンド例

1

前回のマスターイメージ更新コマンド実行時に指定したマスターイメージID,マスターイメージ定義ファイルを指定して,マスターイメージ更新コマンドを実行します。

csdmiupdate

-i マスターイメージID

-f マスターイメージ定義ファイル