uCosminexus DocumentBroker Version 5 リファレンス API
ここでは,文書管理オブジェクトとProxyオブジェクトの関係について説明します。文書管理オブジェクトは,データベース上に存在するDocumentBrokerオブジェクトと対応する,永続的なオブジェクトです。文書空間上の文書やフォルダを表します。文書管理オブジェクトについての詳細は,マニュアル「DocumentBroker Version 5 概説」を参照してください。
Proxyオブジェクトは,文書管理オブジェクトの概念的な代理オブジェクトです。Proxyオブジェクトは,メモリ空間上に存在します。
DocumentBrokerクラスライブラリで作成したユーザアプリケーションプログラムで文書管理オブジェクトを操作する場合,文書管理オブジェクトを直接操作するのではなく,Proxyオブジェクトを通して間接的に操作します。このため,文書管理オブジェクトを操作するためには,文書管理オブジェクトそのもののインターフェースではなく,Proxyオブジェクトのインターフェースを取得して操作します。
Proxyオブジェクトと文書管理オブジェクトの対応は,n:1(nは1以上の整数)です。一つの文書管理オブジェクトに対して,複数のProxyオブジェクトからアクセスすることがあります。Proxyオブジェクトは,文書管理オブジェクトを操作するためのインターフェース(DbjObjインターフェース,DbjLinkObjインターフェースなど)を取得するごとにメモリ上に作成されます。Proxyオブジェクトが対象にする文書管理オブジェクトを,Proxyオブジェクトのターゲットオブジェクトといいます。
Proxyオブジェクトを通して文書管理オブジェクトを操作する場合の例を,次の図に示します。
図1-7 Proxyオブジェクトを通して文書管理オブジェクトを操作する例
また,DocumentBrokerクラスライブラリでは,複数の文書管理オブジェクトをまとめて操作することもできます。複数の文書管理オブジェクトを操作する場合は,複数のProxyオブジェクトのインターフェースを要素に持つ,複数文書管理オブジェクトアクセスオブジェクトのインターフェースを使用します。
複数の文書管理オブジェクトを操作する例を,次の図に示します。
図1-8 複数の文書管理オブジェクトを操作する例
複数文書管理オブジェクトアクセスオブジェクトのインターフェースは,ProxyオブジェクトのインターフェースであるDbjObjインターフェース,DbjVerObjインターフェースまたはDbjLinkObjインターフェースを要素とするリストのインターフェースです。
なお,Proxyオブジェクトには,文書管理オブジェクトのうち,リンクオブジェクトに対応するProxyオブジェクトと,それ以外の文書管理オブジェクトに対応するProxyオブジェクトがあります。リンクオブジェクトに対応するProxyオブジェクトを特に,リンクProxyオブジェクトといいます。以降,単にProxyオブジェクトと説明する場合は,リンクProxyオブジェクト以外のProxyオブジェクトのことを指します。
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