uCosminexus DocumentBroker Version 5 概説

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

3.2.4 レンディションのプロパティ

ここでは,レンディションのプロパティについて説明します。

レンディションには,プロパティを設定して管理できます。ただし,レンディションのプロパティとしてユーザ定義プロパティは設定できません。レンディションに設定されているプロパティは,次の4種類です。

これらのプロパティは,属性検索条件として指定したり,検索結果一覧の情報として取得したりすることはできません。

レンディションタイプとコンテンツのファイル名を設定したレンディションのプロパティの管理例を次の図に示します。

図3-10 レンディションのプロパティの管理例

[図データ]

次に,レンディションの各プロパティについて,説明します。

<この項の構成>
(1) レンディションタイプを表すプロパティ(dbrProp_RenditionTypeプロパティ)
(2) ファイル名を表すプロパティ(dbrProp_RetrievalNameプロパティ)

(1) レンディションタイプを表すプロパティ(dbrProp_RenditionTypeプロパティ

レンディション管理モデルでは,同じレンディションタイプを重複して登録できません。ただし,"タイプ/サブタイプ ( コメント )"などの形式でレンディションタイプを指定できるため,同じ拡張子のファイルでもレンディションタイプを重複させないで登録できます。例えば,図3-10の場合,「図A」というバージョンなし文書のマスタレンディションとサブレンディションに,同じGIF形式でも異なる解像度(マスタレンディションは600dpi,サブレンディションは300dpi)で保存したコンテンツを登録しています。このため,"image/gif ( 600 )"および"image/gif ( 300 )"のように,コメントまで指定したレンディションタイプを設定して二つのGIF形式のレンディションを登録しています。

レンディションタイプは文書の作成時,コンテンツの更新時,またはレンディションの追加時に指定します。このとき指定したレンディションタイプが,dbrProp_RenditionTypeプロパティの値として設定されます。

文書の作成時,コンテンツの更新時,またはレンディションの追加時に,レンディションタイプの指定を省略すると,レンディション定義ファイルの定義に従ってコンテンツのファイルの拡張子から判断して,レンディションタイプを自動的に設定します。レンディション定義ファイルについては,マニュアル「DocumentBroker Version 5 システム導入・運用ガイド」を参照してください。ただし,この例のように拡張子が同じでもファイルの保存状態などによって別々のレンディションに登録したい場合は,ファイルの拡張子からは判断できないので,コメントまで指定したレンディションタイプを明示的に指定してください。

なお,dbrProp_RenditionTypeプロパティは,STR型のプロパティです。

(2) ファイル名を表すプロパティ(dbrProp_RetrievalNameプロパティ

レンディションタイプのほかに,各レンディションには,ファイル名を表すdbrProp_RetrievalNameプロパティを設定できます。

ファイル名は,文書の作成時,コンテンツの更新時,またはレンディションの追加時に指定します。このとき指定したファイル名が,dbrProp_RetrievalNameプロパティの値として設定されます。図3-10の例では,マスタレンディションにはzuA600.gif,サブレンディションにはzuA300.gifという値が設定されています。なお,dbrProp_RetrievalNameプロパティは,STR型のプロパティです。