7.2.6 jamexport(エクスポート)コマンドの実行
エクスポートを実行するjamexportコマンドの機能、形式、オプション、戻り値、コマンド実行時の注意事項および実行例について説明します。
なお、コマンドの実行ファイルは次のフォルダに格納されています。
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥exe
(1) 機能
資産管理データベースの情報を、クラスごとにCSVファイルに出力します。指定したクラスの情報は、取捨選択されることなく、すべてのプロパティ値がCSVファイルに出力されます。
複数クラスの情報を一度に出力する場合は、出力するクラスとCSVファイル名の対応を定義したデータファイル名定義ファイルが必要です。
(2) 形式
- オブジェクトクラスの場合
-
jamexport
{{-f データファイル名
-gc オブジェクトクラス名}
| -dc データファイル名定義ファイル}
[-e ログファイル名[-s]]
[-l メッセージ種別]
[-op オペレーションコード]
- アソシエーションクラスの場合
-
jamexport
{{-f データファイル名
-ac アソシエーションクラス名
-c1 関連オブジェクトクラス名
-c2 もう一方の関連オブジェクトクラス名}
| -dc データファイル名定義ファイル}
[-e ログファイル名[-s]]
[-l メッセージ種別]
[-op オペレーションコード]
(3) オプション
- -f データファイル名
-
エクスポートする資産データが一つのオブジェクトクラスまたは一つのアソシエーションの場合に、データファイル名を指定します。
データファイル名は、フルパスと相対パスのどちらで指定してもかまいません。
このオプションは、必ず-gc(または-ac、-c1、-c2)オプションと同時に指定してください。また、-dcオプションとは同時に指定できません。
- -gc オブジェクトクラス名
-
エクスポートする資産データが一つのオブジェクトクラスの場合に、そのオブジェクトクラス名を指定します。
このオプションは、必ず-fオプションと同時に指定してください。また、-dcオプションとは同時に指定できません。
クラス名については、「14.1 クラス構成」を参照してください。
- -ac アソシエーションクラス名
-
エクスポートする資産データが一つのアソシエーションクラスの場合に、そのアソシエーションクラス名を指定します。
このオプションは、必ず-f、-c1、-c2オプションと同時に指定してください。また、-dcオプションとは同時に指定できません。
- -c1 関連オブジェクトクラス名
-
エクスポートする資産データが一つのアソシエーションクラスの場合に、そのアソシエーションクラスに関連するオブジェクトクラス名を指定します。
- -c2 もう一方の関連オブジェクトクラス名
-
エクスポートする資産データが一つのアソシエーションクラスの場合に、そのアソシエーションクラスに関連するもう一方のオブジェクトクラス名を指定します。
- -dc データファイル名定義ファイル
-
複数の資産データを一括してエクスポートする場合で、データファイル名定義ファイルに、エクスポートするクラス名を使用したときに指定します。このオプションは、-f、-gc、-ac、-c1、-c2オプションと同時に指定できません。
データファイル名定義ファイルは、フルパスと相対パスのどちらで指定してもかまいません。
- -e ログファイル名
-
通常はコンソールに出力されるメッセージをファイルに出力させるときに指定します。メッセージを出力させるファイル名をログファイル名として指定します。
このオプションは省略できます。省略した場合は、メッセージがjamexportコマンドを実行したコンソール上に表示されます。
ログファイルの出力フォーマットについては、「11. トラブルシューティング」を参照してください。
- -s
-
エクスポートの処理件数が進ちょく状況としてコンソール上に出力されます。このオプションは、-eオプション使用時にだけ指定できます。省略した場合は、処理件数が出力されません。
- -l メッセージ種別
-
ログファイルに出力されるメッセージの種別を指定します。このオプションは省略できます。省略した場合は、「E」が設定されます。
指定できるメッセージの種別と出力される情報を次に示します。
- E
-
プログラムを終了させなければならない、重度のトラブルが発生したことを通知するメッセージだけが出力されます。
- W
-
次の2種類のメッセージが出力されます。
-
「E」のメッセージ
-
プログラムを終了させる必要はありませんが、一部機能が使えないなどのトラブルが発生したことを通知するメッセージ
-
- I
-
「E」、「W」のメッセージおよび情報を通知するメッセージが出力されます。
- -op オペレーションコード
-
エクスポートファイル中の各行に出力するオペレーションコード(インポート時にテーブルに対する変更種別を表す1文字)をA(追加)、C(変更)、D(削除)、N(変更なし)またはR(コメント)のどれかで指定します。省略した場合は、Nが設定されます。
オペレーションコードの詳細については、「7.1.6(2) データファイルの記述形式」を参照してください。
(4) 戻り値
次の戻り値を返します。
戻り値 |
内容 |
---|---|
0 |
正常終了。 |
1 |
警告要因は発生しましたが、処理は正常に終了しました。 |
11 |
コマンドオプションの書式に誤りがあります。 |
21 |
エクスポートファイルにアクセスできないかまたは内容に誤りがあります。 |
52 |
ユーザによってキャンセルされました。 |
101以上 |
そのほかのエラーでコマンドが終了しました。 |
(5) コマンド実行時の注意事項
-
Administrators権限を持つユーザでjamexportコマンドを実行してください。
-
jamexportコマンドのオプションに誤りがあった場合は、画面にエラーメッセージとコマンド書式が出力されます。ログファイルには出力されません。
-
エクスポート実行中に[Ctrl]+[C]または[Ctrl]+[Break]で停止した場合や、コマンドプロンプトを閉じた場合は、停止した旨のエラーメッセージが出力され、処理が終了されます。
-
エクスポート実行中にエラーが発生した場合は、その時点でエクスポートが終了されます。再度、jamexportコマンドを実行してください。この場合、データは最初から取得し直します。
-
Weakアソシエーションのクラスはエクスポートできますが、インポートできません。Weakアソシエーションの詳細については、「8.1.3 アソシエーションの種類」を参照してください。
(6) 実行例
jamexport -f "c:\temp\Hardware.csv" -gc HardwareInfo