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JP1 Version 10 JP1/Cm2/Network Node Manager i セットアップガイド


17.7.3 アクティブなクラスタノードでの設定解除

  1. アクティブなクラスタノードで,NNMi HAリソースグループを停止する。

    • Windowsの場合

      %NnmInstallDir%misc\nnm\ha\nnmhastoprg.ovpl NNM <resource_group>

    • UNIXの場合

      $NnmInstallDir/misc/nnm/ha/nnmhastoprg.ovpl NNM <resource_group>

    リソースグループの停止を待たずにプロンプトが返ってくるため,HAクラスタソフトの管理コンソールやコマンドを使用してリソースグループの停止を確認してください。

  2. NNMiを使用している環境によっては,次の手順を実施する必要がある。

    • WSFCの場合

      リソースグループを停止したあと,フェイルオーバークラスタ管理コンソールから次の手順を実施します。

      <resource_group>-APPの依存関係からディスクリソースを削除します。

      <resource_group>からディスクリソースを削除します。

  3. アクティブなクラスタノードで,HAクラスタからNNMiの設定を解除する。

    • Windowsの場合

      %NnmInstallDir%misc\nnm\ha\nnmhaunconfigure.ovpl NNM <resource_group>

    • UNIXの場合

      $NnmInstallDir/misc/nnm/ha/nnmhaunconfigure.ovpl NNM <resource_group>

    このコマンドによってHAリソースグループのフェイルオーバー対象一覧から該当するノードを解除します。

    このコマンドによって,共有ディスクへのアクセス権は失われますが,ディスクグループやボリュームグループの設定が解除されるわけではありません。

    なお,次のメッセージが出力される場合がありますが,問題ありません。

    • WSFCの場合

      警告:クラスタレジストリにあるリソースグループ xxxxxのパブリックエントリPUBLIC.HA_MOUNT_POINT に値がありません。

    • HP SGの場合

      Unable to perform the security token exchange with cmclconfd on node xxxxx

      Cannot connect to configuration daemon (cmclconfd) on node xxxxx

    • VCSまたはSCSの場合

      VCS WARNING V-16-1-10133 Group does not exist: <resource_group>

  4. NNMiノードのFQDN設定を物理ホスト名に変更する。

    <FQDN>には物理ホスト名(hostnameコマンドで表示されるホスト名)のFQDNを指定してください。

    • Windowsの場合

      %NnmInstallDir%bin\nnmsetofficialfqdn.ovpl -force <FQDN>

    • UNIXの場合

      /opt/OV/bin/nnmsetofficialfqdn.ovpl -force <FQDN>

    このコマンドによってHA設定時に仮想ホスト名に変更したFQDN設定を,物理ホスト名のFQDNに変更します。

    なお,コマンド実行時に次のメッセージが出力される場合があります。

    • 「シングルサインオンが正しく機能するには,新しい証明書を手動で生成する必要があります。」が表示された場合

      シングルサインオンはサポートしていないため,このメッセージは無視してください。

    • 「新しい証明書を生成できません。自己署名されたエイリアスxxx.xxx.xxxはすでにキーストアに存在します。」が表示された場合

      nms-local.propertiesファイルを編集してください。

    ファイルのパス

    ・Windowsの場合:%NnmDataDir%conf\nnm\props\nms-local.properties

    ・UNIXの場合:/var/opt/OV/conf/nnm/props/nms-local.properties

    編集内容

    • 自己署名証明書を使用する場合

      com.hp.ov.nms.ssl.KEY_ALIAS = <FQDN>.selfsigned

      <FQDN>はnnmsetofficialfqdn.ovplで指定したFQDNを小文字で記述します。

    証明書の詳細については,「8. NNMiでの証明書の使用」を参照してください。

  5. アクティブなクラスタノードで,NNMi HAリソースグループ固有のファイルを安全に保持できるように別の場所に移動する。

    NNMi HAリソースグループを再設定する予定がない場合,次のファイルのコピーを保存する必要はありません。この時点でファイルを削除してかまいません。

    • WSFCの場合

      エクスプローラで,%NnmDataDir%hacluster\<resource_group>\フォルダを削除します。

    • HP Serviceguardの場合

      cd /var/opt/OV/hacluster

      rm -r <resource_group>

      cd /etc/cmcluster

      rm -r <resource_group>

    • VCSまたはSCSの場合

      cd /var/opt/OV/hacluster

      rm -r <resource_group>

  6. 共有ディスクをマウントする。

    OSやクラスタの操作によって,共有ディスクにアクセスできる状態にしてください。

  7. 元のアクティブなクラスタノードに共有ディスクのNNMiファイルをコピーする。

    この手順は次の条件のどちらかに該当する場合に,実施してください。

    • HA構成時のデータベースをシングルサーバー構成に移してNNMiを運用する場合

    • HA構成時に,nnmchangeembdbpw.ovplによってDBのパスワードを変更した場合

    次のコマンドを実行し,元アクティブなクラスタノードに共有ディスクのNNMiファイルをローカルディスク上にコピーします。

    • Windowsの場合

      %NnmInstallDir%misc\nnm\ha\nnmhadisk.ovpl NNM -from <HA_mount_point>

    • UNIXの場合

      /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmhadisk.ovpl NNM -from <HA_mount_point>

  8. 共有ディスク上のNNMフォルダまたはNNMディレクトリを削除する。

  9. 共有ディスクのマウントを解除する。

    元のアクティブなクラスタノードでNNMiを実行する場合は,ここまでの手順で準備が完了しています。

    ovstartを実行してNNMiを起動してください。

    以降の手順は次の条件のどちらかに該当する場合に,実施してください。

    • HA構成時のデータベースをシングルサーバー構成に移して,元のパッシブなクラスタノードでNNMiを運用する場合

    • HA構成時に,nnmchangeembdbpw.ovplによってDBのパスワードを変更した場合

  10. 元のアクティブなクラスタノードで次のコマンドを使って,NNMi設定をバックアップする。

    これによって手順7.で共有ディスクからローカルにコピーしたデータを含めたバックアップが取得されます。

    • Windowsの場合

      %NnmInstallDir%bin\nnmbackup.ovpl -type offline -scope all -target <directory>

    • UNIXの場合

      /opt/OV/bin/nnmbackup.ovpl -type offline -scope all -target <directory>

  11. HA構成時のデータを使ってNNMiを実行したい元のパッシブなクラスタノードで,1つのノードごとに順番に,手順10.で取得したアクティブなクラスタノードのバックアップデータをパッシブなクラスタノードにリストアする。

    • Windowsの場合

      %NnmInstallDir%bin\nnmrestore.ovpl -force -source <backup_data>

    • UNIXの場合

      /opt/OV/bin/nnmrestore.ovpl -force -source <backup_data>

    このコマンドの詳細については,「18. NNMiのバックアップおよびリストアツール」を参照してください。